1曲目が決まるまで

いま流れているこのラジオ番組、1曲目はどんな曲？

ラジオのディスクジョッキー風イメージTOP３に
入るかもしれないこのフレーズ
「さあ今日の1曲目は〜」

この1曲目が、実に悩む。悩みます。

FM、AM、ステーションカラーに番組コンセプトによっても
音楽のポジションが全然違います。

音楽が大好きな私としては、
「音楽にこだわっていい環境」でお仕事させていただける
機会がとても多いことは何よりも嬉しいことではありますが

それゆえ、難しい

ものの1秒で決まることもあれば、出てこないときは
どこまでも出てこない

考えれば考えるほど、どんどんしっくりこなくなり？
考えることさえせずに、ぴたっと「あ、はまった」とくることもある

1曲目の「決めない」決め方

今日はこういう日だから、こんな天気だから、
この曲の意味、タイトル、アーティスト名から？
あるいはとんち利かせてみたり決める根拠がある場合はかなり早い

でもまったくそれが浮かばない場合、
しっくりこない場合、
さて、困ったどうやって決める？

30年近く選曲に携わり、多い時で週100曲は選曲していた時に
実際にやってみた決め方のほんの一例書いてみましょう

棚から一掴み作戦

読んで字の如し。CD倉庫の棚の前にたち
目をつぶり、どーれーにーしよーかな

ハイ！

……と掴んだ数枚から「現実的」な曲を選んでみる

ズラしのズラしのズラしのズラしのズラしくらいまでズラしてみる

まずパッと思いついたアーティストから思考スタートです。
そのパッと浮かんだアーティスト……といえば？
と、アーティストから連想した別のアーティストにうつり、

そのアーティストといえば！！　　…….の「1曲」が浮かんだら
その曲が入っているアルバムから別の曲を選び
そのタイトルでいえば…..

…..というふうに連想ゲームを続けるうちに
おおよそ最初のアーティストからは想像できないところまで
ズラしまくってみる

実際にやってみると
自分の知らなかったいい曲に出会えたりするんです。

偶然という必然

なんだかとってもいい加減に選んでいるように
聞こえるかもしれませんが、偶然ってなんだか
必然を感じることありませんか？

超偶然選んだものにも、なにかたぶんきっと
意味あるんだろうなー、と
思いつつ、

偶然の余白が番組に新鮮な風を
運んでくれてる気がします。

なにげなく聞いているあのラジオ番組
1曲目はどうしてこれなのか
あれこれ思い浮かべてみるのも
楽しいかもしれません

さて、明日の1曲目…….
あれ？なんでこの曲にしたんだっけかな