Shopify卸売ストアの構築でつまずくポイントと役立つ2つのアプリを紹介
在庫管理システムを提供しているロジクラの豊田です。
私はロジクラのセールスチームで活動しており、小売・卸売事業者様を中心に月間で平均40〜50社と日中打ち合わせをしています。
打ち合わせを通じてお客様との会話で最近感じるのは、Shopifyを利用もしくは検討しているユーザーの増加です。新規でストアを開設するお客様は勿論のこと、ストアを立ち上げてから順調に売上を伸ばしていくにあたって販売手数料が気になったり、越境ECを見据え各社実現したいゴールの為に他カートからの切り替えも少なくはありません。
システムの使いやすさ、日々開発される膨大なアプリの数々からもたらされる拡張性などの理由から、痒い所にも手が届くShopifyが選ばれている印象を受けます。
ロジクラでは在庫・受注でShopifyとのシステム連携をしているのでお客様のお悩みやお困り事は在庫関連になりますが、Shopifyを活用した卸売の相談もあり、話を聞いていると以下のような共通した問題があります。
販路を拡大して安定的な売上を創出するために新たに卸売をスタートするものの、在庫連携ができないという理由で予めEC側の在庫数を減らしているお客様。昔からの付き合いでメールやFax・電話、またはLINEで受注しているので、在庫確認の手間や営業担当から事務、倉庫担当者へ連携するコミュニケーションコスト・出荷指示などの煩わしさを感じられるお客様。
ECと卸売を同時に対応する上で受注・在庫管理の難しさを痛感する方も多いのではないでしょうか。
Shopify Plusを活用すれば卸売ストアは作成できますが中々踏み切れず、まずは手軽にスタートしたいお客様はShopifyの強みであるアプリを活用することで解決できるので今回は2つのアプリをご紹介したいと思います。
ちなみにあくまでも一例なので、調べるとさらに有益なアプリがあるかもしれません。というのも、開発スピードが早くアプリ数も追い切れないほど多いので、打ち合わせでお客様から使用アプリを聞くたびに新しいアプリを教えていただきShopifyの強さを商談中に実感しています。
「その他にもこういうアプリがあるよ」「実際にこういうやり方で運営しているよ!」などのご意見もぜひ教えてください。
1. Syncio:複数店舗の同期
このappは、ご縁があったShopifyパートナーの塩澤さんに教えていただきました。実際にトライアルしてみたのですが、連携の簡単さに感動を覚えました。Syncioは複数のShopifyストアの在庫、商品属性、注文をほぼリアルタイムに同期するappなので、2店舗運営、卸売ストアを別で展開しているお客様におすすめで悩ましい在庫同期はSyncioを使えば解決です。
動画では、「ロジクラデモストア」と「TOYODASHOP」という2ストアで展開しています。チョコボールピーナッツを複数ストアで販売しており、ロジクラデモストアで注文された場合でもTOYODASHOPのチョコボールを自動連携で在庫減算してくれます。在庫履歴を表示すると調整者 ”Syncio”となります。
- 主な機能 -
・数分で商品を同期
在庫を同期することで、販売に集中することができます。Syncioをインストールし、店舗を接続し、在庫を同期します。すべて数分で完了します。
・リアルタイムな在庫同期
在庫の更新はほぼリアルタイムで行われ、接続されているすべての店舗に同期されます。完売した商品を販売する可能性を減らすことができます。
・複数ストア対応
接続できるShopifyストアの数に制限はありません。
・商品情報の同期
リアルタイムに在庫数以上の情報を同期する必要があれば、SyncioではProduct Syncアドオンにより、新しいバリエーション、画像、価格、タグなどの商品情報を同期することができます。
2.Wholesale Gorilla
2つ目にWholesale gorillaです。(インパクトのある名前ですね、なぜゴリラかは不明ですw)
- 仕組み -
Wholesale Gorillaはカスタマータグを使って、ショップにログインしているお客様の商品を割引します。
ストア会員登録の画面(左)、登録するとアカウント有効化するためのメールが届き設定を行う(右)
カスタマータグは手動で作成することもできますし、新規顧客登録時にアプリが自動的にタグを作成することもできます。既存のShopifyストアに卸売と小売を統合することで管理をシンプルにします。
・ストア全体、特定の商品に卸価格を設定
画像は10%OFFに設定(150円 => 135円に)
そのほかにも、
・卸売の注文に対して商品の最小/複数/最大数量のルールを設定
・お客様がお金を払わずにチェックアウトできる機能も。顧客は在庫確保ができる。
・登録フォーム -:Shopifyで自動的にタグ付けされ、有効化され、顧客が作成
・卸売り注文を自動的にタグ付けし、簡単に識別し、高度な分析を可能に
さまざまな機能・設定を活用しながらご利用いただけます。アプリの欠点は全て英語なので、Deeplなどを活用しながら進めましょう。
まとめ
- 複数のストアを作成し在庫同期:Syncio
- 単一のストアでカスタマータグを活用し顧客に合わせた価格設定:Wholesale Gorilla
卸売ストアを作成する際に複数ストアが一般的かもしれませんが、Shopifyアプリを活用し工夫をすれば単一ストアでも始められる、ビジネスの幅が簡単に広がる点は非常に魅力的ですね。これらのアプリを活用することで、卸売でつまずくであろう在庫連携や取引先毎の価格設定は解決できるので使ってみてください。
ちなみにロジクラではShopify連携を通じて、受注後の出荷作業においてiPhoneで商品や送り状のバーコードを読み取って検品や照合が可能で自社物流の作業を効率化したり、24時間365日対応のXTORMといった物流委託サービスも展開しています。
少しでも物流面でお困りごとがあればご相談ください!