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妄想非化学研究書 音楽と映画を読む 誇張された非科学的現実妄想生活 8
■銀の指輪で12時の針に手錠をかけろ!
2階で事務作業をしていると、1階の倉庫から
駆け上がってきたバイトさんが私の名を呼ぶ。
赤ちゃん抱いた若い女の子が呼んでますよ!
事務所全体に轟く大声、私に向けられる眼差。
急いで1階へ降りてみると、出産を機に退職した
事務の女性が、赤ちゃん生まれた!と来てくれて。
元々は地方の営業所で働いてた方だったのですが、
旦那様が東京転勤になり、一時期一緒に働いてて。
一緒に事務所来てもらって、私の誤解を解きつつ
共に働いた先輩方にも赤ちゃん対面し帰宅された。
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こんな感じで、数少ない営業所の担当者さん方は、
ガキんちょな私に対して皆さん良くしてくれてて。
そんな中、愛知方面の営業所が閉鎖になるとの話。
営業と事務の方が各1名の計2名でやりくりしてて。
その事務の女性が、いつも良くしてくれてた方で。
仕事がなくなる!非常に困る!と相談されまして。
テキパキ仕事も出来る方なので、総務課長に相談。
課長も来てもらおうと思ってたとの事で東京受入。
凄く喜んでいて、部屋探しも兼ねて東京に来ると。
お礼がしたいから一緒にご飯でもいかがですかと。
総務に相談しただけなのに私のおかげになっとる!
他にも誰か誘うか確認するも私だけで問題ないと。
これはもしやして!気合入れなきゃ駄目でしょか。
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新宿のレコード屋巡りしかしてない思考フル回転。
お洒落な飲み屋さんを、Tokyo Walkerで探し出す。
因みに、今まで電話で話すくらいしかしておらず、
お互いの顔は全く判らないし待ち合わせ方法困惑。
勿論、スマホどころか携帯すら無い時代なわけで。
当日、お互いがどんな服装で行くかを事前に伝達。
私は白いブラウスにジーパンで行きます!!
ベルトのバックルが太陽だからすぐ判るよ!
え?? バックルが太陽?? えっ、え??
はたして、不安はすぐに解消するのでございました。
歩いてきます!タローマンみたいなバックルの女性。
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こちらから近寄りタローマンに名前確認し間違い無。
こんにちはー!はじめましてー!!と上機嫌な彼女。
そんなこんなで飲みに行き、目の前の素敵な女性に
仕事の縁とはいえ、こんな事もあるんだなぁと感謝。
そういえば氷室さん布袋さん好きでしたよね??と。
はいはい好きですと返答すると、ツアー始まったら
声かけて下さい、多分チケット取れるはずだからと。
私の旦那、東芝EMI系列の仕事してるから取れるよ!
あ?え??旦那様???いらっしゃいましたっけ??
はい!近く結婚するので、また改めて紹介しますね!
あ、へぇ~おめでとうございますぅ結婚に乾杯!ってか完敗。
布袋さん、銀の指輪で12時の針に手錠かけられませんでした。
その後、旦那様になられた方をご紹介いただき、布袋さんの
チケットを1枚招待って事で譲っていただきました、あざす。
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■POISON/布袋寅泰
BOØWY解散後のソロワーク、ギターとリズム併せてギタリズム。
独特な打ち込みリズム、1988年なのでデジタル機器も過渡期。
そんな中、打ち込みと機械に合わせるかのように鳴るギター。
元々、機械かのように正確なリズム感でギターを弾く人かな。
ギターの音色もバンド時代からエフェクトかけまくるなので、
デジタル音との相性も良く、また合わせ方も結構上手いです。
昔のデジタル音は、生楽器と合わせようとすると合いづらい。
シンセ音がメインになって、ギターなんかは音が細くなって。
でもソロ一発目のアルバムはゴリゴリ打ち込みなんですけど、
バリバリにギターが鳴ってて、しっかり融合されております。
BOØWYが終わった直後、バンドブームから出てきたバンド達に、
冷や水浴びせるが如くバキバキなデジロックを提示したのです。
このファーストアルバムと1989年と1990年に出たCOMPLEXで、
その後の日本ロックで用いられるデジタルと生演奏の融合が、
提示されたように思われるし、システムを構築したのかなと。
COMPLEX休止後の1992年に、二枚目のアルバムを二枚組で発表。
ここから音的に一枚目ほどゴリゴリな打ち込み感は無いですが、
COMPLEXで構築した今に至るであろうデジロックな曲調となる。
その後、ギタリズムとしてのソロワークは4作目まで継続して、
1995年にPOISONのシングルとベスト盤を出して一旦終了となる。
その後もギタリズムシリーズは断続的に続くのですが、
これ以降のお話は長くなるので、またいつかとして~。
海外進出を目指した英語詞での一枚目がゴリゴリの打ち込みだし、
バンドブームというムーブメントから多少なりとも逆らってるし、
だけど当時として非常に革新的なアルバムだったように思います。
気難しい部分もありつつ、ギタリズムとしては最終的に
POISONの大ヒットによってポピュラリティに昇華したか。
■GUITARHYTHMは一作目が最強と妄想膨らむ
リズムって大事である、音色やテクニック等も作曲には大事だけど。
でも、やっぱりまずはドラムやベースラインがしっかりしてないと。
かの山下達郎さんも初期の頃、色んなリズムパターンを録音したと。
達郎さんの時はリズムマシーンのような機械やシステムが無かった。
だからドラマーに来てもらって色んなパターン叩いてもらって録音。
聴く人が縦にノルのか横にノルのか、前に走るのか後ろに赴くのか。
CD時代の到来もあって、音が左右だけでなく前後からも聴こえてる。
平面だったそれまでの音楽が、奥行きが耳からハッキリ見えてくる。
布袋さんの一枚目ギタリズムは、正にそんな感じに聴こえてきます。
目まぐるしく走り回るシンセ音や効果音、ガッツリ重いギターリフ。
そこに布袋さん独特のリズム感で縦横前後に身体がノッていくいく。
打ち込みやデジタル音が奏でる音楽は過去からいっぱいありました。
メジャーな所ではYMOだったり同世代ではTMネットワークだったり、
どちらかというとディスコやユーロビートのリズムを取り入れてて。
ロックというフィールドでは、布袋ギタリズムとCOMPLEXかなぁと。
なんにせよ私の中ではファーストアルバムであるGUITARHYTHM一択。
そこから派生した色々な全ての事柄を集約した答えがPOISONかなと。
多分これからも布袋さんの奏でる「リズム」が身体から抜けないな。
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あ、やっぱり最後にこれは紹介しておかなきゃでした。