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大分トリニータ2020 選手まとめ&個人的感想MF編

GK&DF編はこちらから


島川俊郎

新型コロナによる中断期間中のリーグMVPは間違いなくこの男。以前から一部のJリーグファンにはお馴染みだった高い歌唱力とピアノの腕前を自身のInstagramで惜しみなく披露。チームの活動自粛期間はほぼ毎日のように弾き語りの動画を上げ続けた結果、全国区の朝のワイドショーにも取り上げられるまでに。そしてしまいには大分トリニータのテーマソング(非公式)まで作詞作曲。シンガーソングライターか。井上陽水か。リーグ再開直後は失点に絡むミスが相次いだが尻上がりに調子を上げボランチの主力となった。今季は守備だけでは無く攻撃でも存在感を発揮。前半で0-2にされると決定力が10くらい上がるスキルを獲得したのかホーム湘南戦ではJ1初得点となるヘディングシュート、アウェイ横浜C戦でも前半ロスタイムにCKをこれもヘッドで沈めどちらも敗色濃厚なチームを生き返らせた。あと今年ボランチに入ったどの選手にも言える事だがサイドチェンジのロングパスの精度が異常に向上(員踏んだ)。全体的に去年よりレベルアップした姿を見せた。来年もデジっちでの松本怜との三文芝居劇場が楽しみである。

小林裕紀

皆大好き塩対応おにいさん。活動自粛期間中の過ごし方を大分の選手全員が動画で紹介する企画では、各選手が家族との微笑ましいやり取りや筋トレ風景など趣向を凝らした映像を撮影している中「家で本読んだりしてまーす。以上です」と一言発しただけで終わらせたのは流石の塩対応である。開幕戦から5試合中4試合に先発して安定したプレーぶりを見せた。再開直後のアウェイ広島戦では相手GK大迫のスローイングを華麗にインターセプト。決勝点の起点になり、今年もボランチのレギュラーはこばゆおにいさんで決まり!と思った矢先の第5節アウェイG大阪戦で途中交代するとそのまま行方不明に。恐らく負傷・もしくはコンディション不良だと思うのだが公式の情報は無く、新型コロナウィルスの影響で練習見学も無く大分公式twitterがアップする練習風景の写真にも姿は見えずでリアル行方不明状態。ようやく練習風景に姿を見せたのは約3ヵ月後の10月末でTwitter上ではちょっとした騒ぎになった。その後はベンチからの途中出場を続け、第33節ホーム札幌戦で先発復帰&フル出場。鈴木義宜の欠場で急遽3バックの中央に入った羽田をビルドアップでフォローし、守備では至近距離のシュートを果敢にブロックし、それでいて隙があれば相手ペナルティーエリアへも侵入するなどピッチ内のあちこちに顔を出しまくった。こばゆお兄さんがたまに爆笑している写真の横にいつも居た三平が契約満了。Nextこばゆ破顔パーソン募集してます。

松本怜

去年はリーグ戦全試合先発したベテランも流石にこの過密日程でWBは負担が大きすぎて小出・高山らと併用になった。相変わらず顔が良い。顔が良い(大事なことなので2かい言った)。ただし髭は似合わない。髭を生やすと実写の三國志で一見切れ者だけど最初にやられる魏の若手武将みたいな顔になる(個人のイメージです)。2月には北海道の実家に預けていた愛犬のチェルちゃん(ダックスフント・当時7歳)が行方不明に。捜索・目撃情報を募集するツイートをしたところ大きく拡散され自身もチーム練習を休んで北海道へ戻って捜索した結果、松本怜自身の手でチェルちゃんを無事発見。全国のレイチェルファン&愛犬家を安心させヤホー…いやYahoo!のトップニュースに乗るほど話題になった。プレー面ではアウェイFC東京戦でJ1の舞台で7年振りとなるゴールをゲット。相手ペナルティエリア付近でハイプレス+気迫の顔面ブロックでボール奪取しそのまま巻いたシュートを逆サイドネットに沈めるというビューティフルゴールだった。岩田との連携が相手に研究されたせいもあってか去年までより右サイドからの崩しが減った印象。それと去年も言った気がするけどサイドプレーヤーならもう少し1vs1の場面で仕掛けが欲しい。田中達也の仕掛ける数と足して割ったら丁度良い気がする。守備で戻る時に見せる爆速を攻撃時もみたい。相変わらずプレーの選択肢は幅広く右サイドのファーストチョイス。

