力の粒子:お話物理:標準理論
前回,標準理論と呼ばれる理論の登場人物(粒子)の表を見た.
今回は力を媒介する粒子,ゲージボゾンの話をしよう.ゲージボゾンは標準理論の相互作用を司る粒子である.強い相互作用,弱い相互作用,電磁相互作用の三種類があり,それぞれを司るグルーオン,ウィークボソン,そしてフォトンがある.
フォトンは電磁相互作用を司るゲージボゾンで,日本語で光子(こうし)と呼ばれる.
物体が電磁相互作用をするときは,必ず粒子の間で光子をやりとりしている.光子の質量は0で,原理的にどんな遠くの粒子とも相互作用できる.
人間が扱える典型的なサイズ,1nm~1m程度の現象のほとんど全てはこの電磁相互作用で起こっている(残りは重力).つまり光子の反応を完全に計算できれば人間が直面するほとんどの物理現象は理解できる.
ウィークボソンは弱い相互作用を司るゲージボゾンで,W^+,W^-,Zがある.
弱い相互作用は,反応できる典型的な距離とエネルギースケールがある.ある程度短い距離,それなりに高エネルギーでないと弱い相互作用による反応は怒らない.
典型的に,クオークやレプトンの種類が変わる反応に出てくる.人間に近い現象で言えば,放射性同位体の遷移だろうか.
グルーオンは強い相互作用を司るゲージボゾンだ.gとかいて,光子やウィークボゾンのように書けば8種類ある.
強い相互作用は量子"色"力学とも呼ばれ,ある種の色を媒介する反応だ.
詳しくはクオークの話でしよう.
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