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リスロマンティックでも家族を持てる〜LGBTQ+はどこまでも広がる〜

LGBTQ+というのは聞いたことがあっても、リスロマンティックという言葉はなかなか聞かないのではないでしょうか。
これは「恋愛指向」のカテゴリーで、「相手に恋愛感情を持つが、その相手から恋愛感情を持ってもらうことを望まないセクシュアリティ」という意味です。

ちなみにLGBTのセクシャリティ診断はこちら

何それ?と思いますよね。私もそう思います。
けれど、私にとってはおかしなことではなく、むしろ何故多くの人は恋愛軸で生きているのかと不思議に思うのです。

私は長い間、自分はどうして恋愛に不向きなのだろうとずっと不思議でした。
好きだなと思う人はいても、その人といざ付き合えるとなると途端に冷めてしまうのです。それも、冷めるというよりは拒絶に近い感情です。

「毎日彼に会いたいし声も聞きたい」と友人が言っていましたが、私にはさっぱり分かりませんでした。
恋愛ものメインの漫画や小説も苦手でした。一体何にそこまで心を揺らすのか分からなかったのです。

恋愛ができないなら結婚もできないのか?いいえ、そんなことはありません。
私は結婚して12年が経ちますし、5歳の子どももいます。
夫とはなんとなく付き合って、子どもができて籍を入れました。付き合っていた期間は6年ほどでしょうか。

よく旅行へ出かけた思い出があります。夫の家にお呼ばれすることもありましたが、それはあまり楽しかった記憶はありません。
私が求めたのは心地よい居場所であり、安定でした。そういう意味では、恋人同士よりも家族が適していたのだと思います。

夫を恋する気持ちはありませんでしたが、愛する気持ちはあります。多分それは世間一般とは少しずれたものでしょうけれど、私の中ではしっくりとくるのです。おそらくですが、リスロマンティックだけではなく、アロマンティックの要素も持ち合わせているようです。

私は夫を人として好きですし、尊敬しています。でもそこに恋しく激しい感情はありません。
今の日常をずっと続けたい。夫と子どもと私と3人で慎ましく暮らせていけば、それ以上の幸せはないと思います。
男と女としての関係がなくとも家族という集合体であることが、私にとっては最も重要なのです。

シスジェンダー女性/ヘテロセクシャル/クエスチョニング/リスロマンティック

これが私のセクシャリティ診断の結果です。ですが面白いことに、これまで何度も同じ診断をしてきたのですが、どれも少しずつ違っていたのです。

バイセクシャルやヘテロロマンティック、アロマンティック、Xジェンダー、マセクシャル

といった具合に、私の診断結果は違います。という事は、その時々によって違う自分の側面が出ているということです。



私は自分のことが分からなくなりました。けれど、それを不安に感じたりはしなかったのです。どちらかといえばドキドキしました。
ずっと付き合ってきた自分という存在が、知らなかった多様な側面を持っている。そして、私以外の人たちもそれは同じなのではないだろうかと。

私はこれからも自分を探し続けるでしょう。自分が何者なのかを知るというのは、人生においてとても意味のあることだと思います。
そしてそれは、年齢など関係ない尊い行為なのです。

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透兎(touto)
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