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[実録ツアーナース]1泊2日林間学校 特別支援級編

最終更新2024年7月9日

意外とこれまで触れてこなかった、特別支援級の添乗。
あんまり経験がないから(人生7〜8回程度かも)というのが、主な理由。
公募で多いツアーでもありますので、事前準備・イメトレのお手伝いになれたら。

旅程

特定を避けるため、フェイクを入れております

最後の最後に、まさかのおいー!という出来事があった以外は
意外と大きなトラブルなく、想定内の自体で済んだ平和添乗でした。

時系列でツアナスの動きを綴っていくので、ザックリとツアーの流れと看護師の動きのイメージがつけばいいかなと思います。
ただし、私の立ち回りが微妙かもしれないので、自分だったらどうする?とバーチャルツアー的に読んでくださいね。

1日目

起床〜出発準備〜移動

4:00 起床
だいたいどのツアーも3:00〜4:00起床ですね。なぜなら、追い詰められなければ=出発直前にならねばパッキングをしないグウタラ人間だから。
起きて30分でパッキング→風呂→支度します。

5:50 最寄駅🚃出発
今回は、若干遠目の3回乗り換え1時間強コースです。そもそも、学校集合の添乗自体あまりやらなくなったので、新鮮でしたね。
大体、羽田・東京駅・新横浜駅集合の3択なので。

7:15 学校到着
集合5分前に到着という舐めた姿勢ですが、独自調査によると大体皆さん集合15〜20分前には到着しているとのことです。すげーな。

7:20 職員集合・MTG

TODO
◇校長先生をはじめ、引率教員・お見送りの教員へご挨拶
◇しおり・救急バッグ受け取り、内容確認
◇ゲロセットの確認
◇直近の健康情報お伺い
◇荷物詰め込み、ガイドさんドライバーさんへご挨拶

◇各種ご挨拶
 学校集合の場合、職員室or行程や体育館が多いですかね。
 引率の先生方にご挨拶しに回ります。事前打ち合わせで顔を合わせていない先生や、ここで初めましてが多いカメラマンさんにもきちんとご挨拶。

特支は補助教員が通常級の2〜3倍の配置なことが多いです
そりゃそうか

特支は、どこも教員多めでがっつりサポートしてくださります。
予算の都合かなんなのか、旅行会社通さず旅担教員が全て手配している学校さんでしたので、各種連絡など旅担が行なっておりました。
たまにありますね、そういう団体さん。

◇各種、看護グッズ受け取り
 事前打ち合わせの際に、預けていた栞を再受取。個人情報なので持ち帰らず。
 ほか、今回は学校要望で生徒の定時薬は看護師が持ち歩くというお約束でしたので(本当は看護師が常備する必要なく、お断りしたかったが致し方なく)そちらと、無駄にでかい救急バッグなど大荷物を受け取ります。
 薬のセットも頓服含めて15人分あるから、薬袋もでかいでかい。持参のエコバックにまとめます。

 救急バッグの中身は、後半で。写真は載せられないので代わりにイメージ図を作りました。

◇嘔吐処理グッズの確認
 ありませんでした。は?と思ったよね。
 中学生といえども、特別支援軍団を引き連れ山道だらけ。どうすんのよ。

◇直近の健康状況お伺い
 発熱類で、◯人も当日欠席ありというなかなかの状況。かといって、マスク装着や手洗いの徹底など、感染対策する気ゼロの学校さん。

 まあね、色々特性上難しいこともある特支の子達に無理やりマスク装着ってのもなかなか厳しいかもしれませんが、でもさぁ…と思いつつ、私もガツガツ言えませんでした。ここはしっかり指導すべきだったかなと、反省しつつ。うーん、あの担任のキャラに何も言えないわ私(お察しください)。

◇荷物詰め込み、バスの方へご挨拶
 生徒が集合する前に、先に学校の大荷物(レクの道具とか、反省会のグッズとか色々)や、引率軍の荷物をバスのお腹に詰め込む流れはあるあるなので、学校の動きに従って。
 私は、いずれにせよ先に詰めさせてもらって、座席に救急バッグや自分のリュックなども置いて、なるべく身軽にして出発式に臨みます。
 意外と、出発前から傷病者対応や薬忘れた!対応とかで、バタバタすることもあるので。

7:30 生徒集合・出発式

集合前〜TODO
要配慮者
 ◇必要時、顔合わせと持参薬チェック、体調確認
  →エピペン、喘息薬(特に発作時吸入)など所持有無と保管場所
全体
 ◇顔色や反応、足取りなど見て健康状態チェック
 ◇交友状況や、振る舞いなど要注意の子を拾う
 ◆出発式にて、自己紹介と一言挨拶

