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「いちばん簡単な作曲法」を本気で考えた

どうも、作曲家のトイドラです。

この記事を開いたあなたは、少なくともちょ~っとくらいは作曲に興味がある方なのでしょう。
そして、もしかしたら作曲に挑戦して挫折したことがあるのかも知れません。
ネットで調べれば「15分でわかる作曲のしかた!」なんて動画がゴロゴロあるし、本屋に行けば「3日でマスター!DTM入門」なんて本も山ほどあります。
しかし・・・本当に誰でも15分や3日で作曲がマスターできるなら、今ごろ日本は作曲家だらけですよね。
結局のところ、作曲はあるていど難しいことですから、もし挑戦して挫折したとしても、全く恥ずかしいことではありません。

ただ、僕はこうも思います。
作曲というのは、あるていど音楽のことを知っている人が、ちゃんとやり方を学べば、今日のうちにでもできること。
「あるていど音楽を知っている」というのは、せいぜい

  • ドレミファソ……がわかる

  • きれいなハーモニーがわかる

  • ちょっと歌がうまい

とか、その程度のことです。

そこで、トイドラ式の「いちばん簡単な作曲法」を真面目に考えてみました。
作曲をしたことがない人が、とりあえず
「これは確かに自分が作った曲だ!」
と思えるようなメロディとハーモニーを作り出すための、最低限の方法です。
簡単とは言っても、この方法でだいたいどんな曲でも書けるくらいには応用が利く方法ですし、きっちり音楽理論っぽい内容も(できるだけ分かりやすく)色々話しています。
ここから先、

  • ぜんっっっぜん音楽のことを知らない人には難しい

  • 簡単さを優先しているので、いったん守るべきルールは多め

  • 簡単とは言っても、文量はかなり多め

  • ぼく独自の方法を含むので、そのへんの本やサイトに書いてある内容とはかなり違う

という部分は要注意。
それでもよければ、さっそく作曲のしかたを話していきましょう。

ちなみに、「ゆる音楽学ラジオ」の浦下さんがこの方法で作曲に挑戦してくれました!
必見のコラボ動画はコチラ。


メロディを作ろう

ブレるな! メロディは「ド・ミ・ソ」だけ

まず、今回の方法ではメロディを先に作ります
そして、わかりやすさのために今後はハ長調(C-major key)で曲を作っていくことを考えます。

ハ長調(C-major key)

さて、メロディを作る上でまず初めに強調しておきたいことがあります。
それは、
"メロディには「ド・ミ・ソ」しか使わない"
ということです。
「え、ドからシまで7コも音があるのに!?」
と思うかもしれませんが、トイドラ式のやり方ではメロディは「ド・ミ・ソ」以外ほぼ使う必要がありません。

しかも、伴奏のコードがどんな風に動いていようが、メロディは構わず「ド・ミ・ソ」を鳴らし続けていいのです。
よくある勘違いとして、メロディの作り方についてこんな風に説明されることがよくあります。

メロディは、コードの音に合わせて作りましょう。
例えば、伴奏で「ド・ミ・ソ」のコードが鳴っていれば、メロディも「ド・ミ・ソ」を鳴らしましょう。
伴奏で「ファ・ラ・ド」のコードが鳴っていれば、メロディも「ファ・ラ・ド」を鳴らしましょう。
伴奏で「ソ・シ・レ」のコードが鳴っていれば、メロディも「ソ・シ・レ」を鳴らしましょう。

メロディがコードに合わせる?

ところが、この方法は難しいうえ、あまり役に立ちません。
そもそも、メロディというのは音楽の主役、ドンと男らしく構えた芯のあるヤツなのです。
コードに合わせてブレる必要などありません。
なのでトイドラ式の作曲法では、次のように考えます。

メロディは、コードの音に関係なく「ド・ミ・ソ」で作りましょう。
伴奏で鳴っているコードが「ド・ミ・ソ」だろうが、「ファ・ラ・ド」だろうが、「ソ・シ・レ」だろうが、メロディは常に「ド・ミ・ソ」を鳴らしましょう。
オレについてこい!

このような発想のメロディを、「トニカル・メロディ」と呼ぶことにします。

メロディはブレねえ!

【☆ポイント☆】
メロディはブレず、常に「ド・ミ・ソ」!

"メロディ=非和声音" である

とはいっても、このままでは本当にメロディに「ド・ミ・ソ」以外の音が全くないので、ちょっと退屈です。
実際のメロディは、もっと味わい深い方がいいですよね。

というわけで、ここから「非和声音」というものについて話していきます。
非和声音とは、簡単に言えば「コードに含まれていない音」のことです。
そしてこれは、メロディについて話すうえで避けて通れない大事な要素になっています。

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