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ツアーナースは最終判断する立場にはない

最終更新2023年3月27日

このシリーズです

看護師ひとりだから、自分一人で判断しなきゃないの怖くないですか?責任重くないですか?は、ツアナスがよく言われることTOP5でもあるし、ネットのツアーナース関連記事(派遣会社がツアーナースというワードで釣って、登録させる系の)でも、ひとりで判断云々はよく触れられていますよね。

確かにそうなんですが、半分間違えていて。
命に関わりあるからすぐさま搬送!
放置すればみるみる悪化するからすぐに受診!とか
モタモタ判断を仰いでいる場合じゃないとか極端な状態ではない限り、医療的な立場から助言する留め、最終決定権はありません。

なので’ツアーナースがひとりで判断’を、正確に言うと
“団体で医療者ひとりと言う立場のツアーナースが、傷病者の状態からどう言った対応をすれば良いか判断。団体責任者が最終判断をするための助言を行う“ではないでしょうか。
だからって気楽な立場な訳ではないのは言うまでもなく。

よって「看護師は唯一の医療者なんだから私の判断が全て」と、意気込んで独断で決めちゃう事はトラブルの素ですし、鼻っから私が判断せねば!と変に正義感を持って力んで同乗すると肩透かし?みたいな気持ちになると思います。

判断ベースとしては大きく影響を及ぼすとは思うけれど、あくまでピースの一つというか。判断はせず(できず)、それぞれの意向を聞いて、どこまで実現可能かと調整・サポートすると言う感じかしら。
まぁそんな独断で決めるジャイアンナース少ないでしょうし(いる事はいる)、実際状況がそうさせない場合が多いかも。

思うことっつーか
テキスト上もそういった立場なんですがね

安心・安全優先を尊重し、旅行の目的に即しながらも
できるだけ参加者が旅行に参加できるようにも助言していきます。

他のツアナスさんへあったクレームで聞いたのは(研修でナースに寄せられるクレーム集をもらった)、相談なく独断で進めたこと。
特にも、養護教諭さんとペア添なのに勝手に進めてしまったとか。
※養護教諭同乗の場合、
 一般教員の立場で同伴しているから私に言われても。。。と冷たくあしらわれる学校も稀にあるんですが、やっぱ報告は必要かと。

もちろんなんでもかんでもイエスマンではなく
傷病者自身(主に児童・生徒)の意向と、保護者や学校の意向がズレている時に、看護師の立場で仲介役として奔走することが多い気がする。
旅程に関しては、添乗員さんとも相談したり。


学校判断と相違があったが、看護師が諭したケース

夜間、突然の発熱・咳嗽・咽頭痛。
学校としては救急外来受診させたい!としても、発熱したてので検査しても意味ないし、偽陰性出てしまって強行しても感染蔓延の危険。
看護師としては、ひとまず隔離・休養で明朝の状態次第だけれど、この時期(コロナ真っ只中)にこの症状は、ほぼクロとして離団だよなー。

意外と先生方、そう言った事(すぐ受診しても検査は不正確)はご存じないので
発熱したてで闇雲に受診することの弊害について説明。隔離・休養し、保護者へ連絡しつつ、ご意向の確認。発熱持続時には、お迎えも視野にと早めに説明した方が良いのでは?と助言し、ひとまず隔離休養で一晩様子見ることに。
以後の経過は個人情報の兼ね合いで伏せますが、こういう時には(37.5度以上で一発アウト、帰宅とか)学校フローがあればそれに沿えば良いので、相違も何も起きない。
コロナ禍でだいぶ増えましたが、フローないところ多くて結局現場判断でしたねー。

すぐ対応しなければ状態悪化するが学校が納得せず。ほぼ強行で受診。

個人情報保護のため状況や
年齢など変えています

この状況で学校責任者は無関心。担任は深夜に自分が同伴したくないのかゴネる。生徒自身は、やべえやべえと茫然自失。
でしたので、担任から保護者に電話してもらって受診させていいすか?「それは大変!すぐにでも!」でやっとGOが出た事例ですね。強打からの複視は完全アウトという説明、私が論理的に説明できていなかった可能性がありますが。

もっともっと色んなケースあるんですが
なかなか個人情報をうまい具合に保護できないので、ここまで。