簿記 - それは馬鹿にする誰もが甚大な損をするサブスキルの大臣 (4/)
前回から大分空いてしまいましたが、簿記の学習の進め方の詳細の続きを書いていきます。
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学習の全体像
大事なことは、正しい手順を踏めば、学習には本来それほど手間はかからないということです。
ステップの全体像は非常にシンプルで、下記2ステップしかありません。
全体像:そもそも会計の全体像を掴む
構成要素:簿記(仕訳)を学習する
1. 全体象:そもそも会計の全体像を掴む
財務三表一体理解法を使います。
https://amzn.to/2nKnf3z
2. 構成要素:簿記(仕訳)を学習する
そして細部を掴む。この本を使います
究極の仕訳集 日商簿記3級 第2版 (TACセレクト)
究極の仕訳集 日商簿記2級 第4版 (TACセレクト)
究極の計算と仕訳集 日商簿記1級 商業簿記・会計学 第2版 (TACセレクト)
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前回からの続きですが、”2. 構成要素:簿記(仕訳)を学習する”について解説します。
ところで1級についても引き続きこの薄い仕訳集を使います。
究極の計算と仕訳集 日商簿記1級 商業簿記・会計学 第2版 (TACセレクト)
https://amzn.to/2Tp3gsq
完全に私見ですが、会計の勉強は非常に英語に似ているといつも思います。会計の全体像をビジネスフローと同期して学習することが財務三表一体理解法で簡単になったので余計にそう思います。「英文が読めない!」という高校生の原因が英文読解というよりは、英単語と英文法にあるケースが非常に多いがごとく、会計がわからない!というのが仕訳が完全に頭に入ってないということが多いんじゃないかとよく思います。英語の長文読解問題を目にしたときに、英文に知らない単語も英文法もなければ、情報構造がどうとかそういうことを知らなくても英文長文が出来てしまうがごとく、会計の問題も解けてしまいます。ところで完全にというのはこのレベルです。とかく簿記は「馬鹿にされやすく」、さらに仕訳は「さらに馬鹿にされやすい」ので、なかなか完璧という水準に達していることはないように思います。完璧というのはこの水準ですね。
仕訳自体は2級の内容が完全に頭に入っていれば1級で新しく覚えなければいけないことってそんなにないです。ここまで書いて思いましたけど、本当に簡単なことって重要なのに馬鹿にされがちですね。私はMAを仕事にすることが多いですが、会計基準とかよりも仕訳の方が役に立ちます(専門性の高い会計処理は、FDDを担当してくださる会計士先生が対応してくださるからですが。税務なんかはすべての関係者が税理士先生にホント任せっきりですね)。
1級だと理論問題が出ますけれど、これはほとんど困りません。覚えるだけで、対応出来ます。学習は、理論(抽象)から具体(会計処理)にいったほうがいい場合と、逆の場合がありますけれど、会計についてはぼくは後者でした。そ理論は1級を対象にした教科書を完璧にすれば事足ります。(1級は1冊じゃすみませんけれども)。この本がすっかり定番になりましたね。余談ですが、試験用の参考書ってなんだかんだいって、版を重ねているのが信用度の指標ですね。
ただすべての前提は仕訳が完全に頭に入っていることです。英単語帳1冊が完全に頭に入っているという状態をつくることが骨の折れる作業であるのとまったく同じ様に仕訳帳を完全に頭に入れるのは骨がおれます。
過去問については、学習の一番最後の段階でいいと思います。”仕訳を完璧にする(60%)、教科書を完璧にする(25%)、過去問を解く(15%)”くらいの感覚でしょうか。過去問を解く際にはスラスラ解けるようになっていなければいけませんし、あまりやる意味もありません。そもそも出題者に立場になればわかりますけれど、受験者が根幹のところを理解しているかちゃんと測るという縛りがあるうえでの簿記の問題なんてそんな色々考えられませんね。大学受験の数学ですらそうなのに、基本的には定形処理を繰り返すことが前提の簿記はなおさらです。スラスラ解けるようでないようならば、前工程がまだ終わってないということだと思います。ぼくはボランティアで大学受験を高校生に教えていますが、「ホント基礎をすっ飛ばします」。そして多分ぼくもそうなんだろうなと思うことが多く、自戒しています。常に新しいことを学ばなければならない昨今では「基礎を尊重出来るか」ってますます重要な姿勢になりますね。
余談ですが、1級じゃなくて2級でいいじゃないか。そもそも1級までとるならUSCPAじゃないかみたいな議論があります。これはもう個人のキャリアと目の前の現場のニーズの問題ですね。ぼくの場合はそもそも広告代理店勤務時に取得したので、ほとんど趣味と実益を兼ねてって位置づけでした。なので、「仕訳を完璧にする」というのを細切れの時間で長期間やっていました。ただ後に、1級を持っているとMAにおいても役に立つということを知ることになるので、人生なにが役に立つかわかりませんね。
次回以降、仕訳の学習においての有効な捉え方、落とし穴について書きます。しつこい繰り返しになりますが、仕訳帳を完璧に出来るかどうかは、自身が過去において英単語帳を1冊完璧にしたことがあるかどうか、という視点で捉えるべきことです。あと、コンサルタントがやるような財務分析においても、そのクオリティに簿記の理解度の高さが大きく影響することもまとめたいです。最終的にはMAの現場でどう役に立つかまで書いていければと考えています。
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過去記事
1.簿記 - それは馬鹿にする誰もが甚大な損をするサブスキルの大臣 (1/)
http://touya-fujitani.blogspot.com/2018/08/blog-post_8.html
2.簿記 - それは馬鹿にする誰もが甚大な損をするサブスキルの大臣 (2/)
http://touya-fujitani.blogspot.com/2018/08/blog-post_8.html
3.簿記 - それは馬鹿にする誰もが甚大な損をするサブスキルの大臣 (3/)
https://touya-fujitani.blogspot.com/2018/10/3.html
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