年末調整攻略Wikiごっこをしようの巻
年末調整、それは人事部門が泣きたくなる季節。
源泉徴収票、後付け要素多すぎる問題
源泉徴収票くんさあ、一画面に載せる項目数と情報量が多すぎるのよ。
令和6年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引|国税庁 (nta.go.jp)
より該当部分を抜粋。
主に昭和生まれの方には共感していただけると思うんですけど、もともとこの様式って、A6サイズ(4つ切り)でしたよね。今は当然のようにA5サイズで配布されていますけれども。
ちょっと歴史をさかのぼってみましょう。
国税庁HPの過年度ページ一覧リンクではH28年分までしか見当たりませんが、なんかさっき検索したときにもっと古い年分のページが出てきた気がするんですよね。
上記のURLをさわってみましょう
平成20年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引|国税庁 (nta.go.jp)
さあ、平成20年へタイムスリップできました。
当時の源泉徴収票のすがたはこう。
↓
毎年おなじみの「給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」は、H18年分以降のものがサイトにUPされているようですね。それより前の年分はページが見当たりませんでした。
今の「手引」の雰囲気はH20年分から継続しているようなので、H20年当時のPDFから源泉徴収票くんのむかしのすがたをスクショしてきましたよ。
(公式の引用元を明記していますが、ここまでの引用にもし何か問題があれば教えていただけると幸いです)
源泉徴収票って長寿ソシャゲみたいだよな…
平成20年当時の源泉徴収票のすがた、
おそらくこれももっと古いすがたはあるかもしれませんが、一旦ここをスタート地点として考えるとわかりやすいのではないでしょうか。私がこれより前をあんまり知らないというのもある
あえて乱暴に雑に言うなら、後で増えていった項目はぜ~んぶ、
リリース後に追加で継ぎ足し後乗せした要素に対応するためのメニュー追加とUI変更と細かなパラメータ変更です。
そもそも独自用語が多くて世界観が独特なのに、増えゆく要素をスクラップできず、ひたすらビルドにビルドを重ねた結果、初見ユーザがどこを見ていいのか全くわからないホーム画面ができあがっていく様子は、まるで新規が今さら手を出しづらい長寿ソシャゲのようですね。(ド偏見)
なのでこの際、ソシャゲに例えてみようと思います。
ここから先はなんの専門家でもない人の雰囲気重視のごっこ解説です。マジでずっとふわっとしたことだけを話します。延々適当に雰囲気だけで話します。
すべての文末に(※これはフィクションです)を付けて読む気持ちでよろしくお願いします。
ちゃんと正確な制度を知りたい方は、かならず国税庁のサイト(タックスアンサーという公式Wikiがある)を見たり、有資格者(税理士さんとかね)・専門家の説明を確認してくださいね。
そもそも年末調整って何
こたえ=所得税を計算しようの回
所得税、それは所得にかかる税
国、それは我々がなにか得るものがあればすかさず税を課すもの。
土地を持てば固定資産税を、遺産を継げば相続税を、買い物をすれば消費税、そして収入を得れば所得税を課されます。
正確には、所得税は収入金額そのものではなく、所得に対して課されます。
所得って何
所得、それは収入から必要経費を差し引いたもの
たとえば農家さんが作物を売って年間500万円の売上(収入)があったからといって、まるまる500万円のもうけ!とは、限りませんね。
農機具を買い、作物の苗を買い、農薬を買い、お手伝いをしてくれた人にバイト代を払い…といった調子で、作物を作るために支払ったお金(必要経費)が、例えば年間300万円あったとしたら、実際の黒字は?
