アナザーストーリー

大晦日を迎えましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。


さて、昨日12月30日、M-1アナザーストーリーが放送されましたね。

例年の如く私は爆泣きをかましたわけですが今年は尺が伸びて90分お送りしてくださいました。胸が締め付けれらるシーンがたくさんあり、体力まで奪われてしまいましたね。

今年は4組のコンビにスポットが当てられました。


大阪が誇る劇場番長 見取り図

見取り図のネタを始めて見たのは2017年の敗者復活戦でした。その時に「伏線回収が秀逸で見ていて気持ちが良いな」と感じ、あれよあれよという間に彼らの虜になっていきました。

お笑い好きからの期待値も上げていき2018年には決勝進出。今だから言いますが、個人的には2018年は見取り図を応援していたんです。だからトップを引かれた時は完全に絶望状態でした。

2019年はミルクボーイに完敗。

みんな面白さと実力は分かっていたはずですが、決勝ではずっと辛酸をなめ続けているコンビ。今年こそと言う気持ちは痛いほど伝わってきました。

決勝をリアルタイムで見ていて、見取り図から一気に会場のエンジンがかかったのは画面越しでも伝わってきました。準決勝で見た時とは展開も変えてきて、笑いながら流石見取り図!と感心もしてしまいました。例年は半数を占めていた大阪組が今年は見取り図含めてわずか3組、上方漫才としての意地をどこか感じましたし、ああ復活後のM-1を象徴するコンビになったんだなと感慨深くなりました。なんて頼もしいんだと。大阪に見取り図という漫才師がいることって本当に強いことだと思います。

確実に一歩一歩積み重ねているコンビ。

今回アナザーストーリーを見ながらその積み重ねが絶対に開く時が来る、そう思えました。



個性がぶつかり合う おいでやすこが

準決勝の1週間前に突然発表されたR-1突然の芸歴制限。

小田さんこがさん共にR-1の決勝経験者。特に小田さんは2016年から5年連続で決勝進出。それでも最終決戦に手が届くことはついにありませんでした。

R-1の芸歴制限に関しては当日死ぬほど怒りましたし本人でも何でもないのに勝手に悔しがっていました。こんなのあんまりすぎると。

背水の陣で挑んだM-1。だから準決勝で死ぬほどウケた瞬間はあまりにも気持ちが良かったですし、決勝が決まった時は痛快でした。ライビュ会場の割れんばかりの拍手。

R-1見たか!なんて思いました。

そして決勝で起こった奇跡、即席コンビの準優勝。

アナザーストーリーで映った客席、審査員の笑顔、反映される点数、胸が熱くなると同時にこれをR-1で見せてあげたかったななんて感じて少し泣きそうになりました。(てか泣いていました)

今2人は信じられないくらいに輝いています。個と個が強いとこんな可能性を秘めているんだと実感させられました。

個人的には漫才も大好きですが、これから個々のピンネタを見れる機会が少なくなるのかななんて考えると寂しい気がしますね。

沢山、いろんなネタをこれから観て行きたいです。



M-1史上最大のリベンジ マヂカルラブリー

さて前回色々書いたのでもう書くことはないかなと思いましたがそんなことはありませんでした。

とにもかくにもM-1スタッフさんのとんでもないリサーチ力が凄いなと思ってしまいました。野田さんだけではなく村上さんの大学時代まで出てくるとは、本当に凄いです。

さて私は2017年のM-1に関してはそもそもそんなに悲観的に見ていませんでした。マヂラブは好きですがあの下りはめちゃくちゃ笑ってみていました。

勿論本人たちは計り知れないショックを受けたはずですが、それでも今回映っていたあの後楽屋に帰ってからの映像は笑っていて、この人たちは本当に凄い人たちだなと思いました。そしてそこにマヂラブの強さを感じていました。だから今回勝てたのかもしれないかなと、絶対に悲壮感を漂わせなかった。2018年~19年の敗者復活戦で「えみちゃんまっててね~」と叫んだのも、今回の楽屋での様子とかも絶対に折れない不屈さを感じました。

