妄想非化学研究書 音楽と映画を読む 誇張された非科学的現実妄想生活 5
■関西人と大人な飲み屋のエイリアン
入社直後に私の世話役的な先輩がおりまして、関西弁で
お調子者なのですが、大学生らしくたまに出勤する程度。
傍目から関西弁なお調子者で立ち回ってる様子なのですが、
実際の本性は誰もよく判っておらずちょいと気まずい感じ。
ただ歳が近かった事もあり、私への振る舞いは良い様子。
諸先輩方からも何だか仲良くやってんじゃ~んと高評価。
ただ楽しいだけのお調子者な立ち振る舞いではあるのですが、
たまに見せる切なげな表情を私は見逃しません、何かあると。
年下の私に合わせて色々なお話とかも付き合ってくれる先輩。
多分、なにがしかの弱い部分もあるんだろうなと勘ぐる十代。
そんな中、好きな映画やら音楽やらの話をしていた時に、
アクション映画が好きではありつつも、ちょうどその頃、
ブレードランナーや未来世紀ブラジルが好きですと説明。
併せてSFならエイリアン大好きを公言しておりましたら、
エイリアン好きなら大人な飲み屋に連れてってやる!と。
大人な飲み屋って、女性が付くようなお店はお高いので、
止めてほしいと伝えるもそうじゃないから俺に任せろと。
知り合いがいる店だし、料金凄く安くなるし大丈夫だと。
不安しか感じない美味しい話に強く断ろうとしたところ、
俺も俺も!と、数人の先輩も行きたいと言い出し断れず。
着いた所はいかにもお高そうな佇まい、H.R.ギーガーの店。
何とエイリアンをデザインした変態(失礼)画家ギーガー。
そう今は無きへんぴな所にあった「ギガーバー」なのです。
もう入り口からエイリアンそのもので、絶対お高いお店!!
バイト風情が絶対行っちゃいけない色々と高すぎるお店!!
不安漲る私達を知ってか知らずか、入口受付で話してる先輩。
待たされる私達、いつまでも入店できない私達、そうですね、
これは「俺の知り合いいるからぁ~あるある」ですね、はい。
この関西人が知り合いと言っていた人は勤務しておらず。
また、過去にも勤務していたか判らんって事で揉めてた。
頼むぜパイセン、、、ここまで来て通常料金なら帰るぜ。
との思いも裏腹、何でか色々と話をまとめてくれまして、
二時間の制限付きだけど、安価に飲ませてくれる運びに。
店内は正にエイリアンのセットかのようなギーガーの世界。
どんなにお金を持っていようとも私だけでは来れない世界。
薄暗い店内を抜けてくと、男性五名程が横並びで座れる席。
机挟んで迎え側に、綺麗な女性がおひとりついてくれてて。
その女性が、お話しながらお酒や渇きものを出してくれる。
全てがバブルな感じで、関西人以外はバブル耐性ない男共。
ラウンジ嬢?に手の平で転がされつつ一番年下の私が場を
まわし始める異様な状況に、関西人は何事もなく飲むだけ。
流石のラウンジ嬢、私を一目見てすぐさま悟った!のです。
「ぼくぅ~成人してないよねぇ、黙っておくけどぉ」です。
そうです、過去を読めば一目瞭然、私はこのタイミングで未成年。
もう三十年以上前の話でもありますし、ちょいと時効ってことで。
時を戻します。
お嬢様の鋭い観察眼はそれだけに留まらず、バブルじゃない
付いてきた野郎どもでは話が膨らまないと思った様子でして。
まぁお嬢様より絶対的な年下は私しかいませんし、トークで
場をつなぎやすいよねと思いつつ、脇汗バシャバシャで繋ぐ。
「氷室さんや布袋さんも来た事あるみたいですよ~ぉ」とか、
コンプラ度返しで自由空間なお嬢トーク炸裂させてくる感じ。
二十年弱で得た間違った大人な知識をフル回転させつつ二時間終了。
最終的にそれでも一万円くらいかかったような気がするんだよなぁ。
何が安価だパイセン!と思いつつも、一万円でギーガー様の空間を
味わえたんだし吉としましょうかと当時の十代な私は思うのでした。
関西人が連れてってくれた店のギガーバーは、映画エイリアンの世界。
映画監督はリドリー・スコットで監督の別映画ブラックレインは大阪。
繋がったか?ちょいと苦しいか?ってかただのお調子者だった関西人。
■エイリアンとブレードランナー/世界観と音楽
幼少の頃、映画といえばテレビから流れるハリウッド大作だったりが大半。
スターウォーズ、ハリソンインディ、ブルースリーよりジャッキーチェン。
そんな中、映画のほか日本ドラマなんかでもおどろおどろしいのあったり。
初めて見たエイリアン一作目で、デティール含め全てに魅了された小学生。
好きなSF映画を探し出す為の、平均値にもなったような気がしております。
ブレードランナーについても、同じ監督なのねリドリー・スコットでして。
未来の話なのに綺麗なんだか汚いのか、いつも濡れててムシムシな湿度感。
女性男性であろうが、信念はあれど何か弱さを持ちつつも立ち向かう感じ。
リドリー・スコットの映画は何かにつけて湿気とハードボイルド観が漂う。
主人公は強いと思わせた勧善懲悪な世界に、それだけでは測れないお互いの
脆さや儚さなんかをモブキャラ含め刹那に見せてくれたような気がします。
エイリアンだって人間の方が化け物だったかもしれないし、ブレランだって
レプリカントの方にも言い分があり、その信念を貫いたのかもしれないし。世界観や映像美、ライティングやメカ造形含め今だ私の中では完璧な映画。
また、リドリー・スコットの映画にはなくてはならない音楽の巨匠たちも。
■エイリアンはジェリー・ゴールドスミス(グレムリンの方が有名?)。
その他、ランボーやスタートレックなど多数の映画音楽を作ってます。
■ブレードランナーはヴェンゲリス(南極物語タロジロの方が有名?)。
その他、炎のランナーや映画音楽以外でも素晴らしいアーティストです。
ハードボイルドに固執するつもりは全くないのですが、
音楽でも信念に立ち向かう不安や恐怖を書き立てます。
★エイリアンの新しい映画も公開間近、これまた楽しみでございます★
■妄想 リドリー・スコットの買いなおし世界
ブレランは1990年頃?にワーナーから廉価版VHSが4000円位で販売始め。
早い段階から、旧作の廉価版VHS販売をシリーズ化しそれが上手くいくと
大ヒット映画もレンタルと同時に、安価で販売するレンタル泣かせの商売。
同時期にレーザーディスクものもありまして、VHSビデオより映像が
綺麗で、新作が大体5000円前後で購入出来ちゃうけどレコードサイズ。
盤面は大きいけど、画像綺麗で安価だし巻き戻し不要なので中々重宝。
でもその後にDVDが出てきて、Blu-rayとかブレラン何回買いなおした?
エイリアンでは完全版だとか、ブレランも最終版だとか最終的にBOXとか。
音楽CDでもそうですが、映画の世界もどんだけ買いなおせばいいものかと。
買わぬ後悔より買う後悔の方がいい?と自分を何度も言い聞かせるのです。
取り合えず、私の中で買いなおし1位は間違いなく、ブレードランナー!!
★リドリー・スコットさんの映画たち(有名どころ)★
テルマ&ルイーズ、グラディエーター、ブラックホーク・ダウン、
ハンニバル、プロメテウス、エイリアン: コヴェナントとかとか。
プロメテウスなんか内容は別として(失礼)とても綺麗な映画です。
最後に布袋さんのブレランカバー(ライブ)をお聴きください。。。