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就活日記107 同業他社

2月17日(月)同じバイト体験記でも若い人のそれには華がある。たまたま見つけた記事を読むと、まさに縦横無尽に多岐にわたってバイトしてる。自分も本当はこうなりたかった。憧れてるのは若さか、チャレンジ精神か。

なのに今日も三郷の倉庫に行く。青八の右折待ちは環七まで列をなしてる。即戦力主義なので出来ると思った仕事しかしない。その結果毎日違う場所で同じようなことをしている。あと稼ぐ必要性が切実だからフルタイム主義。

公益財団法人京都古文化保存協会なるものがある。寺社仏閣などの公開イベントを主催し、人を派遣して手助けしている。現地には若い子が多く新人教育の一環かと初めは思っていたが、どう考えてもスポットのアルバイトだ。

パンフに載っている縁起を読み聞かせてくれるのが彼らの仕事。鹿ヶ谷の麓に安楽寺がある。後鳥羽院時代、院の留守中に女御の若い姉妹が念仏集会に参加しそのまま出家した。院は激怒しこの寺の僧侶を斬首刑にしたという。

腑に落ちない、何かのメタファーなのか、中世屈指の歌人のイメージと合わない。そう思うと悪気はないのだがこう聞いてしまった。後鳥羽ってそんな感じの人なの?。困った客だ、こんなとき彼らの対応にはパターンがある。

解らないと即答する潔い人、協会から渡された虎の巻テキストを見る人、たぶん載ってない。最後に自力でしどろもどろでも会話の継続を図る人、ちなみに住職を呼びに行く人は全力で止める。きっとみんな文系の学生だろう。

相手はガイドだから教えてもらう心構えで話す、礼儀だ。逆に住職には縁起にケチ付けるような質問はできない。どこで募集してるか知らないが、自分がその立場ならばどう答えるだろう。考えるほどに、隠岐に行きたくなる。

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