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確実に将来の業績が悪化するのに株価は上昇するケースがあります。
フジ・メディア・HD(4676)
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先日のnoteでフジ・メディア・ホールディングスの問題を取り上げましたが、そこで書いたように株価は仕手的な動きになっています。
そして、CM見合わせが業績に与える影響が懸念されるとも書きました。
案の定、きのう巨額の下方修正を発表しきょう1月31日の株価は大幅反落となっています。
フジ・メディア・ホールディングスの昨年末からの株価推移を纏めると、
まず、昨年12月に外資系のファンドが同社株を保有していることが明らかになり、株価はそれを好材料視して短期急騰しました。
ところが、12月下旬に中居さんのスキャンダルが表沙汰になり投げ売りと空売りが殺到。
株価は12月20日高値1894円から1月9日安値1573.5円まで約17%下落。
しかし、今度はその週の週末にホリエモンがフジ・メディア・ホールディングスの株を買いましたとYoutubeで買い煽り、週明けの1月14日から商いを伴って急騰。
1月30日の終値は2285円で安値1月9日安値から3週間で45%上昇となっています。
相場は天邪鬼
私は暁投資顧問のあかつきコースで助言、解説担当をしています。
(あかつきコースは千竃、本田と私の3名が助言しています。)
私の個別銘柄助言は主に空売りが中心。
ですので、どこでどういう銘柄を空売りするべきか常に考えています。
そして全体相場が強い上昇トレンドを形成しているときや方向感がハッキリしない場合は空売りの助言は極力減らすようにしています。
今回のように業績悪化が予想される材料が出た場合、損切りや空売りで株価は短期的に急落しますが、そこで下げてから売りで参戦しても報われないケースは多いです。
例えば、昨年このnoteで不祥事を出したブックオフグループホールディングス、そして驚愕の悪決算を発表した日産自動車を取り上げました。
どちらとも株価はnoteで取り上げたときよりも上昇しています。
(日産はホンダとの経営統合というサプライズが出なければ恐らく低迷していたと思いますが・・・)
業績悪化は確実とみて空売り助言した失敗例
ただ、必ずしも悪材料=買いではありません。
悪材料が出て株価はそのまま下がり続けるケースもあります。
それが相場の難しいところ。
私もこれは致命傷になると判断して急落後に売り助言するケースがあります。
きょうはその一例をご紹介します。
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少し見にくいですが上は小田急の300週週足チャートです。
左の方に仕掛けとロスカットの価格を記載しました。
2020年3月25日、コロナショックの急落から反発した小田急を2530円で売り助言。
この時、私はコロナ禍でガラガラの電車やゴーストタウン化した街の様子を見て絶対に小田急の株価は下がると見ていました。
ところが皮肉にも株価は全く下がりません。
しかし、私は待てば絶対に下がると見て長期間ホールドを続けました。
最終的に同年11月のコロナワクチン相場による急騰で3085円でロスカット助言。会員の方にはご迷惑をお掛けしました。
本来であればもっと早くにロスカット助言したのですが、「業績がこんなに悪化しているのに株高が続く訳はない」「待てば報われるはずだ」とホールドすることを選択しました。
結果損切りを判断しましたが、株価は損切りしてから10ヶ月後辺りから延々と下落が続きました。
その様子を眺めているのも辛かったですね💦
まぁ、この時なんで小田急の株価が上がったのかというともう需給としか言いようがないわけですが、本当に相場は天邪鬼です。
信念は大事ですが、相場は理外の理で動くもの。
損切りしたこと以上に、その後に崩れ始めたところで売れなかったことが悔しかったですね。
これは教訓として今の助言にも活きています。
今後もロスカットになる助言もあると思いますが、研鑽を続けたいと思います。
最後までご覧頂きありがとうございました。