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CUTIE STREET豊洲ワンマン2/2に行ってみた【前編(ほぼ雑談)】


この記事を読んだ暁には、貴方も立派なきゅーてすとである。



はじめに

形から入るタイプの書き出しで恐縮だが、皆さんはCUTIE STREETというアイドルグループをご存知だろうか。

彼女らを象徴するポーズである。カワイイ。
(アソビシステム公式HPより引用)

アソビシステム株式会社所属。
同事務所が立ち上げたアイドルプロジェクト「カワイイラボ」から、通算4組目のグループとして2024年8月にデビュー。
自らを“KAWAII MAKER”と称し、「原宿から世界へ」KAWAIIを伝えていく存在とのこと。空也上人みたいなことをやっている。

冒頭でご存知だろうか?と書いた直後でアレだが、どうせこの記事を読むような方は知っての通り、彼女らの人気ぶりは現在飛ぶ鳥を落とす勢いだ。
目下絶好調のアイドルグループである。

私が彼女らの立場ならとっくにカイエンに乗りたいし青山の土地を買いたくなっている

カイエンに乗りたい人の一例


青山に土地を買いたい人の一例


CUTIE STREETのメンバーは全員で8人。
一人一人の紹介は割愛させていただくので、ぜひ自身で動画など視聴して推しを見つけてほしい。
私はちっちゃいカァ~ッ担当の川本笑瑠さんを応援している。
メンバー1小柄だが、全身をめいいっぱい使ったダンスと伸びやかな歌声が実にキューティーだ。
会話をしたことはないが、動画などの媒体を見る限りではよく喋り、よく笑い、よく涙する人間という印象だ。おそらくいつか貴方も彼女の魅力に気づくだろうが、冗談でもなんでもなく俺の嫁なので同担はお控えいただきたい。

もはや言葉は無力


そんな大人気の彼女らだが、実はデビューしてまだほんのひと月ほどのタイミングで、この2025年2月のワンマンライブ開催を発表していた。

会場は豊洲PIT。キャパシティは〜3,000人ほど。
この厳しい業界では、ほとんどのアイドルはなかなか芽が出ず消えていくものだ。いくらカワラボグループと言えど、デビューして半年程度ではまだまだ空席が目立つ数字だろう。
「絶対に売れろ!君ならできる!」という修造イズムの暖かいパワハラだろうか。なかなか酷な話だ。

想像だが、きっとこのライブを企画発案した担当者は音楽活動の苦しみを知っているおじさんである。おそらく若い頃やっていたバンドではじゃんけんに負けて渋々ベースを担当している。鉛の如きAmpegやMarshallを腰の2つ3つ破壊しながらボロボロのワゴンに積み込み、スタジオ代を捻出するためにアンタッチャブルな金に手を付け、好為を寄せていた女性ボーカルがあっさりギター担当に奪われるなどして鈍色の青春を過ごしてきたと推察する。
自身の苦労体験に基づき、うら若きアイドルたちにも容赦ないドサ回りや下積みをしっかり経験させるタイプだ。信頼が置ける。


偉大なる、ふるっぱー

先述したとおり、CUTIE STREETはアイドルプロジェクト「カワイイラボ」の通算4組目のグループである。
長女格にあたるのがこれまた皆さんご存知のFRUITS ZIPPERだ。

お姉さん方の余裕である。
(もちろんアソビシステム公式HPより引用)

彼女らはCUTIE STREETの2年前にデビュー。
「わたしの一番かわいいところ」(公式MVの再生回数は4500万回越え!)などの楽曲がSNSを中心に大バズり。地上波への露出も増え、今年の6月にはさいたまスーパーアリーナでの公演を控える大人気グループである。



ふるっぱーの登場まで

2010年代はいわゆるアイドル戦国時代。
隆盛を極めたハロプロの人気に陰りが見え始めた頃、「会いに行けるアイドル」AKB48が業界を席巻した。
その傍らで地上地下・大小問わず個性豊かなアイドルが世に出た群雄割拠の時代である。ももいろクローバーZ私立恵比寿中学でんぱ組.inc等が2010年前後のデビュー組だ。