この時点で、わーい看護師さんよろしくー!と声をかけてくれる子が多いのが、さすが特支。大好きよ。

◇要配慮者との顔合わせ、大事な薬の持参チェック
 顔合わせは事前打ち合わせで済。よって、朝はサクッと挨拶のみ。
 薬はすでに一式に預かっており、吸入・エピペンなどのレスキュー薬系対象の子はいなかったので、特に何もせず。
◇全体の様子チェック
 ざっくり見渡して。明らかに体調悪そうな子はいなさそう。
◇自己紹介
 「皆さんおはようございます!看護師の星野スミレです。体調はどうですか?旅行中、具合が悪くなりそうな時は、遠慮せず早めに声をかけてください。2日間よろしくおねがしいます。」というマジ何年やってんだっつーくらい、何の捻りもない無難以下な挨拶で終了。

  ここで「◎◎って呼んでね!」とか、ハートを掴む小話など、小粋なアピールすることができない人生。

7:45 バス乗車・出発

TODO
◇特別な事情がなければ、最後尾から着いていく
◇ゲロ袋準備呼びかけ
◇ゲロセット、取り出しやすいように配置
◇水筒チェック

◇最後尾から着いていく
 基本、ツアーの動きはそうですよね。乗るバスの順番にもよるが。居残る先生や、保護者が「いってらっしゃーい!」とかお見送りしている中を(軽い花道状態)歩くので、ペコペコと『いってまいります。』と歩く感じ。

◇ゲロ袋準備呼びかけ
 昔は、絶対やっていたけれど、その場の空気にもよるかなー。学校によっては、先生が声かけしてくれていますけれど。
 セットしていない子ほど酔って吐くし。あんま声かけると「オレは絶対酔わないからいらない!」と反発食うし。

◇酔い止め飲んでる?声かけ
 基本は、乗車30分前ですけれど大体みんな⇩この効いてんのかよくわからないショボい飴しか持参していないので、乗ってからでもOK 声かけまくります。
 『今飲んでも効きますかー?!』とか言う子いるけれど、大丈夫ーはよー!と舐め舐めしてもらいます。おまじない9割。

今回は中学でしたが
それでも大体これと思ってOK

◇ゲロセット設置
 学校用意のゲロセット、すぐに対応できるようにグローブや袋、ティッシュなどいい感じに配置しておくという意味。
 前述のように、今回はそもそも準備なしという舌打ちしか出ない状況でしたので、とりあえず持参のグローブはすぐにハメてダッシュできるよ、地味な設置をしました。

映ってないけれど
ゲロ袋、ティッシュなども下の席ポッケに出してある

◇水筒チェック
救急バッグその他編より⇩ これのこと。

ーバスの座席

今回は、そもそも棚にリュック置いちゃダメルールだったのでセーフでした。
座席は、マジでこの通りの2列目2席使える指示でラッキー。

座席でテンション変わりませんか
わたしほんと、補助席座らされんのと
看護師部屋が保健室と一緒の添乗
これが無理です。

補助席問題
公立の小中だと、ごく稀にバスがギッチギチで、先生の隣とか補助席とかって場合もあります。え?私ここ?いやいや、校長と担任が詰めたら私補助席じゃなくて良くね?って時とかもあったり。他、人間関係微妙な生徒たちが詰めずに座った結果、私と添乗員さんが補助席だったり。あと、初心者登竜門・Lフラススポーツ添乗とか、高確率で補助席に葬られますよね。

私ほんと、隣に教員とか補助席とか無理でして。その手の添乗は数年避けてきているもんですから、今回はどうなるかガチャすぎてドキドキしました。

酔いやすい子の側にいて指示
他、酔いやすい子は最初から看護師さんと並んで前の方の席という団体指示がある場合もあります。幼児〜小学生ですね。中学は流石にない。

まぁ、これは仕方ないけれど、別に看護師が隣にいたところでゲロを素早くキャッチできる他、なんもないけどなと思いつつ。
隣に看護師がいるという安心感という、メンタル要素が強いんでしょうね。
2012年〜コンスタントに同行して、5回あったか否かという確率ですが。


さて、無駄に過去の愚痴を吐きまくったところでいよいよ出発です。
わーおー先生、その内容をこの子達に対して組む?と脳内で突っ込みまくった旅程連発の添乗スタート。無料記事と同じでは書いていますが、そりゃ有料で鍵かけた方が無難だよなっていう、微妙なラインを攻めているのと、油断して愚痴が多めかも。色んな意味で、寛大な方のみご覧ください。

初心者向けで、経験者は何も得るものはないですので、お金の無駄かと思います。
こんな記事に身銭切るより、ハーゲンダッツを買って涼んだ方がいいですよ👋

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