今推してる漫画「超人X」の話[ネタバレなし]
皆さん最近漫画は読んでますか?
今日は今僕が推している漫画「超人X」を皆さんにオススメしたい。そんな記事です。
「超人X」とは
超人Xとは現在隣のヤングジャンプで連載中の石田スイの漫画作品です。
石田スイと言えばアニメ化もされた「東京喰種」が有名ですよね。
(僕は東京喰種もめっちゃ好きでした)
ネットでの不定期連載ということもあり単行本の出るペースが遅いですが、その分作画もストーリーも高クオリティなものと仕上がっています。
あらすじ
本作は超人と呼ばれる高い身体能力、再生能力、そして特殊な能力を持った人々同士の闘いを描くバトル漫画です。
僕が最初にこの漫画を読んだ時の印象は「厨二×ヒーロー×グロ」でした。
強大な力を手にした少年がその力に振り回されつつ、己が闘う理由を見つけるというストーリー展開はヒーロー物の王道でありながら、
そこに石田スイ特有のデザインセンス、人体破壊描写、厨二心くすぐる設定が加わり本作独自の雰囲気が完成されています。
特に本作の特徴的とも言える設定「蘇生(レイズ)」は石田スイの真骨頂とも言える精神、肉体を限界まで追い詰める描写を描くのに一役買っています。
「蘇生(レイズ)」とは…
本作に登場する超人は個体により優劣はあるが、何度か死から蘇る事ができる。
その為、修復不可能な傷(骨折や人体の欠損等)をした場合は自分及び味方にあえて自分を殺させる事で
「蘇生」を行い、傷をすべて完治させることが可能となっている。
この設定のおかげで東京喰種で培われた圧倒的なグロ描写、人間の精神が崩壊していく繊細な台詞使いが遺憾無く発揮されています。
逆にグロ描写が無理な人にはオススメはできないんですけどね…
この「蘇生」以外にも厨二心をくすぐる設定がいくつもあり、とにかく最高にカッコいい作品としてオススメすることもできます。
例えば「混沌化」。
超人が理性を失い、または意図的に能力を暴走させた状態の事ですが、これに伴って姿も人間から異形のものとなります。
この異形のデザインが本当にカッコいい…
東京喰種の嚇者の時から思っていましたが、石田スイに人外を描かせると本当にグロさとカッコよさが両立した素晴らしい物を出してくれるんですよね。
ただ超人Xの良さはデザインや作画だけではなく台詞、そこから感じ取れるテーマ性にもあります。
コンプレックスと破壊衝動で描かれる少年達の物語
本編でも、とある少年のコンプレックスが超人への覚醒を促す展開がありました。
超人Xという物語は自身の願いや弱さと向き合う物語だと考えています。
主人公である黒原トキオも、親友と比べ取り柄が無くやりたい事もない、
そんな自分と向き合い、力の使い方を学んで行きます。
もう一人の主人公と言える東アヅマは超人となったトキオに先を越され、
ある種の劣等感を抱き始めます。
この思春期特有の他者と比べ自分の弱さを自覚し苦しむ描写、
そこに超人同士の能力バトルが合わさり独特の読み味を持っています。
最新巻ではかなり話のスケールが大きくなり、今後の展開が楽しみですが、
メインキャラクター達がそれぞれ納得できる結末を迎えて欲しいと願うばかりです。
東京喰種と読み比べてみると
石田スイの前作、東京喰種と比べてみると、
超人Xの方が私は人に勧めやすいなと感じました。
勿論、イラストや漫画構成が洗礼されていってるというのもありますが。
主人公が共感しやすいんですよね。
東京喰種の主人公、金木研は始めこそ気弱な文学少年でしたが、苛烈な拷問の末に弱さを捨て、
闘いの世界へと身を投じて行く姿が描かれました。
確かに金木研はカッコよかったのですが、時に先を行きすぎる彼の姿は主人公というよりは前作主人公くらいの別格さを感じてしまいました。
本作の主人公黒原トキオはゲームが好きで、程よくスケベで、勉強はそこそこ
と言ったどこにでもいる少年が、死ぬ気で頑張って超人世界に食らいついて行っている。
その姿が共感できるし、応援したくなるんですよね。
またトキオ自身がコメディタッチに描かれているのも可愛らしいです。
例えば第13話。トキオ渾身の作戦が失敗した際の台詞。
これを地面から顔だけ出して言うという状況がシュールギャグなんですよね。
トキオのネガティブな性格と、独特なギャグセンスが相まって大好きなシーンです。
トキオは本当に応援したくなる主人公です。
最後に
ネタバレしないようにすると表面しか語れませんでしたが、本当に素晴らしい漫画です。
いつかネタバレありで大好きなシーンだけを語る記事も書きたい…なぁ!