2010年代後半に差し掛かり、栄華を誇ったAKBに完全に成り代わる勢力が現れる。
「AKB48の公式ライバル」と銘打たれて2011年にデビューした乃木坂46、及び坂道グループである。
詳細は省くが、コイツらの全盛期は若干引くレベルで売れている。特にファンでもない限り「テレビでよく見てたな〜」くらいのふんわりとした記憶しか残ってないハズなので、各種記録を一度調べてみることをオススメする。資本主義の勉強だ。


次の紙幣になるらしい。


この10年を通じて秋元康の牙城を崩す者はついぞ現れなかった。瞬間最大風速で言えば国立に11万人を動員した2014年のももクロとかだろうか。プロセスも込みでアイドルのひとつの到達点だ。カッコよすぎる。
ともかく、そうした多種多様なアイドル文化が花開いてはいたが、セールスの面で言うと固定のトップ層によるヘゲモニーが、未だ地上波を中心に残存している──というのがざっくり近年地上アイドル史だろう。
もし致命的な誤謬があれば、即座に訂正しお詫び申し上げるのでご指摘いただきたい。

そんなこんなで2020年代に突入し、乃木坂も主要メンバーが相次いで卒業。この頃になるとファンも高齢化が始まっていて、勢いの弱まりつつある大手を退けて台頭したのが、若年層に支持されたFRUITS ZIPPERというワケだ。まさにSNS時代の申し子。
彼女らのコンセプト自体はわりと原点回帰的な「カワイイ」ものだが、近年韓国アイドルによって広められたいわゆるガルクラ=「カッコいい」アイドル像の流行に対するアンチテーゼとしても抜群に機能した。
同世代には、実は結成10年のベテランである超ときめき♡宣伝部、オーディションが話題を生んだME:Iなどが挙げられるだろう。
全員まとめてNEW KAWAII世代だ。

余談ではあるが、きゃりーぱみゅぱみゅと新しい学校のリーダーズがアソビシステム所属というのもかなり面白い。キワモノを一発当てる才能に特化している。能力の高い企画とプロモーターがいるに違いない。



カワイイラボのお姉さんたち

こちらがCANDY TUNE。
きりちゃん(中央青)から目が離せない。
(ア公引)
こちらがSWEET STEADY。あまりわからない。(ア)

添付した2枚の画像が、FRUITS ZIPPERの後を追ってデビューした次女のCANDY TUNE、三女のSWEET STEADYである。
この2組は正直なところ、人気という面では長女と末っ子の後塵を拝している格好だ。もちろんあくまで現時点での話だ。きりちゃん、好きだ。
カワイイラボはどのグループも楽曲が抜群に良いため、いずれ彼女たちもチャンスを掴めば大きな脚光を浴びるだろう。それぞれ代表曲はすでになかなかの数字を持っている。伸びしろしかないわ。

逆に言えば、上述した2組の古参になりたいのならすぐにでもオタクを始めるべきである。いつだって今が人生で一番若いみたいな理屈だ。
キャリアがまだまだこれからのグループを応援する意味とは、その成長ぶりを間近で見届けられるということだ。オタクにとってはこれ以上ない幸福である。

ただし、古参に混じってオタク活動をしていると恐るべき害悪古参に出会うこともしばしばだ。
いざと言う時に奴らから身を守るため、生態を以下に紹介しよう。

まず害悪古参はおしなべて社会不適合者であるため、実家から出ることがない。親からすればおまいつだ。その膨大な在宅時間を活かして各種コンテンツをくまなくチェックしているため、知識だけは一人前である。
彼らはいざ現場となればなぜか開演前から汗だくで、特典会では推しメンとロクな日常会話すら果たせずに一方的なコミュニケーションを押し付ける。ルーティンとして二郎もしくは家系を食べてから現場に来ているため、終演する頃には連番の眉間に生涯消えないシワが刻み込まれている。
極めつけに、新しく現場に通い始めた若年層オタクを排斥する動きに積極的である。同担であればなおさらだ。やれあの頃は、やれマナーがと口を開けば新規の文句を言っている。日々の成すべきことに対しては極めて腰が重いくせに、歩くのだけは異様に速い。抱かれたくないオタク殿堂入り。不愉快の満漢全席。こんな具合だ。
もし身の回りに当てはまる人物がいたらこの記事をそっと送り付けよう。読み終える頃には月島さんの能力が解けかけたチャドの如くガクガク震え出すはずだ。



