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#11 ゆめちゃんのお気に入り(高所編)

今回は「ゆめちゃんのお気に入り」について、ちょっとクスッとなりそうなエピソードをいくつかご紹介したいと思います。

まずはざっとお気に入りを挙げてみます。

  • 高い所

  • 温かい場所 

  • おもちゃ 

  • その他

こんな感じです。

この中から今回は、高い所についてのエピソードを集めました。

猫は上下運動が大事ということで、お迎えする際に高さの違う家具を並べたのですが、ゆめちゃんには少々物足りなかったようです💧

高低差を考えると、ゆめちゃんの身体能力から見れば楽すぎる、ということが一緒に暮らしてみてわかりました。

ゆめちゃんに上がっていいよと伝えたタンスやBOXは、約180㎝、140㎝、75㎝です。高低差で言うと、40㎝と65㎝なので、全く足りません。

忘れていましたが、ゆめちゃんは生後5ヶ月くらいで既に、叔父の家で約80~90㎝ジャンプしていたのです。お迎えする前は、必要な物を揃えることばかりに目がいって全く思いつきませんでした・・・💧 

とはいえ私たちを上から見下ろすのは気持ち良さそうなので、まあこれはこれでいいかと納得することに。

さて、ではゆめちゃんの運動はどうなっているかと言うと。

本人 (いえ本猫ですかね) が、自分で見つけていました。
押し入れの上段が約80㎝。すのこを敷いているのでもう少し高くなりますね。  

押し入れには、引き出し式の衣装ケースなどを置いています。
ゆめちゃんは私の動きをよく観察していて開けるときにはそっと忍び寄り、私が衣装ケースを引き出すより前に飛び上がります。
私は全く気づかず、「わぁ!」と大きめの声を出すこともしばしば。
(ゆめちゃんは大きな声や音が嫌いなのでクレームがつきます💦)

洗濯機が約90㎝。ゆめちゃんにとってはこれも楽勝。ただ、洗濯機は滑りやすいので一度見上げて高さを確認、体勢を整えてから上がっているようです。

そして最大の高低差は私の本棚です。高さ約180㎝と80㎝の棚を並べていました。高低差は約100㎝。

初めは低い棚に上がり、香箱こうばこになっているだけでした。
香箱とは、スフィンクスの座り方に近いのですが、前足を畳み込んで見えなくなっている姿のことを言います。とてもゆったりした気分のときにするポーズです。

私が本棚に近づくと、立ち上がり「ニャ~」。

なでて~

いやあ、そんな風に言われたらもう何を置いても撫でたくなっちゃいます。
「なあに? ゆめちゃんどうしたの?」
ゴロゴロと喉を鳴らすのも嬉しくて、ついつい目的を忘れて撫で続けてしまうのです・・・

が、低い棚に上がるのはもっと他に目的があったようで。

本を読んでいてふと見ると、隣の高い本棚をじっと見つめています。そして伸びをしたり2~3回足踏みしたり。見上げたままお座りの状態からゆっくり頭を下げて、エネルギーを貯めて貯めて・・・ジャーンプ !!

「え !!」
まさか飛べると思っていませんでした。
本棚ですから、どこかに足を引っかけるような所もないしまさかね、と。
でも90㎝が楽々飛べるのだから、約100㎝の高低差に怯むどころか闘志がメラメラと燃えていたのかもしれません💦

本棚の上から私を見下ろすゆめちゃんのドヤ顔!

でも実際には、後ろ足が片方上がらず、壁面に激突した後によじ登ったのでこのまま続けさせるのはちょっと・・・

ということで弟と相談し、ゆめちゃんがジャンプする位置に大きな本・小さめの本をバラバラに立てました。ポイントは、ハードカバーではなく柔らかめの本を選ぶこと。

これじゃまー! とべなーい! ばしょあけてー!

勿論、この要求は呑みませんでしたが、より高みを目指すのは本能なのでしょうか・・・

ある晴れた日のこと。
(ここからは弟談になります)

弟がベランダに出たのですが、後をついてきたゆめちゃんも出たことには気づかずにいました。

しゃがみ込んでいた彼は、『ガリガリガリ!』という音で上を見ましたが、そこには何もありません。確かに頭の上から聞こえたのに?

何か嫌な予感がして、ベランダの縁に上がってみました。その更に上から、「ひゃ~ん」と怯えたような、か細い声が。

背を伸ばしてよくよく見ると、ゆめちゃんが! おそらく、雨樋の金具を伝って登ったのでしょう。けれども一緒に出たことに気づかなかった弟は。

「ゆめ! なんでそこにいる!」

ゆめちゃんはしゃがみ込んだまま、ぷるぷるぷると震えていました。

弟は自分の肩をトントンと叩き、
「ここに来い!」

ゆめちゃんは既に固まっていて、声を発することもできなくなっていたようです。

弟は手を伸ばして、ゆめちゃんの首根っこをひっ掴み、自分の肩に乗せると、ゆめちゃんはさっさとベランダ内に飛び降りました。

いくらゆめちゃんにベタ惚れの弟でも、流石に大声で。
「自分で降りられんなら上がるな!」

しばらくは弟に近寄ることもなく、ベッドの下でじっとしていました。
とても怖かったのでしょうね、それ以来ゆめちゃんは屋根には上がらなくなりました・・・

と言ってもそれは屋根だけで! 
室内では変わらずに高さへの挑戦を続けたゆめちゃんなのでした💧 (そのへこたれない精神力が羨ましい・・・)



ここまで読んでくださりありがとうございます。


参考書籍:イラスト図解 室内ねこ くらす&育てる  日東書院監修 松原ペットクリニック院長 岩富俊樹   著者 たまき みけ(敬称略)






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