モノづくり屋が駄菓子屋やカフェをやる理由
マーケティングやデザイン思考やここ数年でよく聞くようになりました。
営業、販売となれば勉強することは必須で、私もいろんな本を読みました。
伝え方はそれぞれ違うけど結局のところ答えは同じな気がします。マーケティングとはまずはコンセプト決めること。そして認知してもらうこと。MACHICOCOという会社、事業をどうやって認知してもらうのか?今日はそのための取り組みについてお話したいと思います。
新メンバー2人がとても元気。
仲間が増えて1週間ちょっと。スタッフが少ない会社なので新しいメンバーが増えると教える時間が・・・ってなると思いきや、私の話をすんなり理解して動いてくれるのでなかなかの即戦力で動いてくれています。
今回入ってくれた2人は営業のお仕事と販促ツール制作のお仕事を担当してくれます。
早々に協力企業さんと打ち合わせを進めてくれてたり、WEBページ作ってくれてたりチャキチャキやってくれてます。
とはいえ、製造業歴はめちゃくちゃ浅いので勉強すること盛りだくさんですね。
SNSで活動報告しているのでぜひぜひフォローしてくださいませ。
ということで本題へ。
地域の人に知ってもらうには・・・
製造業にどっぷり浸かっていた私の頭だけではこの課題をクリアすることは厳しいと思って、ある時、バイト&パートのスタッフに課題を渡しました。
「東大阪の人にMACHICOCOを知ってもらうための企画を考えて」と。
そして出てきた答えが
「7月に縁日やりましょう!そして駄菓子も販売したい!」でした。
彼女たちは地域の人たちが何を望んでいるか、何をしたいかを考えて答えを出してきました。
彼女たちに指示を出した際に私から伝えたのは
「地域の人に認知してもらう」というコンセプト。
そこからフライヤーを作り、小学生に配布してイベントを開催した結果、3日間でなんと約250名もの人が来てくれて予想外の展開にてんやわんやしました。その後、駄菓子は大人気で子供たちからリクエストを受けたので継続することに。会社に足を運んでくれるようになったことでMACHICOCOやマチコが認知されるようになり、2ヶ月の間に少しづつですが会社が存在すること、ものづくりをやっていることが広がってきました。
駄菓子屋やカフェはフロントエンド
縁日開催後、駄菓子屋はそのまま継続で続けています。連日子供たちが来てくれて賑わっています。マチコも浸透してきてみんなが「マチコ」行こう!と行って友達を誘ってきてくれるようになりました。
いろいろ勉強する中で、事業を進めるにはフロントエンドとバックエンド、この組み合わせを考えることを学んだことがあります。
例えば「モノづくりの世界に入ってほしい」
そのために工場見学andワークショップイベントの開催。
(よくあるパターン。)
絶対面白いから興味持って来てくれるという予測からやってみた結果
全く集客できず。そして目的も果たせず、、、
正確にいうと人は集まってくれるけど目的には沿わなかった。。。
こういうことあるんですよね。MACHICOCOでもそういうことがあり、後から考えて、そもそも、
モノづくりを知らない人が行きたいと思うか?
という疑問が浮上。
学生や子供たち、一般の人たちと話しているとわかったことが
町工場やモノづくりという言葉自体、業界人しか知らないのでは?というくらい認知が落ちているということです。一般の人たちがその言葉自体を知らないという現実を知りました。
それなのにその言葉を使って広報しても誰もイメージできないし、誰も行こうと思わないですよね。
まず知るきっかけを作らないとモノづくり活性にはつながらない。
という答えが見えました。
そこでフロントエンドはどうすればいいのか?を考えて活動を始めました。(フロントエンドとは入口のこと。私たちでいう「知るきっかけ」です)
事業は知ってもらわないと前に進みません。
まずは私たちの事を知ってもらう。そのために入りやすい入口を作ってまずは来てもらう。そして伝える。この流れを作ることにしました。
その1つ目が7月に開催した縁日であり、そのまま継続している駄菓子屋マチコであり、次の展開に広げている「商売体験できる宿題カフェ」です。
宿題カフェは2023年1月にオープンします。同時にmachicoco cafeも出来上がり、地域の人が集まる場所となるよう運営していきます。
ワクワクする場所になりますのでぜひ、リンクオープンして事業の詳細見てみてください。
誰に何を知ってもらいたいのか?
