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トランプラリーと原油価格


AP通信社 米大統領選の結果

注目の米大統領選ですがトランプ勝利となりそうです。
事前の支持率は拮抗しているという話でしたが、蓋を開ければトランプが
予想以上に強かったなという印象。

米国の著名女性アーティストの多くがハリス氏支持を表明していましたが、得票には繋がらなかったようです。

ドル円 日足チャート

トランプ優勢の開票速報を受けて、為替相場では円安が進行。
現在1ドル154円付近で推移しています。

ビットコイン/円 日足チャート

また、トランプ氏が仮想通貨に前向きなことからビットコイン価格も急伸。
11月6日のマーケットではトランプトレードが加速しています。

ハリス、トランプ両氏の政策綱領 時事ドットコムより

改めてトランプ氏が掲げる政策を確認。
大まかにまとめると減税、化石燃料拡大、中国への追加関税強化、
この辺りがポイントになります。

かつては“不況時には減税”と言われていましたが、いまや不況でも好況でも減税ですね(笑)

また、最近はESGと称して持続可能な世界の実現がテーマになっていましたが、トランプ氏は東部ペンシルベニア州で開いた選挙集会で自身が大統領に返り咲けば、就任初日に「石油をどんどん掘れ」と呼び掛けると宣言しています。

原油先物相場はこのところ低迷が続いていましたが、価格低迷の背景にはこのシェール復活への思惑があったのかも知れません。

ベーカー・ヒューズ社発表の米石油採掘装置稼働数

上のグラフはベーカー・ヒューズ社発表の米石油採掘装置稼働数です、
最盛期は2014年10月の1595でしたが、10年経って現在は479。
三分の一まで減少しています。

トランプ大統領時代の2017年1月から2018年11月辺りまでは稼働数が増えていたのですが、そこからは低迷が続いています。

ここが再び増加に転じるかどうかに注目。
シェールオイル増産となった場合は原油価格が下落する可能性があります。

その場合、インフレ抑制には効果があるかも知れませんが、懸念されるのは2016年初頭に発生した原油安ショックですね。

原油価格が下落した場合、産油国は逼迫します。
2016年はチャイナショック後の中国経済不振と原油安によるオイルマネー逆流の影響で株式市場は低迷が続きました。
ですので、その影響がどういう形でマーケットに現れるのかは読めません。
このままトランプ大統領が誕生した場合は米石油採掘装置稼働数に注目。

しかし、ESGを掲げる企業は多いのですが、その裏では電力を大量消費するデータセンターがバンバン建設されている矛盾には首を傾げてしまいますね(笑)

原油価格以上に気になるのが関税強化の影響と減税による政府債務の膨張。それに関してはまた後日、ここで私見を述べたいと思います。

最後までご覧頂きありがとうございました。





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