昔から振り返る映像からは変わらないスタイルで戦い続けたカッコよさを感じました。最近ネットニュースで昨年と比較される記事を多く見ます。去年の方が面白かったとか、レベルが高かったとか。でもミルクボーイとマヂラブは全く真逆の芸風だけど共通点は「デビュー当時から変わらなかったこと」だと考えています。

私が一番グッと来てしまったのは野田さんの「村上もちゃんと面白い」と村上さんの「人生フルベット」ですね。あんまりこう言っているところを聞かなかった気がしましたし、ここの対比がグッときました。野田さんがコンビで売れたいと言い、村上さんは野田さんに引き上げてもらいたいと言う。何か素敵なコンビだななんて思いました。

あとはファーストラウンドの点数が出て裏に戻る時に2人が笑っていたのも良かったですね。

そして話題になった直前で1本目のネタを決めたシーンと土下座せり上がりを提案したところをしっかりカメラに抑えていたところはやはりM-1スタッフさん流石だなと。余すところまでニーズを抑えてやがる!

見たことない表情を沢山見せてくださりありがとうございました。



恩返しの漫才 錦鯉

CM前の映像だけで泣きましたが、本編でも号泣した次第です。

あのタイミングで母との関係性は駄目でしょう。泣きますよ。

錦鯉が苦労人ということはもちろん知っていたのですが、改めてそういうことが分かる映像を見せられると思い入れが強くなってしまいます。

なかなか芽が出ない芸人生活で40過ぎても母からお金を借りる現実、そんな中で絶対にあきらめなかったことが凄いです。何だか今回のM-1はあきらめないことの大切さを教えてくれている気がします。

せり上げる前の錦鯉の2人も良い表情をしていましたね。いつもは渡辺さんがまさのりさんを支えているイメージなのですが、今回まさのりさんが渡辺さんの顔を少しのぞき込むシーンはどこかいつもとは逆の印象を抱きました。

あとは北海道まで取材に行ったスタッフさん素晴らしいですね。良い作品を造るにはここまでしなくてはいけないことを知りました。本当に尊敬いたします。

最終には進めませんでしたが、錦鯉は今大会で確実に爪痕を残したコンビの一組。おそらく来年以降今までよりも拝見する回数が増えるでしょう。

お母様、息子さんは今日本を元気にしている芸人の一組ですよ。



とまあメインで取り上げられたのはこの4組でしたが、ここ以外でも沢山名場面がありました。

4位に落ちたインディアンスがおいでやすこがに声をかけるシーン、ウエランが爆笑問題に挨拶をするシーン、ホテイソンたけるさんの夕飯シーン、錦鯉渡辺さんとお父さんのシーン。

M-1には漫才師の分だけ物語があると気づかされました。


ラスト、野田さんがお母さんに電話をしてお兄さんの話で号泣するシーンと村上さんと大さんのシーンは今まであんまり見れなかった2人の内面を垣間見れてとても良かったです。思わず私も誘われましたし自分自身に少し照らし合わせてしまいました。

受験生時代、周りがどんどん決まる中で2月まで苦戦したのですが、最後受かった時に母親が泣いて喜んでくれて、近い親戚だけでなく叔母やはとことかも皆喜んでくれたのを思い出しました。M-1と受験、規模は違うけれど大事な時に家族の存在の偉大さに気づかされるんですよね。あの安心感には誰もかないません。


何が言いたいのか分からなくなってしまいました。色々書きたいこともあったのですが文字にできずに困っています。


とりあえず、色々言われていますが、今年のM-1は沢山希望を与えてくれました。最下位からの優勝、東京芸人が勝ったこと、芸歴を重ねてもあきらめなかったこと、背水の陣になったときの強さ。2020年ろくなことがありませんでしたが頑張って生きようとアナザーストーリーを観て改めて思えました。


ワイルドカード争い、準決勝のライビュ全部本当に楽しかったです。こういうご時世にお笑いがあってよかったなと思いました。

M-1、今年もありがとうございました。



来年はもう少し感想文を上手に書きたいですね。

それではよいお年を。


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