現代版スプートニクショック?
当初は懐疑的でした。『何の役に立つの?単なる文書作成代行屋じゃないの?』なんて具合に。ところが、今や仕事には欠かせないツールに。
「見知らぬ人が大切な人になり」とスピッツのフロントマンであり、稀代の表現者である草野マサムネ氏は「醒めない」の中で歌いましたが、まさにそれに近い感覚です。
その進化には巨大なデータセンター、天文学的な投資額と、世界中の文書を読み込む必要があると言わんばかりの膨大な学習量が必要だと多くのテックジャイアントが採算度外視で(時には投資家の懐疑的な見方すら捨て置いたままで)その成長に社運を賭けてきました。つい先日、トランプさんが約80兆円もの額を注ぎ込んだ国家プロジェクトを発表したばかりです。
抑え込む力が強ければ強いほど反発する力も増えていく。
似たようなことが以前もありました。極めて微細な回路の自国製半導体を搭載したスマートフォンを発表し、西側諸国の度肝を抜いた。
今回の件は、それ以上のインパクト。人智を超えた投資はいったいなんの意味があったのか。生成AI界における大艦巨砲主義的発想が完全に敗北してしまった瞬間に立ち会ってしまったのかもしれません。
政治的バイアスがかかっている、バックドアのドアを開くことができるのが誰か?など多くの問題点は指摘されていますが、私が普段使用しているGeminiも政治的な話題について回答を避けることが多い。
最先端半導体分野ではアメリカに優位性がある、と信じられてきましたが、その大前提がどうも胡散臭くなってきました。最先端半導体の分野で万が一、アメリカが後手に回っているとしたらそれは非常に恐ろしい状況です。
生成AIや自動運転の分野ですでに先行を許していることを意味しているという表層的なインパクト以上に、より重要な「軍事能力」の分野でもすでにアメリカに匹敵する能力を備えている可能性があることを示しています。
無論、このことは日本にとっても大きな脅威となることを意味しています。