そう、200万円ですね。
500万円の収入を手に入れるために支出した300万円(=必要経費)をマイナスした残りの200万円の部分、それが所得です。
必要経費の金額は、その年によって変動したり、人によってまちまちだったりするので、同じ収入額の人が10人いても、実は所得額はわりとバラバラだったりします。
ちなみに所得金額を計算するときは、1月1日から12月31日までの「1年間」で刻みます。4月始まり3月終わりの年度制ではありません。
所得にはいくつか種類がありますが、「年末調整」と「源泉徴収票」のワードが出てくるのは、主に「給与所得」の話のときです。
給与所得者(サラリーマン)
給与、人の望みのよろこびよ
勤務条件にもよるけれど、大部分のサラリーマン(=給与所得者)は、自分に与えられた仕事をちゃんとこなせば、その分の給与をもらえる約束になっています。
なので、「売上(収入)から必要経費を差し引いて…」という商売人の感覚が、ちょっとピンとこない世界で生きています。
そうはいっても、会社に行くためのスーツを買ったりとか、必要グッズを買いそろえたりとか、諸々こまごまとした経費的なものは発生しているよね、という「概念としての経費」、それが「給与所得控除」です。
給与収入から、概念としての経費をひいたもの、それが給与所得。
概念なので、その経費額は収入金額のパラメータを参照して勝手に計算されるよう、デフォルトで設定されています。
誰がどのような仕事で稼いでも、それが給与である以上は同じ概念を使うので、同じ額の給与収入をもらった人が10人いれば、10人とも同じ額の給与所得を得たということになります。
初期設定として、最低でも55万円が概念としての経費がデフォでもらえるきまりなので、例えば今年のバイトで年間50万円稼いだぜ、という場合でも、実は所得としては0円、だったりします。
来年もし60万円の給与収入を稼いだら、給与所得は5万円です。
じゃあ、この所得5万円に対して、所得税ってやつがかかるのかい。いいえ、まだ早いのです。
控除って何
控除、それはさしひくもの
なんかさっき、控除(こうじょ)って単語がしれっと出たけどあれは何?
聞きかじりでなんとなくお得なニュアンスだけは感じるけど…
控除、な〜んかここでちょっとンッとつっかえるんだよなって用語の筆頭だと思います(個人の感想です)。
単語自体の直訳(?)の意味としては「マイナス」なんだけど、
こいつがいると結果としてかかる税の額が低くすむことになるので、
基本このゲームにおける効果はバフ(ダメージ軽減)になる
というのが、ちょっと捩じくれていて、ややこしいんですよね(個人の感想です)。
先ほど出てきた、サラリーマンにとっての概念としての経費は「給与所得控除」と呼んだりします。
ここで控除と言っていますね。ここは「給与からひくやつ」くらいのニュアンスです)
税額ダメージを軽減すべし
「所得は低くあれ、控除は高くあれ」
所得税というワールドにおいては、
てにいれた所得が高いということは、
やったー!もうかった!(獲得時SE)
であると同時に、
ウワー!税がたくさんかかる!(被ダメージSE)
ということでもあります。
所得税額の算出のしかたは、ポケモンのわざでいうところの、「いかりのまえば」や「いたみわけ」に近いイメージです。
元の体力(=所得)を参照し、その数値に応じたダメージ(=税額)をくらいます。
ダメ計で参照される体力部分(所得)を、てもちのバフ(控除)によっていかに低くするか。
「己の持つ条件を正しく活用して、かかる(とられる)税額ができるだけ低く(安く)なるデッキ構築を目指す」
これがこのゲーム(所得税の計算)プレイ時の基本姿勢です。
所得控除って何
所得控除、それは所得からさらにひいてもよいもの
タックスアンサーはこう言っています。
うーん、ちょっと入ってこないなあ。
多分、要するに「その人の事情に応じてはハンデありね」と言ってくれています。(個人の感想です)
先述の通り、収入金額から経費を引いたものが所得です。
いま手元には計算ホヤホヤの所得(体力)があります。
ここからさらに、ダメージ計算に参照される体力を減らすために、てもちのバフを重ねていき、ダメージ量を減らしていきましょう。
↑これが所得控除です。
所得控除にはいろんな種類がありますが、大枠は人的控除と物的控除の2タイプにわけられます。ちなみにこの単語自体はあんまり出てこないので特に覚えなくていいです。
人的控除はサポート効果だと思おう
人的控除とはつまり、ヒトに関する様々な属性によって得られる「サポート効果」です。
たとえば誰かを養う人はその負担分、納税の被ダメを軽減しましょうねというメニューです。
扶養=サポートキャラを所有している
扶養親族(ふようしんぞく)は「サポートキャラ」です。具体的には子供とか、親とか、きょうだいなどの血縁者のことです。
サポートキャラといってもここでは、プレイヤー「が」、キャラ「を」サポートしているという意味です。
この人は私の扶養親族です、と言ったときには、この人は私が養っている人です、と言っていると思えばよいかと。三人称ですね。
サポートをうける、こうむる側として、被・サポキャラ=被扶養者と呼ぶ場面もあります。この人↑に、養われてるなあという側の人です。こちらは一人称視点ですね。
