インタビュー10_取締役CTO 西田亮也さん
インタビュー記事第10弾。取締役CTOの西田亮也さんにインタビューを実施。兄でTOWING代表取締役 CEOの西田宏平さんと共に、TOWINGを創業したきっかけや創業に至る想いをはじめ、高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」の技術責任者として、現在注力している研究領域やお仕事のやりがい、今後の目標などについてお話をお伺いしました。
【プロフィール】
名前:西田亮也さん(にしだりょうや)
所属:株式会社TOWING 取締役 CTO
出身:滋賀県 信楽町
趣味:MLB観戦、キャンプ、観葉植物
好きな野菜:トマト、山芋、ちぢみほうれん草
――TOWINGを創業したきっかけを教えてください。
原体験は地元・滋賀県信楽町の美しい星空です。幼少期から星を眺めるのが大好きで、流星群は欠かさず一人でも見に行くなど、宇宙に人一倍強い興味がありました。また高校から大学の9年間で陸上のやり投げに打ち込んでいたこともあり、パフォーマンスに大きな影響を与える「食」の分野にも強い関心を持つようになりました。そのうち「将来的には宇宙か食に関する仕事をしたい」という想いを募らせるようになるなかで、兄から「大学で研究している高機能ソイル技術は将来的に宇宙農業にも活用できる」という展望を聞き、非常にワクワクしたのを覚えています。また私が大学で研究していた材料工学における構造の観点も土壌研究に多いに活用できると思い、兄と一緒にビジネスコンテストに参加するなど起業準備を進め、創業に至りました。
――現在の業務内容について教えてください。
中長期的な経営戦略を研究へ落とし込むのが私の主なミッションです。今後TOWINGとしてどのような技術が必要になるのかについて研究方針を定め、海外も含めた研究メンバーのマネジメントを行っています。
――具体的にTOWINGでは、現在どのような研究に注力されていますか?
三つあります。一つ目は地域や作物ごとの課題にフィットした「宙炭」のローカライズ化です。機能性向上による施用量軽減をはじめ、これまで活用が難しかった粉炭(粒のサイズが小さな炭)の原材料化など、地域特有の資材を活かした製造と費用対効果の最大化で「宙炭」の海外展開や各地での自社プラント(工場)拡大を促進していきます。
二つ目は、国際的にも注目されるソイルヘルス(土壌の健全性)の観点から、土壌づくりについて独自の定量化による評価系を作り、収量を高めるメカニズムの解明にトライしています。有機栽培への転換における性能だけでなく、「宙炭」を活用し収量を高めることで、土壌にも、農家さんにも、そして環境にも配慮した持続可能な農業を実現することが重要だと捉えています。
三つ目は、複合系微生物群を活用した農業資材である「宙炭」の輸出対応です。現状、多様な微生物を輸出するハードルは高く、今後の海外展開において「最小単位として機能するコアな微生物をどう絞っていけるのか」が研究部門の大きなテーマの一つです。
――今、一番やりがいに感じていることは何ですか?
ブラックボックスの多い農業だからこそ、その奥深さに触れながら新しい発見ができることは研究分野としての面白さを感じます。またソイルヘルスの向上は食やサステナビリティに直結しているからこそ、日々の暮らしの豊かさや環境問題に与えるインパクトの大きさにやりがいを感じます。また、昨今注目を集めるカーボンクレジット制度や生物多様性クレジット制度など、先進的なサステナビリティ事例に携われることも魅力の一つです。
――今後の目標は何ですか?
私個人としては2030~40年代に宇宙農業で持続可能な食糧生産に携わることが一番のキーストーンです。その一方で、“宇宙-地球”と切り離すのではなく、“宇宙も含めた地球”という考え方で事業に取り組むことも重要だと捉えており、国内はもちろん、多くの課題を抱える海外の農業においても、各エリアの課題にフィットした製品の開発を実現していきたいです。その先にTOWINGが掲げるミッション「サステナブルな次世代農業を起点とする超循環社会を実現する」やビジョン「グリーン&アグリ領域のプロフェッショナルカンパニーになる」の達成があると感じています。
―どんな人と働きたいですか?
第一にTOWINGの想いであるミッション、ビジョン、バリューに共感していただける方と一緒に働きたいです。会社としてもまだまだ成長期なので、失敗を恐れずに、楽しみつつ、成果に貪欲な姿勢を持った方とお会いできるのを楽しみにしています。また研究チームにおいては、一人一人が専門性を持たれながらも、周りを巻き込みプロジェクトを進行される方が多くいらっしゃいます。ご自身の専門性を最大限発揮しながら、バリューの一つでもある「for next:常に相手を想いやろう」の想いやりを大切に、チームプレーで活躍できる方と、これからのTOWINGの未来を切り開いていきたいです。
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