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就活日記003 加古川、姫路、御坊

11月5日(火)岡山の安いホテルで寝坊した。これがホテルとネットカフェの性能差、よく寝れる。明王院の観音様はつれなくも夢枕には現れなかった。姫路まで移動し車を使う、開門時間の関係で先に加古川へ行く。

鶴林寺は2度目、今日は観音堂の聖観音が開帳。江戸期のものだと他の拝観客から教えてもらった。すっかり忘れていたが、ここの目玉は宝物館の白鳳金銅聖観音。宝物館や美術館は背中から見れるのがいい、反りが凄い。

こんな反りやくねりや捻れの完成形をイメージして型枠を作った仏師の空間認識に驚く。朝を抜いたので車に戻ると腹が減った。持ってたお菓子を食べたら今度は喉が渇く。払った煩悩は案外早く戻ってきた。

姫路に戻り書写山のひとつ奥、弥勒寺へ行く。999年作の弥勒三尊、三尊形式は初めて見る。脇侍のシンメトリーは日光月光を思わせるが本尊の左手は下を向けている。本尊弥勒は顔のパーツが寄り気味で印象的だ。

ここにはもうひとつ本尊と同時期作の子安地蔵がおられるが、18年前に開帳されたきりらしい。摂関期のど真ん中、華やいだ時代の腹帯地蔵をいつかまた訪れて拝みたい。受付ブースの愛嬌のある女性はその化身だったかも。

ホームグラウンドのはずの新大阪で迷い特急くろしおに乗り換える。昭和の観光よろしく御坊駅前で荷物を預け自転車を借り一駅隣の道成寺へ行く。本堂の内陣拝観は終了していたが外からでもよく見える。堂々たる千手観音。

宝物館には入れた、そして度肝を抜かれた。9世紀の国宝半丈六千手三尊で脇侍は日光月光、古代中国の取り合わせらしい。受付のおじさんに根掘り葉掘り聞いてしまった。放心状態で借りた自転車を忘れ歩いて帰りかけた。

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