ここでは面倒くさいので扶養親族も被扶養者も雑にサポキャラ呼びします。
サポキャラをデッキに入れると、その人数やキャラクターの属性や年代に応じたダメージ軽減効果を付与できます。これが扶養控除です。
配偶者(妻とか夫)には「配偶者控除」という専用の個別枠がありますが、大枠で見るとこれもサポキャラの仲間です。
もしサポキャラ本人に一定の金額を超える収入・所得があると、養われているという判定が外れてしまい、デッキに入れることができません。知らずに入れていたとしても、サポート効果は無に消えてしまいます。(なお、配偶者キャラだけは例外で微バフあり=配偶者特別控除)
余談:103万の壁とは
103万の壁という言葉だけは聞いたことがあると思います。
これは、サポキャラ判定のラインとなる「収入金額の」数字です。
サポキャラ(扶養親族)として判定されるためには、被サポキャラ(被扶養者)本人の「所得が」「48万円未満」でないといけません。
そのキャラが1年間に稼いだ「給与収入」103万円、
そこから先述の「概念としての経費(給与所得控除)」である55万円が引かれたら、残るのは…
そう、48万円の給与所得ですね。そういうことです。
ちなみに、16歳未満(年少扶養)キャラについてなんですが、
「別の制度とのサポート効果重複を避けるため」といった感じの理由で、「デッキにセットしてもバフ効果がほぼゼロになる」という仕様変更(年少扶養控除廃止)が過去に入っています。
それが、別制度の効果が消えたとされる現在においても何故かナーフされたままである、という状態です。
…正直別制度(こども手当、児童手当)のことがミリしらすぎるため、ここは細かくは言及しないでおきます。
生計を一(いつ)にしている親族であればサポキャラとしてデッキに組みこめます。ただし、当然ながら同じサポキャラを同時に2枚使用することはできません。
また、同じキャラを、複数のプレイヤーが同時にデッキに入れることもできません。
冒頭の余談:源泉徴収票が大きくなったワケ
さらに話が脱線して、冒頭にジャンプします。
源泉徴収票がA6からA5サイズにアプデされた理由、多分ここ(サポキャラ周り)が原因です。
かつては「デッキに入れたサポキャラが誰なのかを明示する専用ウィンドウがなく、キャラの人数カウンターだけが表示されている」というUIでした。
そのため
「サポキャラが実は他プレイヤーと重複使用状態だった」
「サポキャラを、実際の年齢とは違う年齢のキャラとして人数カウントしている」
といった矛盾、エラー状態だったとしても、
パッと見は気づくことができず、そのままデッキ効果が通ってしまうというバグが存在しうる仕様でした。
さすがに致命的なバグすぎたので、ちゃんとサポキャラの氏名や生年月日を表示するUIに変更されました。平成28年分からだったかな。
表示サイズはクソデカ間延びしてしまいましたが、ここは正直アプデして正解だったと思います。
サポートカードはほかにもある
人生にハンデがあるとされるとき、サポートカードを持つ者となる(57577)
その他の「人的控除」は「追加効果サポートカード」です。
心身の障害や、配偶者との死別離別、ひとり親や働く学生などの、納税能力的にノーマルプレーヤーより不利とされる属性を持つ場合にハンデをつけようね、というメニューです。
身体、精神などの障害者手帳を持っているときは、障害者控除のサポートカードが使えます。
ほかにもひとり親カード、寡婦(かふ)カード、勤労学生カードなどがあります。
これらのサポカは基本的に、プレイヤーが持っている種類をすべて同時に使用可能です。
障害者であり、寡婦である、という重ね使用ももちろん可能です。
また、サポキャラ(被扶養者)分の障害者控除は、本人のものとは別にもう1枚追加で使用可能です。
基礎控除という、初期デッキに自動で入っているカードもあります。
これはなにもハンデがなく、所持サポカや所持サポキャラがゼロの人も使える、というか自動適用されるサポカです。
基礎控除は、シンプルに言うと、48万円と思えばいいです。
なんかさっきも見かけた数字ですね。
物的控除は、課金要素
人的控除と対で、物的控除という概念があります。
社会保険料、生命保険料、地震保険料、医療費、寄付金、ふるさと納税、住宅ローン…
過去の自らが課金してきたこれらの金額に応じて、追加のバフを受けられるという課金要素、それが物的控除です。
※厳密には、住宅ローンは所得控除の仲間ではなく、微妙に別のメニューだったりします。あとから誤字直してて気づいたのでそっと補記。
「○○保険料控除証明書」は課金チケット
これまでに払った分だけのリターンがあるが、天井あり
健康保険や年金、保険会社などが送ってよこす「保険料控除証明書」などのアレは、課金によるブースト効果を持つチケットです。
その保険などに加入している期間は、だいたい毎年チケットがもらえます。パスチケ的な感じですかね。
これを使うことで、ダメージの軽減効果を発揮します。
ただし、いくらでも課金すればいいというものではなく、どれもあらかじめ天井が設定されています。
たとえチケットを10枚も20枚も持っていて、全部を場に出したとしても、無限に被ダメを減らせるというわけではありません。
どわすれのppをいくら増やしてもとくぼうは6段階までしか上がらないのと同じ理屈です。(本当に?)
