生きるという事
1度だけ嫁さんとの約束「私を一人にしないでね」
これを破りかけた事がありました。
今とは別の職場の話になります
当時フォークリフトすら乗った事のない僕が
乗らざるを得ない部署に移動になりました
その時に出会った上司
初めは折り合いも付かず、フォークリフトの作業
すらした事ない僕を育ててくれた
仕事にしても人としても尊敬できる上司
でした。
その人のお陰で苦手な先輩ともなんとか
上手く仕事をしていく事が出来ました。
ただ、ある日その上司が他の部署に異動に
なってしまい
代わりに他の部署から上司としてやってきた
人がいました。
その人かなり言葉遣いも荒く、苦手な先輩とも
仲良くなり、よく僕を攻撃するようになりました
それでも我慢していました
1ヶ月〜3ヶ月位はなんとか持ち堪えていたのですが…
ストレスも相当なもので
左耳が難聴だった所為もあり
メニエール病という目眩の病気にかかり
2週間入院する事になりました。
メニエール病の治療は辛いものでした
ステロイドと目眩止めの点滴を打つ治療を
受けました。
これをしている時は酷い頭痛と呼吸が上手く出来ない、そんな状態なのでほとんど寝たきりの
状態でした。
ステロイドに関しては難聴が治るかもしれない
その期待を込めての治療でしたが
入院期間2週間
目眩はなんとか治ったものの難聴は治る事は
ありませんでした。
メニエール病は再発の恐れはあるものの
仕事に復帰しないと生活する事は
困難になってしまう為
頑張って仕事に復帰しました
ですが
相変わらず僕に対する攻撃は止む事はなく
寧ろ段々と酷くなっていきました。
ある日精神的にも参ってしまい
「もう死んだ方が楽なんじゃないか」
「俺が死んでも保険で嫁の方はなんとかなるだろう」と考えるようになってしまいました。
もう、どうにも出来なかった
マイナスの考えしか出来なかった
その日から自殺する事しか考えられず
その事ばかり調べていました。
作業途中に恫喝されもう考える事は出来なくなり
会社の敷地内に木が沢山ある所があるので
自然と足がそこに向かっていました。
道中、小さな倉庫の中にロープを見つけ
首を吊ろうと木にロープをかけ…
意識が飛ぶような感覚になる時
嫁さんの顔が浮かびました
「私を一人にしないでね」
我にかえりました
必死になって足掻き
ロープから首を外し
その場に倒れ込みました。
会社内の人に保護され
ホッとしたのかどうなのか
大人になって初めて泣きました。
部長クラスの人に家まで送ってもらい
嫁さんに経緯を説明してもらいました。
なんかどうも仕事途中に僕が行方不明になっていた為、嫁さんの方にも会社から連絡がいっていた
そうです
2人きりになり言われた言葉
泣きながら言われた言葉
「私を1人にしてどうするつもり⁉︎」
何も言えなかった
ただ、泣くしか出来なかった
「ごめん」
この一言だけようやく絞り出す事が出来た。
後日談としては
その職場を辞めてある程度は保証は
してくれた事
首の状態を診てもらう為整形外科の先生に
親身になって話を聞いてくれた事
パワハラ上司は異動になり、また新しい人が
その職場の上司となり
常に部長クラスの人が視察に来ている事
僕は今は新たな職場に就きフォークリフトでの
出荷作業の仕事をしています。
あれから2度と死にたいとは思わないし
「私を1人にしないでね」
あの日交わした約束を守っていこうと思ってます。
出来る事なら、パワハラなど無くなって欲しい
自殺なんて考えない、優しい世の中になってほしいものです。
最後までこんな拙い文章を読んで頂き
ありがとうございました。