赤信号、みんなで渡れば怖くない?
今年6月、不動産小口投資商品「みんなで大家さん」運営元に東京都、大阪府から行政処分が下され話題になりました。
行政処分が下されてから24時間で投資家470人あまりから解約の申し入れがあり、解約請求の総額28億円以上になったそうです。
その後も解約請求は続いており、日経不動産マーケットによると9月の時点で1割強にあたる4000人の投資家から解約請求が寄せられているそうで、その額は100億円超。返金は最長で1年後になるそうで、解約を申し込んだ投資家への返金が滞っているそうです。
・・・もうダメなんじゃないかと思いましたが、「みんなで大家さん」は現在まだ運営しているようで公式HPで出資者を募っています。
みんなで大家さんの主力商品「シリーズ成田」は成田国際空港の北西に隣接する立地に恵まれた、約45.6万㎡の大型開発用地「成田空港周辺開発プロジェクト用地」の一角を、対象不動産として組み入れた商品だそうです。
シリーズ成田の解説を読みましたが凄いですね・・・。
ちなみにまだ開発中だそうで、まだ利益は出ていません。
因みに上が完成予定図の画像です。
で、上が進捗状況。正直、私は2027年にゲートウェイ成田が開業できるとは思えませんが
進捗状況は今後も定期的にチェックしていきたいと思います^^
成田と言えば、私がたまに動画を視聴している「資産価値Zero-限界ニュータウン探訪記」のブログでビバランド団地が取り上げられていましたが、このゲートウェイ成田はそもそも開業できるかどうかが疑問。
みんなで大家さんに関しては日経不動産マーケットが報じているように、6月の行政処分以降も度々焦臭い報道が出ています。
この「みんなで大家さん」を運営しているのは共生バンクグループという会社ですが、関連商品の販売代理人「みんなで大家さん販売」は8月にロンドンの新興市場でMOH Nippon Plcの名でSPAC上場。
出来高はありませんが株価は上場後は底堅く推移しています。日本円にして時価総額は139億円ほど。
かと思えば9月に米国法人の「ロイズ・キャピタル」という米国法人とゲートウェイ成田開発プロジェクトのSPVの100%株式を取得するための、拘束力のある契約を締結したと発表しています。
しかし、予想はしていましたがきのうの記事で早速、土地価格の算定がおかしいと報じられています。
記事を全て読みましたが私には自転車操業に陥っているようにしか見えません。みんなで大家さんの投資総額は約2000億円だそうです。
最近の中央銀行のバランスシートや日銀ETF買い、昨年のSVB(2023年3月時点での総資産額約28兆円)破綻等で「2000億円か、大したことねぇな」と感じてしまう自分の感覚が怖いですね(笑)
中国恒大破綻もそうですが、ウン兆円の企業が破綻しても全く波風が立たない最近の市場。
株高は七難隠すといいますが、今の相場は正にそれを体現しています。
私がみんなで大家さんのキャッチコピーで気になったのは「預金感覚で始められる」という部分。
みんなの大家さんとは全く違いますが、積立NISAや積立投資もそんな感覚で投資している人が多いのではないでしょうか?
預金と投資は全く違います。
長期投資の期間に明確な定義はありませんが、私は最低でも数年~十年超の投資を長期投資としています。
恐らくここから10年以内にリーマンショックや東日本大震災、コロナショッククラスの試練が訪れると思います。
それを覚悟出来るか、その先の未来を信じられるかどうかが長期積立投資に求められる資質といえるかも知れません。
ただ、それは長期“積立”投資の話。
長期投資の神様と言われているウォーレンバフェット氏が、実際は投資先を短期間で見切ることは有名ですが、個別株への長期投資に“盲信”は厳禁でしょう。
私はやはり、業績や業態、時代の流れを見て自分の想定シナリオと異なるシナリオになった時は見切るべきだと思います。
みんなの大家さんに関しては今後も動向をチェックしていきたいと思います。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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