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日本人が知らない資源戦争の裏側とは?『新しい世界の資源地図』
今回は、『新しい世界の資源地図―エネルギー・気候変動・国家の衝突』をピックアップします。
国際情勢とエネルギー分野の劇的な変化によって、どのような世界地図が形作られようとしているのでしょうか?
地政学の観点からエネルギーに関する壮大な歴史を紐解き、ダイナミックに変化し続ける世界の資源地図を読み解くための一冊をご紹介します。
複雑なエネルギー問題を多面的に、ナラティブに語る
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世界のエネルギー革命と気候変動についての最新情報が満載の『新しい世界の資源地図』では、6つの切り口から世界の地図を多面的に読み解いていきます。
決して難解な専門書にとどまらず、本書が数々のベストブックに選出されている理由の一つは、その「語り口」にあります。エネルギー情勢の最前線の場にいる人々へのインタビューや、実際のエピソードを織り込みながら語られていくストーリーは、熱のこもった人間ドラマを見ているかのように、読み手を魅了します。
米中対立、ロシアの野望...資源戦争の舞台の裏側とは?
本書を読むと、各国間の対立の歴史、そして、現在進行系で起きているロシアのウクライナ侵攻が、いかにエネルギー問題と深く絡みあっているかについても気付かされます。
「1996年、市長が再選に失敗すると、無職になったプーチンは、地元の学校で地質学の学位を取るための勉強を始めた。結局、これがきっかけとなって、ついには2000年、エリツィンから大統領の後継者に指名された。
(中略)
プーチンはロシアの石油と天然ガスにどういう力があるかを深く理解している。西側の人間がプーチンと話をしていつも驚かされるのは、エネルギー産業やエネルギー市場にとても詳しく、複雑な問題もスラスラと論じられることだ。国のトップというより、企業のCEOのような印象を相手に与えた。」
※第9章「プーチンの大計画」より一部抜粋
世界が揺れ動く今だから読みたい、必見の教養書!
世界規模でのインフレーション、原油価格の高騰、大国間のエネルギー情勢のパワーバランスの激変、ロシアによるウクライナ侵攻…ここ数年の間に、世界の様子は大きく変わっています。
本書を通じて、歴史の裏側に必ずついて回る「資源」問題の本質を理解することで、未来の見え方が違ってくるかもしれません。
▲「書店員が選ぶランキング ベストブック2022」1位!(週刊東洋経済)▲
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