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【本論】「まちの総務的視点」からのデジタル庁への期待事項

前回は「デジタル庁に期待するところは大きい」と言う課題から整理してみました。
本文はいよいよ本丸の
「まちの総務的視点」からのデジタル庁への期待事項
について考えてみます。

改めて「デジタル庁」の意義や目的について考えてみます。

政策分野
誰一人取り残さないデジタル社会の実現のため、各分野において取組を進めています。主な分野の取組状況は以下のとおりです。
1. デジタル社会に必要な共通機能の整備・普及
1-1ID・認証
1-2ガバメントクラウド・ガバメントソリューションサービス
1-3地方公共団体の基幹業務等システムの統一・標準化
1-4サイバーセキュリティ
1-5データ戦略
2. 国民目線のUI・UXの改善と国民向けサービスの実現
2-1UI・UX/アクセシビリティ
2-2公共フロントサービス(ワンストップサービス等)
2-3その他国や地方公共団体の手続等のデジタル化
3. 国等の情報システムの統括・監理
4. その他
4-1デジタル人材の育成・確保
4-2調達における公平性・透明性の確保/新技術を活用するための調達改革
4-3デジタルの日

デジタル庁HPより

かなり網羅的に書かれておりますね。
まちの総務的に注目する部分と個人的にも注目する部分もあります。

まちの総務的に注目する部分(期待する部分)

1-3地方公共団体の基幹業務等システムの統一・標準化
2-2公共フロントサービス(ワンストップサービス等)
2-3その他国や地方公共団体の手続等のデジタル化
4-1デジタル人材の育成・確保

この辺が「まちの総務」にかかわる業務になりそうです。
この目線は利便性と言う意味なので、DXとは少し違う目線で単にICT化の流れです。
本来はこの様な内容自体が国が旗振りをしないと進まないのか?と言う突っ込みは置いておいて

デジタル庁は単なるITベンダーのようなプログラム開発組織ではないはずです。
そんな内容はデジタル庁が育て上げたIT人材に任せておけばよい無い内容です。

デジタル庁に期待するのはその中の「標準化」に集約できると考えます。

標準化をもう少し分解すると「コード化、コード体系」になります。
食品や商品で言う所の「JANコード」、国民マイナンバーコード化
全てとは言いませんが、あらゆるもののコード体系です。
コード化をするというよりもコード体系のルール化です。

これを民間に任せると乱立します、国単位で作っても国家間で使いものになりません。
これは国レベル(もっと言うと国際レベル)での標準化も必要になるでしょう。

このコード体系が、中小企業で生産される製品までコード化されることを想像してみてください。

https://commstep.com/20170330/

このコード化進めば、企業間取引も、銀行支払い(支払いサイト)と言う概念も無くなりそうです。
コードがガバメントクラウド上共有されれば自社オリジナル仕組みも不要になります。
中小企業間取引もECサイト(WebEDI)を通じて即日決済も可能になり、アナログな発注作業がなくなります。

併せて国民(在住外国籍含む)のコード利活用が進めば、各企業で行っている税金処理も不要になり企業の人事経理担当は勤怠管理を行うだけで税金から社会保険などの行政手続きが自動化出来る可能性があります
(と言うかここが目的)

「標準化」と言うコード体系のルール化には大いに期待したいと思います。

もう一つの大きな期待としましては

1-2ガバメントクラウド・ガバメントソリューションサービス
の部分です。

要約しますと、公共含むコード体系ビッグデータ化とデータのオープン化(API)です。
今までのシステム開発を予想してください。

昔からのプログラマーは自身でDB設計を行い、プログラム仕様を書きコーディング(開発)して
システムとして販売や運用を行っております(おりました)
最近の風潮を見てください。
いまは専用プログラミングする時代では無く、ノーコードプログラミングとクラウドの時代になってきています。
個別でDBを準備して、各社個別で同様のプログラムを莫大な費用をかけて開発する時代ではないです。

開発自体は進化の過程でなくなりそうですが、SaaSの仕組みを考えてみてください。
この進化版(もう一歩進んだもの)がこれからの開発手法になりそうです。

クラウド上の共通コード化DBに対してのAPIを活用して、オリジナルのDBを出来るだけ排除
APIは以下のアプリは基本ノーコードプログラミングで行い、標準的な業務系アプリは統合します。
細かな部分のみ最小限のプログラミングにして行きます。

こうすることで、プログラムの標準化も進み、業務自体の標準化も進みます。
その結果、開発資本力や開発人員手配が出来ない中小企業にもデジタル化の流れは必然的になります。

中小企業にとってのデジタル化の阻害要因はオリジナル開発品の高額性に他なりません。
先ずは、企業独自の専門性業務以外の横串を入れられる業務自体はこの様な方向性に行くべきです。

データのコード化による「標準化」と「クラウドデータのオープン化」の2点には大きな期待をしております。

そこに
1-1ID・認証
1-4サイバーセキュリティ

の安全性の担保がプラスされると
今からでも、世界に追いつけ追い越せのデジタル立国になると期待しております。
そうして、これらと絡めてAI化が進めば国家戦略として世界をリードすると思います。

これからの5年、10年後の我々の子ども世代には期待が出来るのではと思います。


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