淘汰

暗い暗い闇の中　生まれた静けさに祈りは巡る
桃源郷は遥か空の彼方　あなたの隣かな

知らない言葉で愛を語らないで欲しい
頭の良さで人を知ったフリ
豊かな優しい知恵は何故か今は頑なに

流る水のように　果てなき声のままに　どうか

白夜に染まれて惚れ惚れと
あなたは黒に自惚れるでしょう
箱に閉じ込め　怯えるまま
外の世界を組み立てる創造者
無意識の魔法は知らないまま

ほら、色彩豊かな口巧者よ舌禍に気を付けろ
時代錯誤と思想で縺れた世界は如何なもんで

怖い怖い闇の中　芽生えた疑いに怒りは育つ
タルタロスは遥か永遠（とわ）の片や　其方の世界かな

知らない名前で私を呼ばないで欲しい
上辺の良さで欺いたフリ
イカれた哀しい神は何故か今も生贄に

門出を祝うように　果てなき音のままに　そうさ

白夜に焦がれて此れ其れと
あなたは其れを見過ごすのでしょう
箱は緩やか　知らぬがまま
内の自分を決めつける契約者
無意識の痛みは消えないまだ

ほら、感性豊かな偽善者よ絶佳に酔いしれろ
人工物の瞳で写した世界は如何なもんで

散り散りの部品集め　脆い地位に諂う
嵐は渦を巻いて　全てを綺麗にする
淘汰

白夜も虜に惚れ惚れと
あなたは我に帰るのでしょう
箱を抜け出し　描くがまま
空の世界を彩った創造者
無意識の魔法は思うがまま

ほら、行く末豊かな表現者は絶佳を手に入れる
贈呈品の心で見つけた世界は素敵なもので
柔らかな君の手を握り返す