町田也真人

まちだやまとくん(8)©にしだくん。身長の低いサッカー選手は数多く居るが豆タンク体形(木島兄とか)の選手が多い中、細い上に童顔なのでピッチ上で並の人間よりガタイの良い男たちに囲まれると年代が間違っていないか不安になるレベルである意味目立つ。移籍組には少し馴染むのが難しいと言われる大分のサッカーにもすぐに適応し、気が利くポジショニングと運動量、少しヤンチャな守備で主に右シャドーを担当。アウェイ横浜FC戦での同点弾アシストやホーム川崎戦で絶妙なフィードで相手DF谷口の一発退場&PKを演出するなど得点機会を多く演出し、自身も最終戦で美しい左足ボレーを叩き込みJ1初得点を自らのバースデーゴールとして記録した。何故かピッチ上で不運に巻き込まれることが多く、アウェイ広島戦では滑ってしまった広島MFハイネルに突っ込まれ浮上退場し長期離脱。逆にホーム仙台戦では仙台DF平岡に完全にアフターな強烈タックルを見舞ったと思ったら今度は町田が足を滑らせて突っ込んでいた。当然の様にイエローを貰った。本当に31歳なのが信じられないんですが、そういえば椎茸は食べられるようになったんですか?

野村直輝

希望してた背番号11を田中達也に譲り背負った背番号10だがやっぱり10番は10番だった。開幕戦のアウェイC大阪戦で途中出場して以降はしばらく行方不明になり心配されたが9月のアウェイFC東京戦で復帰。途中出場すると華麗なフェイントで相手DFを置き去りにし勝ち越し点に繋がるクロスを供給。さらにゴール前の混戦から体勢を崩しながらも見事に枠の中にボールを流し込み結果的に決勝点となるゴールを決め大分サポのハートを鷲掴みに。主に左のシャドーで田中達也・三竿と絶妙なコンビネーションを見せ、スピードでぶっちぎるのでは無く緩急でタイミングを外すドリブル、懐の深いボールキープ、体勢を崩してもシュートを枠に飛ばすコントロールと欠場した前半戦の分を取り戻すかのように自身の能力を証明し続けた。ただしヘディングだけは呪われたように枠に飛ばない。全然プレー関係ないけど古巣対戦となったアウェイ横浜C戦でアップ前に一人ニッパツのピッチ上に登場し、ゴールポストにもたれ掛かりながら虚空を見つめ感傷に浸る野村が印象的でした。

田中達也

去年は得点の匂いを強烈に感じさせながらギリギリでいつもゴールの枠を捉えられなかった田中達也が今年はしっかり枠を捉えてチーム得点王。リーグ開幕戦で誰もが想像できなかったシャドー器用で先発を掴むとシャドー・左右WBでリーグ戦ほとんどの試合に出場。リーグ再開後のホーム鳥栖戦で途中交代から2得点をゲットすると結局シーズン通して8得点を奪い、また得点を記録した7試合は6勝1分と点を取れば無敗の男となった。去年のアウェイ清水戦で大分での初得点を記録した際に発覚した「ガッツボーズがダサい」問題、今年多くのゴールを挙げた事で観察機会が多く得られた結果①何故か顔が少し斜めになる②胸は張っている③腕をあまり曲げない という特徴が見られましたのでカッコいいガッツボーズをしたい人は以上3点に気をつけてください(?)。とはいえ何度も得点する事でゴールセレブレーションにも慣れて来たのかアウェイ横浜C戦でのロスタイム決勝ゴールを決めた後のゴール裏への雄たけびと共にしたガッツボーズは痺れた。思わず呼応して手を上げ返した際に鎖骨あたりがピキッとしたのは筆者。柔軟しろ。それとどのポジションが適性か問題に関しては「押し込まれてる場合は一発カウンターねらいのシャドー、押し込んでる場合はサイドでタメを作る左WB」で宜しいんではないかと思います。

