工場見学(三富今昔村・石坂産業さん)へ行ってきました
東武東上線「ふじみ野」駅西口からマイクロバス「どんぐり号」に揺られること約20分、入間郡三芳町上富に石坂産業は存在します。業態は産業廃棄物処理業ですが、目指しているのはリサイクル業で98%が建設資材や原料または燃料など何らかの形で再利用されるとのこと。
今回訪問した三芳工場は主に建築廃材を扱っており、徹底した仕分けで廃材を石・金属・プラスチック・木材などの素材別に分類し、ここから再利用への道を模索しています。また全ての作業が防塵装置と電動重機を備えた屋内で行われており、周辺地域への環境配慮ばかりでなく職場環境への気配りも怠りありません。
工場視察は、プロモーションVTR視聴を主としたオリエンテーション・指定ルートに沿った工場内視察・里山の森を再現した三富今昔村の散策、で構成されていました。これをガイド役の社員が先導しポイント・ポイントで解説が入ります。社内を見渡して、まず驚かされるのは「清掃」と「挨拶」が浸透している点。産廃事業者から想像するイメージとは程遠い清潔感と親近感に満ちあふれており、社長の目指している「体現すべき価値観」「ZeroWasteDesign」「存在意義」が具現化されていると感じました。従業員の方々の態度・表情・言動に触れるにつけ、その満足度もかなり高いのでは、と推察されます。
工場周辺には三富今昔村のほか、オーガニックファーム・エスニック料理専門のレストラン・カフェ・みやげ店などが併設され、ファミリーでも楽しめるテーマパークの様になっています。工場視察も含めて、これが一つのビジネスモデルとなっており、ガイドを務めてくれた女性社員もこの部門が専門ではないか、と思われました。事実今回も3,800円の見学料を徴収されたましが、ソフトクリームの試食やさといもパウンドケーキのお土産も付き、十分満足できる内容でした。
石坂産業は、「産廃事業は処理ではなくリサイクルを行っている」とアピールすることにより業界のイメージを上げると共に、環境への配慮や従業員教育を通してSDGs活動も推進し、企業価値の向上に成功しています。
コンサルタントとして見るべきポイントも多く、ぜひ一度訪れてみることをお勧めします。
中小企業診断士 勝海やすし(note代筆:安永)