〈音楽ガチ分析〉ドビュッシー「水の反映(水に映る影)」
今回分析する曲は、クロード・ドビュッシー(Claude Debussy)のピアノ曲集「映像(Image)」より第1曲、「水の反映(Reflets dans l'eau)」です。
作曲者本人もたいへんお気に入りだったというこの曲集は、確かに非常に完成度が高く未だに人気のある曲集です。
常軌を逸した美しさで水の脈動を描き出したこの曲は、しかしドビュッシーらしい徹底した反・古典主義の構造を持っています。
前回ご紹介した「亜麻色の髪の乙女」もそうでしたが、こちらよりも響き・構造の両方でさらにラディカルな作りになっています。
さて、ドビュッシーは主にクラシック音楽の観点から分析されることが多いです。
しかし、彼のやっていることは完全にアンチ古典主義ですので、古典音楽の視座に立った分析法だけでは全貌を見渡すことができません。
ある意味、ジャズやポピュラー和声といったポップスの視点を持っていなければ、彼の音楽を解き明かすことはできないのです。
テンション・ノートやオン・コードといったポップス的な技法が、この曲の中ではすでに使いこなされています。
▽解説動画▽
▽分析したスコア&midi▽
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