※12/28 浦和移籍が発表。

小塚和季

「こづか!かずき!しあい!でろ!」でしたね今年は…。昨年オフに浦和からのオファー報道があったにも関わらず大分に残留してくれたのにリーグ戦出場はまさかの8試合376分のみ。新加入の野村・町田の後塵を拝した。大分のセクシープレー担当とあって出場すればエロさを見せてたのだが。野村・町田と比べてテクニックはずば抜けてるとは思うが、ポジショニングや運動量・守備面などで2人の方が上回って居たのかなと言う印象。意地の得点を決めたアウェイ鹿島戦後のインタビューでは出場機会に恵まれない間に首脳陣との衝突もあったと本人が語っており、フラストレーションの溜まる1年だったに違いない。来年その悔しさを大分で晴らさないか?

小手川宏基

2017年の大分再加入後、年々出場機会を減らしていた中で迎えた今年の試合出場はリーグ戦1試合のみ。それもアウェイ仙台戦でのロスタイム投入され、記録上では1分としか記録されなかった。恐らく大分サポのほとんどが薄々覚悟していた中、12月8日に契約満了が発表された。恐らく小手川本人が一番覚悟していたのではと思われ、ホーム最終戦では契約満了が発表された4人の中で、一番の笑顔で写真に納まっていた。大分からは2012年のオフに続く2度目の契約満了通告との事。それでも将来また何らかの形で大分へ戻ってきたいと宣言してくれた。ユース同期の井上裕大(町田ゼルビア)は現役引退を発表したが、コテの選手生活はまだまだ続く。

高山薫

シーズン前のキャンプで自分で炊飯器持ち込んで玄米食ってた大分のエスナイデルこと薫さん。玄米=エスナイデルという認識はいつまで続くのか。薫さん、今年もあまり戦術理解が進まず身体能力でカバーしてた印象。特に大分のWBには後方の味方CBの為にスペースを空けオーバーラップを促し使うというプレーが必須科目となってるがそれが現状履修出来ておらず、更にそれが出来なければ単独突破を仕掛けて欲しいものだがそういった動きもあまり見られずサイド攻撃が停滞してしまう場面が多く見られた。根本的に使う側より使われる側の方がいい動きをするので長谷川あたりがガンガン長めのパス出して相手とスプリント勝負させた方が面白いかもしれない。身体能力では間違いなくJ1クラスなのが星よりも髙山を残した編成判断に繋がったと思うので星並みの戦術理解で大分で更にひと花咲かせてほしい。

小林成豪

リーグ戦は8月に途中交代で2試合出場したのみ。その後も出場しないなーと思ってたら9月になって「左第5中足骨骨折偽関節」と言う聞きなれない病名で全治6ヵ月と発表されシーズン絶望どころか来年の開幕にも間に合わない見込みが高くなった。ちなみに「偽関節」とは骨折した部分が上手くくっつかずに本来関節じゃない場所なのに関節の様に動いてしまい痛みが出る症状との事です。聞いただけでゾワッとしますね。成豪の場合は昨年のシーズン終盤に追った「左第5中足骨疲労骨折」が上手く治らなかった模様です。ちなみに「偽関節」が発症する原因の1つとして完治前の過度な運動が上げられるそうです。成豪、怪我治る前にサッカーボール蹴ってそうですもんね(偏見)。今年は汰木(浦和)、坂元(C大阪)と山形から移籍したドリブラーがJ1で活躍したのでその中に成豪も加わってほしい。システマチックになり過ぎる気のある大分のサッカーをいい意味で打ち壊すプレーを。