きゅーすとさんが居たからじゃないか

話を戻そう。
先述したような長女の活躍ぶりを受け、それ続けと大々的に送り出されるCUTIE STREETの気苦労たるや想像に難くない。
メンバーそれぞれがアイドルやモデル、インフルエンサーとして活動していた前世があるため、このグループにかける思いはひとしおだろう。

結果は言うまでもないが、代表曲「かわいいだけじゃだめですか?」がいきなりの特大ヒット。曲題にもなっているキラーフレーズと親しみのある振り付けが支持され、各メディアを賑わせた。彼女らもまたSNSを活用した戦略がハマった形だ。

人気の指標の一環として、2025年2月現在Spotifyの月間リスナー数はCUTIE STREETは約126万人、FRUITS ZIPPERは約105万人と、先達に追いつくどころか120%程度水をあけた状態である。
あえて他のJ-POPアーティストと比較するならば、あのaikoが154万人くらいと言えば想像しやすいだろうか。
生きる伝説ももクロは43万人。孤高の女帝Perfumeが87万人。坂道グループに関してはトップの乃木坂で62万人。4グループ(乃木坂・欅坂・櫻坂・日向坂)を合わせることで140万人という数字だ。
月間リスナー数をベースにすると、国内で今一番人気があるアイドルと言えるだろう。BABYMETAL?バンドの話はよそでやれ。

もちろん上で挙げたグループたちも、最盛期はこの限りでない数字を獲得していたはずである。現在の比較対象として挙げたのみで、先輩諸君の功績にケチをつけるつもりは毛頭ない。オタク各位には誤解なきようお願い申し上げる。



まさかの当選

2024年に鮮烈な活躍を見せたCUTIE STREET。
こうなると俄然、発表済の1stワンマンライブ豊洲PIT公演には期待が高まるところである。デビュー半年記念というオマケ付きだ。
ただ残念なことに、私がファンになる頃にはとっくにチケットの受付は終わっていたし、そもそも即完売だったとのことなのでデビュー時からすでに衆目を集めていたのだろう。
地方住まいの私には、首都圏を中心とする彼女らの現場に通うことは夢のまた夢であった。

そんな中、豊洲公演まで残り10日というタイミングで突如チケットの追加販売が発表された。
よく噂を耳にする「機材席開放!」のカラクリだろうか。
ただそれにしてもかなり遅めのタイミングで追加販売が発表された印象だ。もしかしたら本当にギリギリまでイベンターと運営が頑張ってくれた部分があるのかもしれない。もしくはあの音楽活動の苦しみを知っているおじさんも頑張ってくれたのかもしれない。
この項を読んでこち亀を想起した貴方はおそらく同じ号のジャンプを立ち読みしている。

しかしもちろんこんなことで浮かれる自分ではない。今日までチケットぴあには致死量の辛酸を舐めさせられている。ほとんどのオタクが「あの抽選システムの開発部門は確実に人格が破綻している。きっとあの手この手で俺の当選だけを阻止する闇のプログラムが組み込まれている。末代まで呪ってやる」と、被害妄想に駆られた経験が一度はあるはずだ。

ともかく、ひとまずは記念受験の思いで応募してみた。当てるつもりがない抽選というのは気楽なものである。ボタンを押して放っておくだけ。紳士たるもの、神頼みなどというカッコ悪いことはわざわざしないのである。ぴあの株買わなきゃ。

数日後、これが見事に当選してしまった。もちろん株は買っていないし、神は存在する。
サイトにて結果を確認したのとほぼ同時に有給を申請していた。自分でも変な汗をかいているのがわかった。
記念すべき1stワンマンに行ける。なんと甘美な響きだろうか。

【後編】に続く

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