勉強は必要か?
初めに私の結論を言うと、
YES
です。
この問いの正解なんてないと思っているし、置かれている状況によって変わってくるのだが、そういってもきりがないので、現時点で思ってることを書き残しておきます。
某有名数学講師の言葉に「積分してる会社なんてない」とあります。ここでの意味は、社会に出たとき高校数学が直接役立っている人は少ないという意味でおっしゃってます。拡大解釈すると、
「高校までで習った内容が社会に出てからの仕事に直結するとは限らない」
といったところでしょうか。もちろん人によりけりですが、大学で習ったことですら仕事に直結しないことも多々あります。
では、それまでにやってきた勉強は意味のないことなのでしょうか?
直接役に立ってなくても一部、あるいは間接的に役立っている人は多いはずです。なので、意味がないことはないでしょう。
それ以上に、勉強が大切だと思う理由があります。以下が最初の問いに対する自分なりの解釈です。
高校や大学までに勉強してきたことが直接役に立つことは多くはないかもしれません。だからこそ、新しく何かを「学び始める」ことや「学びなおす」ことはこれからの時代を生き抜く上で必須のことだと思っています。
新しく何かを学ぶにしても、土台がないと学び始めることへの敷居が高くなり、挫折あるいは諦めになりかねません。
例えばデータを分析して企業の意思決定に役立てる仕事をするデータサイエンティストへの需要は非常に高いし、高いスキルを持ってる人には高給が約束されている場合も多いでしょう。そこまででなくとも、データを用いた仕事に従事するには統計学の理解は必須になります。
専門外のところから新しくこの分野に参入する人も多いと思うし、文系理系の区分なんてそれほど重要ではないと思っています。しかし、数学の数列で出てくるΣ記号の使い方もわからない人がゼロからスタートして統計学をある程度習得するまでに超えるべきハードルは高いです。途中で挫折することも多いでしょう。
一方、受験で数学を使い、ある程度のレベルまで達している人にとっては、その人よりハードルははるかに低くなります。
何か新しい学びをしようとしたとき、ハードルの高さが原因で諦めるのはもったいないですよね。
将来、何を本格的に学ぶかわからないからこそ、どんなことにもある程度対応できるような基礎学力を身に付け、新しい学びへのハードルを下げておくことは、これからの人生の選択肢を狭めないためにも大切なことだと思っています。大人になる前に、できれば高校生のうちに、基礎学力作りに精を出して損はないでしょう。もちろん、学びに遅すぎることはありません。学びは死ぬまで続くのですから。