5分で人に話せるデザイン思考
チームの課題解決能力を養いたいと思っていて、デザイン思考について知りヒントを得られました。
デザイン思考ができる人とは仕事がしやすいので、もっとたくさんの人に知って欲しいと思い、5分で読めて5分で話せる内容にまとめてみました。
スライドと内容は同じですが、文章でも補足しながら紹介します。
デザイン思考とは
デザイン思考は、体系化されたプロセスに沿って問題解決する手法です。
創造性を用いるとは言え、デザイナーになる!ということではありません。
アイデアはどこからでも生まれるし、誰もがイノベーションを起こせるとデザイン思考は示しているのです。
目的はイノベーションと課題解決であることを忘れてはいけません。
ここでいうデザインは、"設計する"という意味です。
どんな人に必要なスキル?
デザイン思考は、プロダクトやサービスを開発する人には特に必要ですが、どんな領域であれイノベーションと課題解決をしようとする全ての人に有用です。
この思考法ができると、どんな問題でも迷って立ち止まるのではなく、考えながら前に進むことができます。
物事を論理的に捉えるロジカルシンキングや、生産物を生み出す計画をするエンジニアリングとの親和性が高いと思います。
僕が仕事で関わるなら全員備えていてほしいと思います。
4つのイノベーションプロセス
デザイン思考のプロセスより先にイノベーションのプロセスの説明ですが、デザイン思考を始める前に、イノベーションが起きる全体像を先に理解しておくと良いです。
1.アイデアの創出で大切なのは、アイデアの質より量です。あらゆる視点、あらゆる角度から考えます。
2.複数のアイデアを出したら、体系的な方法でこれを絞り込みます。アイデアの良し悪しを見極めるためにプロトタイプで実験を繰り返します。
3.素晴らしいアイデアも、実現するためにサポートとリソースを必要とします。アイデアの実現力があること事前の実験で得たデータで裏付けます。
4.製品やサービスなど形になったアイデアもそれだけでは成功とは呼べません。イノベーションに成功したと言える影響力を示す必要があります。
ここの1から3までをよく覚えておいてください。
デザイン思考プロセス
いよいよ本番です。
1.共感
共感を通じて、相手のニーズや動機からインスピレーションを得て、そのニーズを満たす有意義な製品やソリューションを生み出すことができます。
2.マルチスケール思考
ブレインストーミングの目的は質ではなく量であり、生み出されたアイデアの多くは役に立たないからです。現状よりも10 倍の影響力を発揮するにはどうすればよいかという観点で考えます。
3.実験
アイデアを試してデータを集め、続けるか中止するか、調整するか見極めます。ベータ版をリリースして、一般に広くリリースする前にユーザーからフィードバックを集めたりします。
Google は、イノベーション能力を養うことに焦点が置かれたデザイン思考プロセスとは異なり、新しいアイデアの立ち上げに伴うリスクを軽減する目的のスプリントという手法も用いています。
チームでやってみよう
デザイン思考のプロセスは諸説ありますが、共感からヒントを得て、ブレストで質より量のアイデアの種を出し、テストを繰り返すという点は共通しているようです。
初心者へのヒント
・テストの前に要件定義をお忘れない!
これしてないと迷子になることが多いです。そうゆう人たくさんいます。
・ユーザーは困っていることや感想は言えるけど解決策は持ってない!
アンケートなどでユーザーの意見を収集することはとても重要です。しかし、解決策まで考えるのは本来ユーザーの役割ではありません。ユーザーの声から答えを教えてもらうのではなく、解決策のヒントを得るという感じです。
不満買取センターというサービスが話題になりましたが、あれは面白いですね。
・実験(試作と検証)はとにかくスピーディーに!
僕のチームでは80点を目標にフルスピードでやることを基準にしています。結果が出ないと進まないので。
・10倍のスケールは可能性を広げるおまじないなので「10倍」を合言葉に!
僕は10x(テンエックス)と言ったりします。ちょっとだけ良くしようなんて控えめなことを言っていてはイノベーションは起きない。
参考にした記事
デザイン思考とは?AppleやGoogleも採用している考え方(ferret)
デザイン思考でイノベーションを生み出す(Google re:Work)
Google のサイトではワークショップのスライドがトークスクリプト付きで公開されているので、誰でもすぐに始められます。
ちょっと気軽にやってみるかくらいの温度感であれば、僕のスライドで十分だと思うのでご自由にお使いください。