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テレビ局に問われた覚悟

 1月から始まったフジテレビ問題。その余波は、CM差し替えに留まらず一タレントの引退にまで広がった。
 その中で書かれた松谷創一郎氏のコラムには考えさせられた。昨年流行語大賞にまでになった「不適切にもほどがある!」や、系列局のカンテレ制作の「エルピス-希望、あるいは災い-」が託した警告がいかに無視されたかを書き記していた。
 ふてほどは、中年教師が昭和61年と現代を行ったり来たりするコメディーだが、その裏にはテレビのデリカシーが批評されていた。一方のエルピスは、死刑囚の冤罪に奔走する女性アナウンサーの奮闘とともにテレビ局の実情を皮肉交じりに描いていた。
 それはテレビ局だからこそに言える批判に映る。フジテレビの問題は、その警鐘を無視したことになる。一人のタレントの芸能生活を閉ざすきっかけになってしまった。2つのドラマの警告を無視したことは、テレビ局の未来を暗いものにしたのである。
 3月に第三者委員会からの報告書がフジテレビに送られる。おざなりにならないような結果に終わることを祈りつつもテレビ局の未来が暗いものであってはいけないと思う次第である。
ドラマが警告していたフジテレビ問題──『不適切にもほどがある』と『エルピス-希望、あるいは災い-』(松谷創一郎) https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/962d2fa8dd386562b477a59609306eabce5d94cc

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