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一次創作『病ませる水蜜さん』キャラクター設定4

第二章のキャラクター

 こちらでは一次創作小説『病ませる水蜜さん』シリーズの第二章『陰陽師・月極紫津香 〜泰山府君ノ巻〜』に登場するキャラクターの設定画などを載せていきます。
 ストーリーがつながっているので先に第一章の小説やキャラクター設定から見ていただくことをおすすめします。

→はじめての方はこちらから

→メインキャラの紹介はこちら

→第一章サブキャラ紹介はこちら

→第二章『怪異対策課の事件簿』キャラの紹介はこちら

※ネタバレが気になる方は先に小説を読むことをおすすめします!

月極 紫津香

月極 紫津香
(げっきょく しづか)

 現代陰陽師のトップに君臨する貴人。年齢不詳の美青年のような外見だが、実年齢は七十七歳。脅威のアンチエイジングだが、人間であり怪異や神霊ではない。
 第十話から登場。京都の名門陰陽師一家の主であり、陰陽師をまとめる『新陰陽寮』の陰陽頭(長官)も務める。怪異対策課を通じて国にも一定の影響力がある上、全国に膨大な不動産を所有する大富豪でもある。土地は主に駐車場として運営されている。
 礼の祖父・礼寛とは同い年。十代前半のころから親しく、二人で組んで現在の怪異対策課に近い仕事をしていた。若い頃は名門陰陽師一族の跡取りである重圧から精神的に不安定だったこともあり、それを支えてくれた礼寛に惹かれて一時期恋人同士だったこともあった。しかしそれは時代もあり秘めた関係のまま、成人するころになると見合い話があり紫津香は跡取りを産ませるために政略結婚した。二人は徐々に距離を置くようになり関係は自然消滅。その後礼寛も心から愛する女性と出逢い結婚。
 礼寛は紫津香のことを元相方として大切にしつつもさっぱりした接し方をしている一方、紫津香は礼寛との初恋をどこか忘れられずにいる。
 基本的にクールな無表情でほとんど笑わない。しかし内面ではかなり感情的になることがあり、不快感を感じると不機嫌そうな表情を見せる。あくまで人間なので、水蜜と比べるとメンタルは不安定気味。そのあたりは執事の炎天が支えている。
 多くの陰陽師たちを統率する責任ある立場であること、怪異に対抗できない一般の人々を守る使命を生涯貫き通したいという意思と自覚は強い。ヒステリックで意地の悪い面を見せることもあるが、根本は正義感の強い真面目な人物。

炎天

炎天
(えんてん)

 月極紫津香に執事のように付き従う謎の青年。正体は虎型の神霊で主よりずっと年上。執事として式神としてかいがいしく働く一方、口を開けば軽快な関西弁で主人である紫津香を『ババア』と呼んだり悪口等を遠慮なく言いまくっている。しかし他人が彼の悪口を言うのは許さないという難儀な性格。
 妖獣から神霊に成り上がった努力家で、深雪と比べると神霊としての経験は浅い。それでも実力はかなりのもので、初めてその神気に触れた礼はかなりの恐怖を感じた。武器は槍を使うが、身軽な体術も得意。
 紫津香とは決して破れない契約を交わして式神となった。彼が人間として生きているうちは従僕として尽くすが、死後は魂を輪廻から連れ去って自身の神域に閉じ込めると宣言している。紫津香を深く愛し、強烈な執着心を抱いている。かなり嫉妬深い。
 ちなみに普段の『大阪のノリの良い兄ちゃん』風のキャラクターは演技で、紫津香の前では本来の厳かな口調に戻ることがある。しかしキャラ作りも半世紀近くやっていることから、今ではほとんど素になってしまっているとか。知らんけど。

虎獣人化

雷轟

雷轟
(らいごう)
雷轟
いろいろ図解
雷轟
人間擬態姿

 怪異対策課所属の刑事・明李 平太(めり へいた)の親が神主を務める神社の祭神。本来は龍の姿。大規模な神社で信仰を集める強力な神霊で、人間に友好的。
 第十話にて深雪の腹違いの兄であることが判明した。深雪は記憶を失っているため信じていないが、雷轟は再会を喜んでおり弟として大切にしたい様子。神様独特のサイズ感覚で深雪(身長二メートル・筋骨隆々)のことを『色白小柄で可愛い弟』と表現し可愛がろうとするが、プライドの高い深雪には嫌がられている。雷轟曰く深雪は父親にあたる神に真名を消され捨てられた可哀想な境遇らしいが、彼の語る深雪の過去がどこまで真実かは不明。深雪に向かって重く強い感情を向けていることは明らかで、雷轟の願望や私情が大いに干渉している可能性が高い。
 人間が発明した『自動車』に夢中。本物をたくさん集めるわけにもいかないので書籍やミニカーを眺めて楽しんでいる。神社では交通安全祈願のお祓いを受け付けており、そこに預けられる車を見るのが最近の楽しみ。特に気に入られた車には一晩かけて『寵愛』を与えられ、とびきりの加護を得るという。

蓮鶴

蓮鶴
(はすつる)

 不老不死となり、寺烏真礼の老衰死を見届けた郷徒羊の前に現れた愛溟風斗(正確には、愛溟に取り憑いていた名称不明の蕃神)の新たな姿。羊が産み落とした『神の児』は死産であり、その遺骸を愛溟が乗っ取っている。中身は完全に愛溟である。

愛溟について詳しくはこちら

 郷徒羊の胎内に夥しい数の怪異の呪いを蓄積させ、蠱毒のような状態で凝縮させた結果生まれた神格であるため生まれつき穢れている。容姿は羊が『呪われたモノ=幼少期の自分自身』とでもイメージしたのか少年時代の羊に瓜二つ。つまり男性であるが、愛溟はそんな肉体を派手な化粧と女装で飾り立て美少女に仕立て上げている。可愛らしいスカートの下には悍ましい触手と子供らしからぬ逸物が隠れているらしい。
 愛豊豊を失った愛溟が新たな手駒として育てた神格であるようだが、その能力は未だ不明である。

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