【ベトナム移住】タイビン省でベトナム人8名と同居している体験談
2023年テト前に当時勤めていた会社の皆さんの理解もあり、リモートワークで続けながらタイビン省へ行くことが認められました。
そこから約1年半の間、私はベトナムのタイビン省という場所で妻の家族(8名)と同居した生活を送っています。妻とは英語でコミュニケーションが取れますが、妻以外の家族とはベトナム語になるのでほとんど話すことができません。ただ20代の時に色んな国へ行った経験から、波風立てずに一緒に生活ができています。(これは私が凄いのではなく、家族に気を遣って頂いているから成り立っているんだと思います)
この状況について数少ない日本の友人に話すと「え!俺なら100%無理だわ」と言われますが、それはそうだと思います。
今回はそんな私が感じたベトナム人家族との生活について感想を話してみようと思います。
※前提として妻の家族はベトナムでも裕福な部類に入ると思うので、義父も義母も非常に優しく気遣いのできる人です。毎日ニュースで報道される様な日本で暴れまくっているタイプのベトナム人は農村部出身が多いと聞きますが、少なくとも私の家族は180度違います。
タイビン省でベトナム人8名と同居してみた感想①みんな優しい
1つ目はみんなめちゃくちゃ優しいです。
これは同居1年半が経った現在でも変わりません。
当初はゲストの様に扱われてる感が強かったのですが、仕事であまり家に居ない義父さんも食事中に「Ăn Đi(食べな食べな)」とよく声を掛けてくれますし、義母さんはエビの皮を剥いて渡してくれたり体調を気遣ってくれたり凄く気を遣って頂いていることが伝わります。
義母さんは特に精力的にご近所付き合いをしていて、この家は義母さんを中心に回っている様な気がします。
私の日本にいる家族は両親と妹なのですが、父と妹とはよく電話で話すものの母とはあまり関係がよくありません。母は私に高校卒業後働いて欲しかった様ですが、意に反して大学へ進学した挙げ句卒業後も好き勝手していた私をよく思っていなかったのだと思います。
それを知った義母さんは「なら私が東芝の母親変わりに優しくしないとね」と妻に話していたと伝え聞いてとても心を打たれたことがありました。
以来、私も義母や義父の健康はできるだけ言葉に出して気遣う様にしており、関係は良好です。
こっちで携帯ショップを経営している妻の弟夫妻と甥っ子&姪っ子もいますが、まだ若く元気なファミリーを見ているとこちらまで元気になりますね。
地域でNo.1の来客数を誇るショップの様で、なかなかの敏腕で夜までハードワークしている印象です。
あと家にはお手伝いさんのおばさんがいますが、これまた気遣いの人です。
早朝から夜までよく働いている様に見えるのですが、他の人に言わせるとそうでもないそうです笑。
タイビン省でベトナム人8名と同居してみた感想②時代の変わり目?
私が聞いているベトナム人のイメージって「家族を大切にする」ということなのですが、時代も変わり少し家族の在り方が変わってきているのかなと感じる時があります。
当然、何か家族同士であれば助け合って生活しているのに変わりはないのですが、割と義母さんと義理の妹が激しめの口喧嘩をすることがあります。
そんな時に外国人の私が居ると本音で話せないかなと思い、空気を読んで離席する様にしているのですが、それを見ていて「やっぱり嫁姑って仲が悪いもんなんだな」と感じます。
それが溜まりに溜まって義弟家族が家から出て自立するという話がこの1年半で何度もあがっては消えています。
傍から見ていると、その日も近いんじゃないのかなと思います。
当然家族であっても一人一人性格も違う人間の集合体なので、この手の問題は家族に寄りけりだと思っていますが、「ベトナム人=家族は大切にする」という印象だった私にとっては、若い世代は家族が一番より自分(配偶者や子供たち)がどう人生を生きていくかということに重きを置いているように思います。その点は私自身「自己犠牲をしてまで家族のことを第一に考える」という意味合いで受け捉えていた為、そういったことでは無さそうです。
ただ日本と同じく、ベトナムの経済発展と共に今後時代にあった考え方にこの田舎でも変わっていく雰囲気を感じます。
タイビン省でベトナム人8名と同居してみた感想③距離感はやっぱりストレスに感じる時もある
これは特に子供が産まれてから感じることなのですが、義母さんや他家族との距離感のことです。
日本では姑との同居を好んでする人はほぼいないと思いますが、それはきっと世代が違う姑と一緒にいることでうるさく言われたり、監視されている様なプレシャーでゆっくりできないという理由もあるのかなと思います。
以前ベトナム語を教えてくれていた先生からは、ベトナムでは義母や家族を含めてみんなで子育てをするのが一般的で、仕事などに行く時は義母さんたちに子供を預けて行ったり全面的なサポートをする文化があるということを聞きました。
いざ子供が産まれると当然私たちの部屋にも頻繁に誰かしら入ってくるので妻、私、息子だけでいる時間というのは思っていたより少ない気がします。
※この記事を書いている間も私と妻の部屋で甥っ子が突然勉強し出して、みんなそこに集まっています。
まだ生後3ヵ月でぐずって夜中に寝なかったりするので、子育て経験が豊富な義母さんやお手伝いさんが一緒に居てくれるのは安心できます。
又、自分が子育てを妻とメインでやることが減り仕事に集中できてはいるのですが、就寝時もベッドに義母さん、妻、息子、床に敷いたマットに私みたいな状況なので何だか落ち着かないというのも本音です。(以前は妻と私だけ)子育ても日本式で妻と私でやる気概で構えていたので、当初他の家族に対してちょっと立ち入りすぎとストレスに感じたこともあります。
ただ家族なのに出て行ってくれと言うのもなんかなあと思い、そこまで神経質ではないので「ま、いっか」と考えてはいます。←
まとめ
ここまでベトナム人家族との関係は良好であることをお話ししてきたのですが、私も経験則でやはりこの先ずっと何年、何十年も同居していたらいざこざが発生することは分かっており、今の関係性を崩したくないと考えています。いずれは都市部や他国へ引っ越したいと妻には伝えいて、妻も同じことを考えている様です。
近いうちに子供の将来を第一に考えた決断を私達夫婦もしなければならないでしょう。それが息子の幸せに繋がるなら何でもしてあげたい気持ちです。