前田凌佑

怪我に泣かされたなーという印象。今年初スタメンのホーム名古屋戦の前半22分で相手選手と競り合った際に着地を失敗し負傷退場。右肘関節脱臼で全治8週間と診断されたのに他のボランチにも怪我人続出した為か約6週間後のホームF東京戦に途中出場で復帰。右手をサポーターで曲げられずどこかギクシャクとした走り方で懸命にプレーしていた。それでもスタメンを奪回していたホーム広島戦でやはり相手との接触で負傷退場。今度は右足関節捻挫で全治4週間と診断され、再度戦線離脱した。怪我の影響で出場試合は少なかったが豊富な運動量・泥臭い守備・ボールを引き出す動きに加え、自身にマークが無ければ少しでもドリブルしてボールを前に運ぼうとする姿勢が本当に「ザ・ボランチ」という選手で、来年も大分で小林裕紀・島川・長谷川とボランチを争うんだろうなと思っていた12/8、契約満了が発表された。多分だけど今年の大分のボランチには昨年まで以上に攻撃意識が求められていて、小林裕紀・長谷川はミドルシュートを狙う事も多くなったし(枠に飛ぶとは言ってない)、島川はセットプレーから実際に2得点を記録した。以前から前田はシュートを撃つシーン自体が少なかったけどそこが少し消極的なイメージに繋がってしまったのではと思う。契約満了発表後のアウェイ柏戦で先発した前田はいつも通り良い動きをしていた。12/24のJリーグトライアウトにも参加していた。普段はおちゃらけてるけど根は真面目。まだまだ選手として絶対にやれるはず。

高畑奎汰

エルゴラの選手名鑑ではDF登録になってるけどMF登録で良いんだよね奎ちゃん…?ルヴァン杯湘南戦ではそこそこやれてるかなーと思っていたけど、その後のリーグ戦ではあまり出場できず。途中出場した試合でも明らかにソワソワしてて自分のタスクをこなせていない様子でWBの位置を入れ替えられたり、守備でもまずい対応があった。大分U-15時代の同窓生・中村拓海がF東京でスタメン争いに加わっているのがまたもどかしい。片野坂監督は左利きの選手を左WB・左CBに起用するのを好んでいるのでチャンスはあるはず。貴重なホームグロウン対象選手でもあるユースっ子。もっと堂々とプレーして欲しい。

長谷川雄志

長短のパスを左右両足から高精度で繰り出せる(顔が)大型ボランチ。顔がデカイとか僕は言ってません伊佐が言いました。昨年から大分の注目選手として原博美副理事長や平畠啓史さんが名前を挙げていたが今年は出場試合数も増え、知る人ぞ知る玄人好みの好選手という様な評価で注目度も上がった。持ち味のパスと体幹の強さは言わずもがな。ウイニングイレブンではスキルに低弾道ロブもついたのでラインブレイカー持ちの渡と組ませると簡単に裏が取れて非常に便利です。守備面も昨年たまに見られた被カウンター時の棒立ちが無くなり、潰すべき時は潰しに行ける様になってきた気がする。相変わらずミドルシュートはふかしまくるがシーズン終盤にはグラウンダーで枠を捕らえるシーンも見られた。12/29に加入が発表された京都の上夷克典選手とは鹿児島城西高校時代の同級生。セットプレーからの同級生ホットラインに期待。それにしても長谷川、結婚して子供も生まれたのに永遠の大学生っぽいの何なんですかね?髪型?

井上健太(特別指定選手)

横浜(横浜ジュニオールSC)→島根(立正大学湘南高)→福岡(福岡大学)→大分(大分トリニータ)と南下が止まらない快足ウィンガー。このまま行くと最終的にFC琉球まで行きかねないので大分に腰を据えて欲しい。大分トリニータ主務・本谷健太氏と名前が同じで何となく風貌も似ているのが話題に。スピードとドリブルを武器にリーグ戦6試合に途中出場した。背格好もプレーもポスト田中達也。

佐藤和弘(10月に松本へレンタル移籍)

トラウマと共に甲府からやってきて、トラウマ以上の活躍で思い出を上書きしてくれるように願ってたのにアウェイ清水戦で唯一スタメンフル出場した以外はたまに途中交代で出場したのみ。トラウマを思い出させるだけ思い出させて10月に松本へ移籍してしまった。本職CBの羽田をコンバートする必要があったくらいボランチ壊滅状態のチーム状況でも使われなかったの使われなかったのは本当に謎。もしかしたら紅白戦でスタメン組相手に2点取って片野坂監督のトラウマを呼び起こしたのかもしれない。移籍した先の松本ではアンカーとして主力級の働きをし松本の後半戦逆襲に貢献。本当に大分で何で使われなかった…。来季はそのまま松本に完全移籍。がんばれ!!れ



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