メルマガ『東医宝鑑(東醫寶鑑)とういほうかん─古典から東洋医学を学ぶ─ 第398号「氣爲衛衛於外」(内景篇・氣)3
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◇ 東医宝鑑(東醫寶鑑)とういほうかん─古典から東洋医学を学ぶ─ ◆
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第398号
○ 「氣爲衛衛於外」(内景篇・氣)
◆ 原文
◆ 断句
◆ 読み下し
◆ 現代語訳
◆ 解説
◆ 編集後記
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こんにちは。気の章「氣爲衛衛於外」の続きです。
◆原文◆(原本の文字組みのままを再現・ただし原本は縦組み
・ページ数は底本の影印本のページ数)
(「氣爲衛衛於外」p86 下段・内景篇・氣)
又曰陽氣者一日而主外平旦人
氣生日中而陽氣隆日西而陽氣虚氣門乃閉是
故暮而收拒無擾筋骨無見霧露反此三時形乃
困薄
▼断句▼(原文に句読点を挿入、改行は任意)
又曰、陽氣者、一日而主外、平旦人氣生、
日中而陽氣隆、日西而陽氣虚、氣門乃閉。
是故暮而收拒、無擾筋骨、無見霧露。
反此三時、形乃困薄。
●語法・語釈●(主要な、または難解な語句の用法・意味)
▲訓読▲(読み下し)
又(また)曰(いは)く、陽氣(ようき)は、
一日(いちにち)にして外(そと)を主(つかさど)る、
平旦(へいたん)に人(ひと)の氣(き)生(しょう)じ、
日中(にっちゅう)にして陽氣(ようき)隆(さか)んに、
日(ひ)西(にし)にして陽氣(ようき)虚(きょ)し、
氣門(きもん)乃(すなは)ち閉(と)づ。
是(こ)の故(ゆえ)に暮(くれ)て收拒(しゅうきょ)して、
筋骨(きんこつ)を擾(みだ)すことなく、
霧露(むろ)を見(み)ることなし。
此(こ)の三時(さんじ)に反(はん)すれば、
形(けい)乃(すなは)ち困薄(こんはく)す。
■現代語訳■
また言う、陽気は昼に外を主る。
夜明けに人の気が生じ、日中には陽気が盛んになり、
日が傾けば陽気は虚してゆき、気門が閉じる。
ゆえに日が暮れれば収斂させて筋骨を乱すことなく、
霧や露に当たってはならない。
この三つの時に反すれば、形は疲弊する。
★ 解説 ★
「氣爲衛衛於外」の続き、同じく内経からですがこちらは素問からの引用です。
引用部分では衛気とは言っていませんが外を守る気に付いて語っており、衛気の事を宣べている前提で話が進んでいます。
「三気」という言葉があり、これに反すると形が困薄すると言っています。三気そのものに反するというよりは、三気の法則に反すると、ということででしょう。
季節の法則に反すると、という記述は内経でも比較的有名と思いますが、このように一日のうちの気に関する記述もあるのですね。これも具体的な養生法を説いた部分と言えるでしょう。
◆ 編集後記
「氣爲衛衛於外」続きです。年内の配信はこれが最後になります。
引き続きこのペースで倦まず弛まず配信を続けていく所存です。
(2020.12.27.第398号)
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