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日本とフランスの働き方のギャップ【そもそも生きる意味は違う?!】

皆さん、ボンジュール!投資家Cuberです。

日本で働くのは、今年で、6年目になります。
この5年間で、日本の働き方について、色々と気になるところがたくさんありました。
特に、僕の出身であるフランスと比べたら、働き方は大きく変わっています。

なので、今日は、日本とフランスの働き方のギャップについてご紹介したいと思います。

日本とフランスの働き方について、違いがたくさんありますが、今日は、最も大きい、3つのギャップについて説明していきます。

①労働時間の長さ

まずは、皆さんもご存じかと思いますが、日本とフランスの1つ目のギャップは、やはり労働時間の長さです。

・日本

日本の場合は、基本的には、定時になっても、誰も帰りません。
日本では、いつでも「頑張っている」ことを見せないといけません。
忙しくなくても、「暇です」というのは許されませんので、とにかく忙しくしないといけません。
あとは、職場でよく使う言葉は、全部「苦労」を訴求しています:「頑張る」、「お疲れ様です」、「ご苦労様です」、「一生懸命」、「お忙しい中」など
そもそも、フランス語や英語などでは、「頑張る」という言葉はありません。
やはり、日本では、成果を出すよりは、仕事の苦労を認めています。
成果を出さなくても、頑張っていたら、つまり、遅くまで会社がいたら、全く問題がありません。
逆に、頑張った分は、褒められます。
「よう頑張ったな」とか。
その上で、残業をするほど、残業代ももらえますので、給料が上がります。
その一方で、効率よく仕事をして、定期に帰るインセンティブがありません。
成果を出して定時に帰る人よりは、成果を出さない、残業している人の方は、実は給料が高いです。
つまり、残業代は生産性の低い人のご褒美になります。
その結果、生産性が低いほど、給料が高い、という最悪な状態になります。
また、プライベートよりは、仕事を優先している人の方が、社内で尊敬されます。
毎日遅くまで「頑張っている」、「苦労している」ということのアピールにもなりますし、自分のことを犠牲するのは、会社にとってもうれしいです。

・フランス

一方、フランスの場合は、定時になったら、皆さんが帰ります。
そもそも、定期というのは、その名の通り、「定められた時間」ですので、必ず仕事を定時内に終えるようにしなければなりません。
日本と違って、残業をしてしまうと「お前、効率が悪いな」、「能力が低いわ」、「仕事ができないな」と言われることになり、何日間、残業を続けるとクビになる可能性が非常に高いです。
それはなぜかというと、会社にとっては、生産性の低い社員はコストが高くなりますので、要りません。
その上で、フランスの法律では、週の労働時間が35時間と決まっていますので、それを守らなければなりません。
ということで、フランスでは、仕事をするときは、本当に集中して仕事をして、定時に帰ります。

「でも、フランス人って、仕事をサボってるでしょう」と思う人には、OECD(経済協力開発機構)のデータを確認してみましょう。

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こちらはOECD各国の生産性を表すグラフになります。
このグラフで、日本の生産性を確認しますと、21位になります。
実は、G7の中には、最下位です。
フランスは8位になります。
つまり、短い労働時間で効率よく仕事をするのは、可能です。

②有休の取り方

次は、2つ目のギャップは、有休の取り方です。

・日本

日本の場合は、有休を取ることに抵抗を感じる人が多いです。
有休を取ってしまうと、職場で仕事をしている他の人に対して迷惑をかけることとなりますので、基本的には、中々取りづらい雰囲気があります。
本当に休まざるを得ない時だけは、何とか、許してもらえます:病院に行くとか、結婚式を挙げるとか。
ただ、日本では、ゴールデンウイークやお盆などの大型連休があります。
つまり、自分の有休を使わなくても、皆さんが同時に休む時があります。

・フランス

フランスの場合は、国民的大型連休がありません。
つまり、休みたい時には、自分の有休を使わなければなりません。
有休は合計で5週間があり、基本的にはフランス人が長期間(1週間から3週間まで)で有休を取ることが多いです。
有休を取る目的は、リフレッシュするためですので、ある程度、長く休まないと、リフレッシュできない、と思う人は多いです。
また、皆さん同時に休むことが、基本的にはないので、会社がいつも動いています。

③生きる意味

最後に、3つ目のギャップは、一番大きいです。それは、生きる意味です。

・日本

日本の場合は、基本的には、仕事をするために生きていることは、当たり前です。
先ほどの1つ目のギャップにもつながりますが、日本では、定時になっても、誰も帰りません。
「頑張っている」ことを見せないといけませんので、残業します。
残業を終えるのは、職場の雰囲気次第です。
帰ってもいい雰囲気がなければ、帰りません。

ようやく仕事が終わったら、もう遅いので、そのまま直接家に帰ります。
ご飯を作るのは面倒くさいので、冷凍食品やコンビニで買ってきたものをさっさと食べて、もうクタクタだから、ソファに寝転んで、ビールを飲みながらテレビを見ます。
後は、寝ます。
次の日に起きたら、また同じことを繰り返します。

仕事以外は、プライベートで色んなことを楽しむのは、あまり考えられません。
そもそも、逆に、プライベートが充実していれば、職場では信頼が失われる可能性があります。
それはなぜかというと、仕事よりはプライベートで大切なことがあるのは、許されません。
仕事を最優先にしないといけないですから。

・フランス

フランスの場合は、生きるために仕事をしています。
人生の中に、仕事以外にやること、そもそもやりたいこと、たくさんあります。
朝は定時に会社にきて、しっかり効率よくやるべき仕事をやって、定期になったらさっさと帰って、仕事の後の人生を楽しみます。
スポーツジムに行ったり、映画を見に行ったり、家族と一緒に食べに行ったり。
あとは、もちろん、家族との時間はとても大事です。家族ですから。

また、仕事を終わった後に、次の日にもしっかりと仕事ができるように、毎日のリフレッシュが大事です。
もちろん、仕事を大切にしなければなりませんが、人生の目的は「働く」ことだけではありません。
仕事は、多くのフランス人にとって、生活やプライベートに必要なお金を得るための手段です。
つまり、仕事をしっかりして、その成果でお金をもらって、そのお金で人生を楽しむのは、多くの人の考え方になります。
最後は、仕事と私生活のバランスは最も大切です。
そのワークライフバランスがないと、何のために生きていくのか、自分の人生の意味がなくなります。
なので、仕事をばっかりやって、自分のことを会社のために犠牲するのは、フランス人としてはあり得ません。
社員は会社の奴隷ではないですから。

◆結論

それでは、今日は、日本とフランスの働き方のギャップをご紹介させて頂きました。

他のギャップは、まだたくさんありますが、労働時間の長さ、有休の取り方、生きる意味、この3つは一番大きなギャップかなと感じています。
ただ、最近では、日本の若者の中でも、考え方の展開が出始めているように見えます。
海外に行ったことがある人も増えていますし、日本の会社の中でも、外国人が多くなっていますので、「違う考え方もあるんだな」、「あっ、人生は仕事だけじゃないな」と、気づいてきている日本人も増えているのかなと思います。
ぜひ、皆さんも、自分の生きる意味、考えてみてはいかがでしょうか。

2020年10月22日
投資家Cuber

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