銘柄分析の方法を学ぼう【バフェット流13の視点を解説します】
こんにちは。
今回は「銘柄分析の方法を学ぼう」というタイトルでお話をしたいと思います。
「株を始めたいけど、どうやって銘柄を選べばいいの?」
「株が安いか、高いか知りたい」
そんな人に読んでいただきたいと思います。
今回の内容は「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」を元にしています。
是非読んでほしい本ですが、書かれている内容を僕なりに噛み砕いて説明したいと思います。
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の洋書タイトルは「The Buffettology Workbook」になります。
ワークブックなので、分析する手順とワークシートがあり、非常に分かりやすく説明されています。
そして、「バフェット流の13の視点」で銘柄を分析する「手順」が説明されています。
13の視点で銘柄を分析して、「期待収益率」つまり「投資利回り」を予測します。
あなたが期待する「投資利回り」であれば「買い」であり、そうでなければ「買わない」という判断ができるようになります。
それでは、バフェット流の13の視点について1つずつ見ていきましょう。
Q1 その企業は消費者独占⼒を持っているか
バフェット流の13の視点の1つ目は、「Q1︓その企業は消費者独占⼒を持っているか」です。
消費者独占力とはどのようなものかは、以下のような視点になります。
製品やサービスをどれほどの人が喜んで利用しているか
提供する製品やサービスなしには生活が考えられない
夢中になっているファンが大勢いる
分かりやすい例だと、ディズニー映画やディズニーランドでしょうか?
ディズニーランドは、夢の国だと憧れて行く人は多いのではないでしょうか?
それ無しには考えられないものは、生活の中にあふれています。
使っているもの1つ1つの企業を調べてみましょう。
Q2 その企業を理解しているか
バフェット流の13の視点の2つ目は、「Q2︓その企業を理解しているか」です。
いくら生活に無くてはならないものを提供していても、まったく利益が出ていないこともあります。
収益構造はどうなっているでしょうか?
競合は激しいでしょうか?
将来性はあるでしょうか?
財務分析といった数字を扱う以上に、「本当に理解する」ことは誰もが難しいことですが、「理解している」株を買うことはとても大切なことです。
Q3 その企業の製品・サービスは20年後も陳腐化していないか
バフェット流の13の視点の3つ目は、「Q3︓その企業の製品・サービスは20年後も陳腐化していないか」です。
Q2でも触れましたが、収益を上げている製品・サービスが、今後どれだけ続いていくかは1つ大事な視点です。
収益を上がられなくなると、株価も下降気味になります。
最悪のケース、倒産に至ることもあります。
過度な競争にさらされている、または取って代わられる新サービスが無いかは日々注視しなくてはなりません。
Q4 その企業はコングロマリットか
バフェット流の13の視点の4つ目は、「Q4︓その企業はコングロマリットか」です。
コングロマリットとは、「直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体のこと」を言います。
収益はさまざまであり、分析や理解も難しくなるため、投資家から敬遠され安くなりがちでもあります。
ややQ2の視点で難しくなり、経営効率も悪くなる点が懸念点であります。
Q5 その企業の1株当たり利益(EPS)は安定成⻑しているか
バフェット流の13の視点の5つ目は、「Q5︓その企業の1株当たり利益(EPS)は安定成⻑しているか」です。
本ではEPS成長率を計算することになります。
PERが一定とすると、EPSの成長に伴って、理論的には株価は上がります。
なので、「EPS成長率」=「期待収益率」になるので、過去10年間のEPS情報を集めます。
Q6 その企業は安定的に⾼いROE(株主資本利益率)をあげているか
バフェット流の13の視点の6つ目は、「Q6︓その企業は安定的に⾼いROE(株主資本利益率)をあげているか」です。
ROEは、純資産(株主資本)に対する利益率でした。
参考株価の指標について学ぼう③ROE(自己資本利益率)と配当性向・内部留保率
純資産(株主資本)つまりBPS(1株当たりの純資産)がどのように成長するかを表す指標なので、こちらも過去10年間のROEの情報を集めます。
Q7 その企業は強固な財務基盤を有しているか
バフェット流の13の視点の7つ目は、「Q7︓その企業は強固な財務基盤を有しているか」です。
経営上の困難な場面に直面した場合のリスクについて評価します。
ここでの指標は、長期負債と純利益の割合です。長期負債を何年で返済できる程度なのかを把握しておきます。
Q8 その企業は⾃社株買い戻しに積極的か
バフェット流の13の視点の8つ目は、「Q8︓その企業は⾃社株買い戻しに積極的か」です。
株主還元策として、自社株買いがあります。
株価が低迷した場合などに行われる傾向がありますが、株主にとってESP・BPSを押し上げる効果があるので、行っていればポジティブです。
Q9 その企業の製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか
バフェット流の13の視点の9つ目は、「Q9︓その企業の製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか」です。
インフレ率とは「物価の上昇率」ですが、物価は一般的に上がっていくと考えられています。
製品価格が上がっても、ユーザーは減っていないのであれば、Q1の「消費者独占力」があると判断できます。
Q1と似た質問ですが、具体的に製品・サービスの価格を調べます。
Q10 その企業の株価は、相場全体の下落や景気後退、⼀時的な経営問題などのために下落しているか
バフェット流の13の視点の10個目は、「Q10︓その企業の株価は、相場全体の下落や景気後退、⼀時的な経営問題などのために下落しているか」です。
安く買えるタイミングか?ということです。
安く買うことは、「投資利回り」に大きく影響します。
ほどほどまたは安く買うことが、投資ではとても重要です。
Q11 株式の利回りと利益の予想成⻑率を計算し、国債利回りと⽐較せよ
バフェット流の13の視点の11個目は、「Q11︓株式の利回りと利益の予想成⻑率を計算し、国債利回りと⽐較せよ」です。
過去10年のEPSから、EPS成長率を計算します。
国債利回りより十分高いでしょうか?
同等であれば、リスクを取る必要はありません。
確実に利益が確保できる、国債がベターな選択となります。
Q12 株式を疑似債券と考え、期待収益率を計算せよ
バフェット流の13の視点の12個目は、「Q12︓株式を疑似債券と考え、期待収益率を計算せよ」です。
過去10年のROE・内部留保率から「将来のBPS」「将来のEPS」「将来の株価」を計算します。
ROEが高く保てているかも、株価の伸びに影響します。
「将来の株価」と「現在の株価」から「投資利回り」を計算し、満足できれば「買い」・Noであれば買わないという判断になります。
Q13 過去のEPS成長率をもとに計算する手法で、期待収益率を計算せよ
バフェット流の13の視点の1つ目は、「Q13︓過去のEPS成長率をもとに計算する手法で、期待収益率を計算せよ」です。
Q11で国債利回りより高ければ、EPS成長率から将来の株価を予想します。
過去10年のEPSとEPS成長率から「将来のEPS」+「将来の株価」を計算します。
「将来の株価」と「現在の株価」から「投資利回り」を計算し、満足できれば「買い」・Noであれば買わないという判断になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本をだいぶ簡略化して説明させていただきました。
結構調べることが多いのですが、毎日のニュースなど見ながら、時間のある時は計算したりして、買う買わないを判断しています。
やっていない投資家もいるかと思いますが、思考は身につくと思いますので、気にいった会社があれば調べてみてください。
10年間のデータは、企業のAnnual Report(アニュアルレポート)に書かれているので参考にするといいと思います。
以上です。
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