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遊川和彦作品について


 1月21日にスタートした「アイのない恋人たち」。遊川和彦の脚本だが、私は正直好きではない。何故なら主人公の久米真和(福士蒼汰)の性格が気に食わないのである。
 これまで遊川作品の主人公は、頑なな態度や周りを振り回す行為を繰り返してきた。しかし、今回の真和はそれに輪をかけて酷い性格だから気に食わないのだ。マッチングアプリを用いて多くの女性たちと出会うが、3回会うだけでポイと捨ててしまう。脚本家でありながら、人の心がないと言われる所以である。
 第5話では、彼がいかに心が無いかを窺わせるエピソードがあった。真和の家に男と駆け落ちした母親が現れた。真和の作品を見たので来たのだが、金の無心であると考えた真和は汚い言葉で追い払う。そのことを実家の父に電話するが、かえって怒らせてしまう。父は家出した母が戻ってくると信じて、ずっと待っていたのだ。まさに毒親と言わざるを得ない両親。だから、真和は愛を知らずにゲーム感覚しかなかったのだろう。
 その後、真和は今村絵里加(岡崎紗絵)との告白を断り、マッチングアプリの使用を再開する。だが、絵里加との別れが筆を鈍らせてしまう。
 果たして愛を知らない真和に、本当の愛は訪れるのだろうか? 彼が真実の愛に目覚めることを願うしかあるまい。

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