おじさんにチャンスを・・・。
皆さんお疲れ様です。こちらは何とか後期課題も提出し春休みに入ることが出来ましたがいかがお過ごしでしょうか。
さて、1月のアメトーークで「40過ぎてバイト辞められない芸人」という企画が放送されました。タイトルからして哀愁漂っていますが、それでも笑いあり感動ありの所謂神回だったのではないかと私は思います。
特に冒頭、ザ・ノンフィクション調に始まり各々にアメトーークの出演が決まったことを伝えるシーン。5GAPの秋本さんが「コンビで出るのが夢だったんです~!」と言った時は、小学生の時レッドカーペットで彼らのことを見て、そして高校生の時に行ったルミネで数々の売れっ子がいた中で断トツで会場を沸かしていた瞬間に立ち会っていた自分は思わず涙が流れてきそうでした(泣いてはいません。)でもそれくらい感動するシーンだったかと。
40過ぎということで殆どが家族を持っているという状況。テレビはおろかお笑いとしての仕事よりもバイトの方が上回っているという現実。それでもあの時スタジオにいた全員、どこか楽しそうでギラギラしているように感じました。いつぞやかのニューヨークのYoutubeで確かダイタクの2人が「この世界って楽しいから続ける」と言っていたのを思い出しました。傍から見たら売れないことは不幸なのかもしれない。でも幸せなんて自分の物差しでしか測れない、だからいくつになっても楽しくいられることって素晴らしいことだなと放送を見て改めて思いました。
さて、この放送で私は思ったことがあります。
あのメンバーの中にだーりんずというコンビの小田さんがいたことに違和感がありました。
だーりんずと言えば2016、2018年のキングオブコントファイナリスト。そして相方のりんすさんは2019年のR-1ぐらんぷり3位と実力派コント師です。
KOCのファイナリスト(しかも複数回)で最後に決勝に行ったのは3年前とそこまで昔の話でもないのですが、バイトをしないと食えないという現実がそこにはありました。
シンプルに何全組の中の10組に2回もなったことのあるコンビがバイトをしなければいけないというお笑い界が怖いなと思いました。また、あのメンバーの中にはこちらもKOCの決勝を経験している鬼ヶ島がいました。
このことを言うと、「でもこの人たちは決勝に行ってもチャンスをものにできなかったじゃん」と意見する人がいます。でも私は「じゃあそもそも彼らにチャンスの場は与えられましたか?」と問いたいです。
このアメトーークの放送後に相席食堂の地上波ゴールデンSPがありました。内容は2020年のM-1ファイナリストのロケバトル。昨年の決勝進出組が全員ロケにチャレンジして慣れない人もいればそつなく面白くこなす人もいて私は面白い回だったと思います。このように、M-1のファイナリストは勿論チャンピオン優先ではありますが比較的皆にチャンスが与えられています。順位が下位だった人でもそれまで以上にテレビに出る機会が増えたと思います。
それに比べたら私はKOCやR-1はファイナリストみんなを売り出そうというものが感じられない気がします。自社の番組ですらなかなか出演できない、しかも複数回決勝に行っている芸人が。個人的にはTBSはバナナサンドなどで、R-1はネタパレでファイナリストスペシャルなどやって欲しかったななんて思います。
だからチャンスをものにしてないと批判する以前にそもそもチャンスの場が与えられない状況だったのではないかと私は考えています。
私は、ネタが面白い芸人はお笑いだけで食べて行かなければいけないと思っています。賞レースのファイナリストに2回もなっている時点でそのことは証明されているはずです。
どうか、これを見ている人がいれば、今までよりも沢山賞レースのファイナリストに平等にチャンスを与えてほしいなと私は思います。