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『凡人が天才に勝つ方法』無料公開中!ルール①誰の中にも 「天才力」はある

「モーニング娘。」を世に生み出したプロデューサー、そして稀代のヒットメーカーであるつんく♂さんの”頭の中”全部わかる『凡人が天才に勝つ方法』。「時代を超えて愛されるヒット」の作り方から、全ビジネスパーソンに今最も必要な「プロデュース力」の磨き方まで、この一冊で学ことができます。本書で紹介されている「普通の人が”小さな才能”を見つけ劇的に伸ばす45のルール」のうち、序章から5つを公開します。

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序章 誰の中にも 「天才力」はある

まずは「5つのステップ」で、 自分の才能を目覚めさせる!

ルール1 「自分は天才じゃない」ことを認める

世の中は、ほんの一握りの「天才」とその他大勢の「凡人」でできていることを知る


前述したように、僕は「天才」ではありません。それでも数多くのヒットを飛ばし、プロデューサーとしても結果を残すことができました。それはなぜか。 自分が「天才」じゃないことに気づけたからです。

✓ 自分を「天才」だと思い込もうとしていた、売れない時代の僕

多くの人は、自分に対して「期待過剰」なんだと思います。
「自分ならもっとやれるのに」 「自分にはもっと才能があるのに」
そう考えがちです。 僕もそうだったから、すごくよくわかるのです。

ここで、僕が調子に乗って自分の能力を過信していたころのことを紹介します。

①アマチュア時代
大阪でバンドを始めたアマチュア時代。 まだ学生で、チラシづくりから集客、宣伝まですべて自分たちでやっていました。 そのうえ学業にアルバイトにライブにライブの稽古と、忙しさにかまけて、思えば年間3〜4曲しかつくっていませんでした
そのくせ、雑誌に出ている新人バンドやテレビで見かける新人アイドルの曲を聴いては、悔しい気持ちを抱えていました。
「俺もこれくらいの曲、真剣にやったら、いつでも書けるわ!」と愚痴ってみたり、 世間を批判したりしていました。

②名ばかりのプロ時代
大阪で人気バンドになり、なんとかプロデビューできましたが、売れない時期が続きました
それでも、曲がりなりにもプロですから、レコーディングでは録音のプロがいて、 コンサートではプロの舞台監督がいて、完成したCDをプロモーションするプロがいて......全部、誰かがやってくれました。
宣伝から集客まですべて自分たちでやっていたアマチュア時代と違い、自分の時間を100%使って「売れる曲をつくればいい」という恵まれた状況にもかかわらず、それに気づきませんでした。
そうやってつくれた曲は、ボツを含めてたかだか年間20〜30曲。採用されるのは4、5曲程度だったように思います。 ディレクターやプロデューサーに「これじゃあ、シングルにできないね」「やっぱり才能ないんじゃないか」なんて言われて、「あの程度のスタッフに俺の才能をあやつる能力はないね」などと愚痴ったり、塞ぎ込んだりするだけ。
そして「お金が足りない〜」「楽器や機材が揃わない〜」「ちゃんとしたスタジオで曲つくらせてくれ〜」「宣伝が下手だから売れない!」「暇や〜」「腹減った〜」「無理〜」「こんなんじゃ、ひらめかない〜」と、人や環境のせいにしていました。

✓他人や環境のせいにするのは、できない人の言い訳

でも、振り返って思います。
音楽をつくるのに、環境なんて何でもいいんです。 高価な楽器ならいい曲ができるわけではないし、立派なスタジオだから急にテクニックが上がるわけでもありません。 大切なのは「時間」と「やる気」です。
思えば、アマチュア時代の年間作曲数3〜4曲とか、デビュー後の売れない時代の年間作曲数20〜30曲なんて、単純に甘かった!頑張っているうちに入りません
逆にいえば、たったこれだけの作曲数で、自分に才能があるとかないとか、悩まなくてもよかったんです。

「他人や環境のせいにするのは、できない人の言い訳」だったと、いまだからわかります。
でも、そういうことに気がつくのに、ずいぶん時間がかかりました。
当時は、「自分はものすごい才能のある、選ばれた人間」だと思いたかったからです。 「俺には、神様から与えられた才能があるはず」 「曲は降ってくる。整った環境の中で曲をつくっていたら、神様がチャンスを与えてくれる」こんなふざけたことを考えていました。

✓夢を見ることと「自分が天才だ」と思い込むこととは、 まったく違う

これが売れない時代の僕の話です。
「自分は天才なんかじゃなく、凡人である」と認めること。
このころの僕に足りなかったものは、まさにそれでした。
夢を見るのも、大きな目標をもつのも素晴らしいことです。その夢を誰かに笑われてもいいんです。
でも、夢を見ることと「自分が天才だ」と思い込むこととは、まったく違うと思うのです。
僕が何をお伝えしたいかというと、「自分は天才でも何でもなく、平均的な能力しかないんだということを、まず知る(認める)こと。そして、それをわかったうえで、自分の能力を高めていくことが大事」ということです。
当たり前かもしれませんが、それが「努力」なんです。
「努力」という言葉を使うと、忍耐や我慢、嫌なことでも続けるというようなニュアンスを感じますが、実際はただ好きなことをやり続けるだけ。だから、本来は難しいことではないはずなんです。ただ、ここでは誰もが理解しやすいように「努力」という言葉をあえて使っておくことにしましょう。あとに詳しく説明したいと思います。

  • まずは「自分は凡人だ」ということを認める

  • そのうえで、自分の能力を高めていくのが「努力」である

✓「天才」と「凡人」の違いはいったい何か

ここで、僕なりの「天才とはなんぞや」を定義しておこうと思います。

「天才」とは、金儲けや名誉を度外視して、「やりたいこと」をひたすらやれる人だと思います。借金しようが、どんな格好だろうが、なりふり構わず、とにかく「これがやりたい」 を貫ける人。もしくは、頭の中に突然、何かが降って湧いてくるような人
それが天才なんだと思います。
そんな天才たちは、仕事の進行状況や日々の生活環境、家族のことより先に、自分の やりたいことや創作活動に没頭して生きていける人だと思うんです。
正直、うらやましいし、憧れます。

僕は、もちろん違います。
バンドを始めたのも、「売れたい!」「目立ちたい!」「褒められたい!」といった動機からでした。

✓凡人の中にも才能がある人はいるが……

そして、この本を読んでいるみなさんの多くも、凡人のはずです。 なぜなら、本物の天才は、ほんのひと握りの存在だからです。

もちろん、凡人の中にも(プロアマ問わず)、才能がある人はたくさんいます。1回聴いたらメロディを覚えてしまう人、頭にある記憶だけで複雑な絵を描ける人、お店で食べた料理を自分で再現してサッとつくれてしまう人。これらの人はみな、「特殊な才能」がある人たちです。
こういう人たちが少し努力したら、ただの凡人は敵いません。いわゆる「秀才」と言われるような人でしょうか。
音楽業界にもゴロゴロいて、そういう才能に遭遇するたびに、僕はいつも悔しい気持ちになります。 ただ、才能のある彼らも、「天才」とは違います。あくまでも「凡人の中の優れた人たち」なのです。

では、いたって普通の凡人である僕たちが結果を残すには、どうすればいいのでしょうか。このことを、僕はこれまで、ずっと考えてきました。

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