マンション管理会社が不採算のマンションから撤退する訳
今朝の朝日新聞にもマンション管理会社の不採算のマンションからの撤退について記事がありました。なぜ、撤退するのでしょうか?
マンションの清掃や資金管理などを委託していた管理会社から管理を断られるケースが、都市部を中心に増えている。契約拒否されやすいのは、50戸以下と小規模で、築年数が古く、今後の修繕工事などでの利益が見込みづらいマンション
出典:2021年9月12日朝刊 朝日新聞
管理会社が契約を拒否する主な理由
管理費の値上げに組合側が応じられない
修繕積立金の残高が少ないなど、今後の修繕工事を見込めない
建物の老朽化や住民の高齢化で、利益を出しにくい環境になっている
背景
管理にかかるコストの上昇
マンション管理人や清掃員の最低賃金が引き上げられたこと
清掃や警備などのコストが増え、日頃の管理業務では利益がでない
修繕積立金不足で収益を得るチャンスが少ない
管理のコストが高騰した理由
マンション管理人は定年退職者が多く採用されていたが、13年に施行された改正高年齢者雇用安定法で、希望者全員を65歳まで雇うことが企業の義務に。定年退職者の採用がむずかしくなった。
給与や時給単価が低い、売り手市場、定年の引き上げが大きい
マンション管理会社が撤退するマンション
小規模で古いマンション
建物も住民も老いる中、管理会社の修繕受注が減少しているマンション
マンション管理会社に依存は危険
管理組合が主体になって管理会社に依存することなく自主管理しているところもあり。マンション管理士のサポートを受け対応する方法も考えられる。
資産価値を維持していくためには修繕積立金を適正な金額にするなど長期的なビジョンを持って管理をしていくことが重要になっている。