【Uターン取材】地元富山をeスポーツで面白くしたい。
みなさん、こんにちは!富山オタクことちゃんです。
富山で働く面白い人たちをご紹介していきます!
今回のお相手は、富山ならではのアイディアを交えながら、eスポーツで富山を面白くするべく奮闘中の堺谷陽平さんです!
eスポーツ:エレクトロニック・スポーツの略。コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称。
■堺谷 陽平(さかいだに ようへい)氏
株式会社ZORGE(ゾルゲ) 代表
富山県出身。中学時代からPCゲームに熱中。
高校卒業後、大阪・東京での生活を経て2016年に富山へUターン。
現在は富山県を拠点にeスポーツ関連事業を中心としたイベント企画・運営などを展開。
▶ 好きだった“ゲーム”で起業。
学生の頃からゲームが好きだったという堺谷さん。
堺谷:当時はeスポーツという言葉が世の中に浸透しておらず、ゲーマーが腕を見せ合えるような大会もありませんでした。
ゲーマーたちが輝ける機会がないなら自分たちで作りたいと考えて、高校生の頃からお小遣いを使って小さな自主企画のゲーム大会を開催し続けていました。
社会人になってからも仕事の傍らに趣味でゲーム大会(主に対戦ゲーム)の主催を続けていたそうです。
そして2012年頃からは、スポンサーをつけてオンラインで大会を開催するようになりました。
2016年に富山へ拠点を移し、同年の9月に富山県eスポーツ協会を設立。(※現在は 富山県eスポーツ連合)
2018年には株式会社ZORGEとして、好きだった“ゲーム”で事業を立ち上げました。
2019年に開催した『Toyama Gamers Day』は県内外から約3200名ものゲーマーが集ったビッグイベントとなりました。
まさに“継続は力なり”ですね!!
📷:『Toyama Gamers Day 2019』のレーシングゲームの様子。
▶ 富山に拠点を置いた理由。
堺谷さんがeスポーツの活動拠点を富山に置いたきっかけは何だったのでしょうか?
堺谷:僕はただ“都会”への憧れで、富山を出て大阪や東京で過ごしていました。
しかし、23歳の頃に東南アジアへバックパックの旅に出かけたことが、転機となりました。
📷:カンボジアでの一枚。
堺谷:東南アジアの各国でも、“都会”をいくつも訪れました。
“都会”のイメージは、日本の外を出てもどこも似たように見えました。
同じような形のビルがたくさん建ち並んでいるのです。
それに対して田舎の地域のほうが、その土地ならではの自然の風景があって、新鮮な世界に見えたので、特徴的でよっぽど面白く感じました。
日本も地方に目を向けてみるといいのかなって感じて。日本に戻ったら、まずは地元の富山県を拠点にしようと決心しました。
富山に戻ってきた時の印象を尋ねると、
堺谷:仲良くなるまでには少し時間がかかるかもしれませんが、「富山で頑張ります!」という熱意を伝えると、富山のみなさんは熱心に応援してくれます。
と話す堺谷さん。
現在は県内の企業や自治体などと連携し、eスポーツを通して富山の魅力を全国に発信しています。
▶ 富山ならではのeスポーツを。
ZORGEは、富山ならではの工夫を交えて大会を開催してきました。
📷:砺波市の若鶴酒造さんの酒蔵を会場にゲームの大会を開催。
酒蔵で地酒を楽しみながらの大会を企画してみたり、優勝メダルを高岡の伝統産業の技術で作製してみたり。地元産業のPRにも貢献しています。
📷:高岡の鋳物の技術を使い、優勝メダルを作製。
堺谷さんたちのこの取り組みが『地域の活性化につながるのでは』と自治体の目に留まり、2018年からは毎年、自治体と連携して大会を開催しています。
📷:2019年に高岡テクノドームで開催された大会。
2019年に開催された『Toyama Gamers Day』では、高岡市長と魚津市長が格闘ゲームで対戦する『富山県市長戦』も披露されました!
それぞれの市長は、この日のために事前に練習も行ったとのこと・・・!
黙々とゲームをしているのではなく、こぶしを突き上げたり、互いをたたえ合ったり、コミュニケーションが生まれたり。
臨場感あふれる実況中継まで・・・!この熱量はまさにスポーツ!
富山ならではの工夫を凝らしながら大会の開催を重ねてきたことで、富山は全国からも注目されるほどeスポーツがアツい県になったのです!
▶ 今後の富山での挑戦。
堺谷さんは今後、eスポーツを通して『子ども』と『高齢者』の二つの分野への関わりも進めていくそうです。
堺谷:子どもたちとは、プログラミング教室を行ったり、親御さんにも一緒にゲームをプレイしてもらう機会をつくったりしていきたいです。
子どもたちからゲームをとりあげるのではなく、ゲームとの向き合い方を親御さんと一緒に考えていくと同時に、eスポーツへの理解も深めていきたいと思います。
📷:親子でサッカーゲームを体験する様子。
堺谷:また、高齢者のみなさんとは、介護予防教室との連携を通して健康寿命を延ばすことを目的に活動に取り組んでいます。
例えば、身体を動かしてプレイできるゲームで、チーム戦でスコアを競い合うレクリエーションをしています。
📷:『窓ふきの達人』というお掃除ゲームでスコアを競い合う!
堺谷:日本の中でも地方は特に高齢化が深刻です。地方に拠点を構える僕たちとしては、その危機をチャンスと捉えて今後もeスポーツの普及に取り組んでいきたいと思っています。
▶ 富山は、美しい景色が日常的。
富山に拠点を移そうとお考えのみなさんへ、堺谷さんからメッセージをいただきました。
堺谷:富山は、東京や大阪と比較するとマイペースに生活できるところがとても良いと思っています。
人も少ないし、人混みが苦手な僕にとってはストレスも少なく居心地がいいですね。
それと、自然が本当にきれいです。
立山連峰が当たり前のようにきれいに見えることは、本当に贅沢だなと思いますね。
📷:立山連峰の写真をバックに、富山県知事との一枚。
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eスポーツを通じて県内外に地域の魅力を発信するとともに、地域を育んでいく堺谷さんにこれからも注目です!
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
【ライタープロフィール】
▷ 德田 琴絵(富山オタクことちゃん)
1992年生まれ。富山県南砺市出身、砺波市在住。
生粋の富山っ子。自称『富山オタク』!
趣味で、富山でアクションを起こす人に注目したメディア『#トヤマビト』をつくる。
富山市内のインキュベーション施設HATCHのスタッフとしてイベント企画や広報、コミュニケーションサポートを担当。
2021年5月10日(ことの日)にフリーランスデビュー。
ライターとして、富山の魅力発信の活動の幅を広げるべく奮闘中!
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