不倫騒動で思うこと②
さて、ここで世間やコメンテーターが口を揃えていうのが、「謝罪会見をする意味があるのか?」だ。
謝罪するのは妻である佐々木希さんや、相方の児島さん、スポンサーの皆さんであって、世間ではないだろうということだ。
ある番組でお笑いコンビ・ハライチの岩井さんがこんな事を言っていた。
「いつから、芸人に誠実なイメージを求めるようになったのか。芸人なんて皆不誠実な人間ばかりだ。裏で悪いことなんて皆やっている。」
少し言葉は違うかもしれないが、ニュアンスとしてはこういう意見だった。
これには私も同意する。が、それでも渡部さんは謝罪会見はするべきだし、早くするべきだったと個人的に思うのだ。
なぜかというと、彼がもはや芸人の枠には収まらないポジションにいたし、再びその位置に戻りたいと彼自身望んでいるからだ。
ならば、会見はするべきだと思う。
岩井さんの言うように、彼が世間一般のイメージ通りの芸人として売れっ子になるのであれば多少のイメージダウンも大したことにはならなかったかもしれないし、世間もあそこまでやいやい言わなかったかもしれない。
同じ不倫でも千鳥・大悟さんや千原せいじ、宮迫氏はあそこまで言われなかった。ゲス不倫と言われたゲスの極み乙女のボーカルも今では復帰している。
なんなら、ひき逃げを犯した某タレント、某アナウンサーなど昼のワイドショーで堂々とMCをやっている。不倫は犯罪ではない。
彼等と渡部さんの違いは、世間がもつイメージにほかならない。
街で大悟さんやせいじさんはどんなイメージの人ですか? とインタビューしたら、
申し訳ないが、大体が「女好き」「遊んでそう」「浮気してそう」というのではないだろうか。
だから、彼等が実際に不倫したニュースが流れても「ああ、やっぱりしてたんだ」で済んでしまう。
だが、彼等が自粛することはなかった。世間がそれを求めなかったからである。奥さんが許してるなら良いんじゃない? とでもいうように。
それが不倫騒動に対する本来、我々が取るべき態度なのかもしれない。
しかし、渡部さんはそうではない。
グルメ王として本を出版し、『王様のブランチ』のMCを任され、人気女優と炭酸水のCMで共演する。さらには人気モデルの佐々木希さんと家庭的なイメージ演出のCM(実際にはガムのCMだけど)に出演。
彼が求められているのはまさに誠実・家庭的なイメージである。
不祥事を起こしたタレントの起用でクレームを受けるのはテレビ局ではない。
スポンサーである。
スポンサーは番組制作費を拠出しているので、迷惑を掛ける訳にはいかない。(つづく)