AbbottWMM マラソン年代別世界選手権のこと(後編)
前編はこちら。
レース前日
前日練習はホテルから近いハイド・パークで軽くジョグ。その日の午前中は中1の娘のリクエストでポートベローマーケットへ。午後は疲れをとるため、私はホテルでゴロゴロ。(妻たちは大英博物館へ)
このブログのために当時の練習を調べてみると、3:45/kmペースで16km走の繰り返し。ダニエルズ式の練習強度から世界と勝負できそうだな、と皮算用はしていたことは覚えている。実際はそんなに甘くなかった。
レース当日 スタート地点まで
スタートは9時40分、Queensway駅からBlackheath駅まで約50分電車を乗り継ぐ。スマホと人の流れで無事到着。なお、ゼッケンを見せれば電車賃は無料だった。
ロンドンマラソン スタート~ゴール
招待選手のすぐ後ろ、最前列にてスタート。
ロンドンマラソンで厄介だったのはバンプと言われる道路上の膨らみ。車の速度低下を狙って至るところに設置されている🙄集中していないとバランスを崩す。序盤は下り基調でペースが上がる。0-5kmは16:44(3:21/km)で、感覚的に速く感じないが数字的には速くてビビる。
このあたりから集団が構築される。カティ・サーク付近は少しペースが落ちつき誰が先頭を引くか牽制が起こったので少しだけ先頭を引いた。5-10kmは17:13(3:27/km)
集団にはM40-44ランナーが2人いる。大体2:25:00ペースで自分の中では限界ギリギリペース。年代別順位は分からないが順位狙いなので、ついていかざるを得ない。10-15kmは17:18(3:28/km)
ロンドンブリッジまでにジリジリと脱落者が出てくる(少し登り基調なのに集団ペースが落ちない)。集団最後方まで下がりキツい感じのまま、ついて行くしかない。15-20kmは17:15(3:27/km)
ロンドンブリッジからの下りを利用して集団ペースがめちゃ上がる。キツさMAX。中間地点は1:12:00、20-21kmは3:12/km💨
集団が8人に減る。振り落とされたらゲームは終わり。ひたすら集団最後方で耐える。20-25kmは16:43(3:21/km)
25kmからカナリー・ワーフと呼ばれる金融街をクネクネと走る。コーナーが多くて風もキツいので集団ペースが落ちる。後ろで楽している身としては助かる。25-30kmは17:11(3:27/km)
30kmで限界を超え、集団から離れて単独走になる。全身持久力が切れて急失速を抑える走りに切り替える。30-35kmは18:12(3:39/km)
ここからゴールまで限界を探って我慢の展開。37kmすぎに家族の応援を得る。笑顔でハイタッチをするが身体は限界。35-40kmは19:00(3:48)
40kmを過ぎ、かなりペースダウンしていたのでイーブンで押してきたランナーに次々と交わされる(10人くらい?)。35kmからゴールまでに3分も失ったのは、練習ペースの上がりすぎ・総練習時間の不足が原因(だと思う)。
最後は28分切りを確信してゴール。自己ベスト2:27:51。全体41位、年代別(M40-44)は7位。1-6位は全員イギリス人。ダニエルズ式では2:24:00も可能だったのに結果が伴わないのは、海外遠征のせいか、練習内容のせいか。想定通りには行かないマラソンの難しさを感じた。
アワードパーティ(キプチョゲ登場)
レース当日の夕方、ゴール地点に程近いホテルでアワードパーティがあり、なんとキプチョゲ選手がサプライズで登場。入賞者のみ記念撮影。
Abbott、Wanda、TCS、そしてロンドンマラソン事務局が夢のようなイベントを計画してくれた事に感謝✨まだまだ日本はコロナ禍の真っ只中だったのでロンドンの通常運転ぶりが、ものすごく眩しく感じた。
私に付き合ってくれた娘の疲労が限界を超えていたので、パーティは早々に切り上げホテルに戻る。
レース翌日、そして帰国
帰国予定日、ホテルをチェックアウト。夜出発までは観光して、ヒースロー空港へ。PCR検査は廃止されていたが、帰国時に症状があれば検査に回されるので最後までヒヤヒヤした。もうこんな出入国の余計なルールは2度とやめてほしい。。
終わりに
参加して感じたのは、AbbottWMMが本気でこのイベントに取り組んでいること、世界には変態的なシニアランナーが沢山いること、とはいえ参加するにはハードルは色々とあり(費用とか言語とか)、実力はあってもレースには参加できないランナーも多く、つまりは世界一を獲るチャンスが少しはありそうなこと。
年代別世界選手権は今年がシカゴで来年以降は未定だけども、しばらくは秋日程の大会(ベルリンかNYC)が選ばれるのでは、と予想。
国内でも別府大分マラソンなどが対象レースに加わり、認知度が高まっており、より多くの日本人ランナーに挑戦してほしいと思う。
絶対楽しいから!