私たちの事業軸は2つあります。
1つはモノづくり。さまざまな部品や商品を製造して提供、販売する事業。
1つは人材教育。モノづくりを通じて人を育てる事業。
この2つのコンセプト(誰にどんな未来を届けるか?の答え)は全く違います。
モノづくりは「企業の事業をモノづくりで発展させる」
人材教育は「可能性を秘めた人をモノづくりで未来を創る人にする」
"誰に”が違う時点で情報発信の仕方が変わります。
そこを決めてから認知活動することが大切で、伝えるツールも違ってくるし、方法も変わります。これがきちんとできていないとたくさん弾を打っても弾切れして終わりってなるんです。
私たちはどちらの事業もまずは地域の人たちに知ってもらわないと発展しないと考えていて、今年度は認知活動に力を入れて動いています。
人材教育の事業に関しては特に親御さんに情報を届けていきたい!そう考えています。
まったく伝わってなかった・・・
コンセプト設計する時に必ず決めなければいけないのが
「誰にどんな未来を届けるのか?」
ここです。この質問に答えられない方が結構多いんですよね。
「たくさんの人に知ってもらいたい」
と答える人が多かったりします。(私たちもそうでした)
”下手な鉄砲数うちゃ当たる”と言いますが実際のところは打つ数が多すぎて弾切れになって意気消沈してしまいます。
例えば私たちの場合、「東大阪の皆さんに知ってもらいたい!」と言ってチラシ広告を入れてみたり、SNS広告で発信したりめちゃくちゃ広告してみましたが全然認知は上がりませんでした。
東大阪って結構広くて50万人ほどの人が住んでる街なんですよね。今思えば
その町の「たくさんの人に知ってもらう」ってなかなかのハードルの高さです。
経験上、「誰にどんな未来を届けるか」が明確になっていなかったから必要な人に必要な情報を届けられていなかったんだと思います。
まず初めにのぼりを立ててみる。
MACHICOCOに来てほしい!と思っているのに創業以来、なかなか地域の人は入ってきてくれませんでした。コンセプトが明確ではなかったからです。
扉をガラス張りにして中が見えるようにしたり、シャッターペイントして目立つようにしたり、掲示板作って見えるようにしたり、それはもう色々やりました。
でも、全然伝えたいことが伝わっていなくて、たまたま入ってきた人に
「えー!3Dプリンターとかあるー。雑貨屋さんかなんかができたと思ってて全然わからんかったー。」と言われたんです。それも1度ならず何度も。
コンセプト設計が不十分だったんです。そこで、のぼりを立てて何屋さんなのかを知ってもらうことにしました。
その後、のぼりの効果はそれなりにあって、モノづくりの相談でお越しくださる方が増えました。道路に面しているので登りを目にした人たちが
「ここ何やさん?」からののぼり見て「モノづくりやってくれんねんてー」と認識してくれてやっと認知されるようになりました。
だけど、これだけではまだまだ足りません・・・
企業の認知はSNSだけでは厳しいかも。
昭和の駄菓子屋さんのように子供たちが連日来てくれて、大人も同じように来てくれるようになりました。出会って話す、このコミュニケーションの中で私たちのことを知ってもらい、人が人へと伝えてくれています。
そうして2ヶ月足らずで私たちの2つの取り組みを知ってくれる人が増えました。子供から大人へ、大人が大人へと伝えてくれます。
人と人のコミュニケーションの場は今の時代だからこそ必要かもしれません。
認知されるまでの道は長い
社歴の浅い会社は知ってもらうまでの道のりが長いです。社軸をしっかり立てて、地道に活動していくことが大切ではないかと思います。
新しい事業を立ち上げて始める時も同じ。
皆さんに知ってもらう事、私はこれがブランディングだと思います。
MACHICOCOを地域の人に知ってもらうにはまだまだ活動していかなければいけません。多くの人に知ってもらう=認知してもらうことで社会に貢献できる企業になれるのではないかと思います。