また、これらの課金額をバフに換算する計算式はクソややこしいものも多く、特に生命保険料控除はパラメータの仕様変更とパターンの細分化があまりに初見殺しです。
課金額を申告するためのデッキである「給与所得者の保険料控除申告書」(右上の○の中に保って書いてあるやつ)、
あれを迂闊に自力アナログ計算で作成しようとすると、ほぼ確実に計算を間違えます。
サポキャラやサポカは秘匿OK
これらのサポカやチケット(所得控除)については、実際に使用するかどうかはあくまで任意である、ということもポイントです。
プレイヤーは自分にバフをかけることはできるけれど、申告は特に義務ではありません。あえて使わずにおいても別に怒られません。
特にサポカ周りはデリケートな話になりますからね。
あえて秘匿のままで縛りプレイをしてもOKです。あえて防御薄めでダメージを受ける分には特に怒られることはありません。
ただ、課金チケットは基本的に対象の年分の使い切り仕様なので、次の年への持ち越しとかはできません。
よほどの理由がない限り、使えるチケットは天井の範囲で素直に使ったほうがよいでしょう。
源泉徴収って何
源泉徴収、それは天引き(強制)
ずっとチラついている源泉徴収(げんせんちょうしゅう)って単語、これもそもそもなんだお前って感じですよね。
納税ノルマ、守れるか
所得税って、個人の1年間の所得や控除を、本人が自力で計算して申告(そう、これが確定申告)して、そして算出された税額を納税する、というのがそもそもの流れなんだけど(申告納付制度)
その個人が申告や納税をちゃんとしない/できない場合にどうするんだ、という問題があるわけで。
ゲームについていけない人や、ゲームから降りようとする人を逃がしてしまっては、国は財源である税を確保できなくなってしまいます。
源泉徴収のしくみ
出元(源泉)を押さえてしまえば確実…ってワケ
そこで、もう制度として、強制的に
「誰かに何かしらの対価を支払うときに、支払う者が
支払い金額の大きさに応じて一定の金額の税を先に取ってしまって、
取った税はそのまま支払い側から国に納めてもらう、
ということにしてしまえば、本人から取りっぱぐれなくて済むよね」
という仕組みを敷きました。これが源泉徴収(天引き)のやりくちです。
対価を支払うなら、そこから税を先に取っておく、そして国へ納めるという
本来の個人個人の納税ノルマを、会社が先行して代行するきまりです。
支払われるのが給与なら「給与所得に係る源泉徴収」とよばれるものです。
会社とかの「支払者側」は「源泉徴収義務者」とされます。
毎月のお給料や、賞与などからは、支払いの段階でしれっとチュルンと所得税が天引きされており、我らの口座に振り込まれているのはチュルンされた残りの金額なのです。
これなら個人個人がゲームを降りようにも、強制的に一定の納税額を確保できますね。
逃げられると思うなよということでしょうね。こわいですね。
なお、チュルンするときの金額は、支払われる額とサポキャラ数に応じて設定されています。
源泉徴収票
支払われた給与、そしてそこから源泉徴収(天引き)され続けた1年間の金額の履歴は、支払い元から「源泉徴収票」として交付してもらえます。
右上のほうの「源泉徴収税額」欄の数字が、これまでチュルンされた税の金額です。
(ちなみに、社会保険や雇用保険に加入しているときは、給与から天引きされた保険料の履歴もここに載っています。)
確定申告という「年明けにTLでよく聞くやつ」
給与とそこからとられまくった税の履歴(源泉徴収票)を元に、てもちのカードやチケットでデッキを組み、1年間の所得税額をダメージ計算してみましょう。
計算の結果の税額と、源泉徴収票に載っているこれまでの源泉徴収税額を比較して、とりすぎていた分があればその税額は返してもらえます。
(なんやかんやで実は足りてなかった場合は追加で納付させられます)
これが確定申告というものです。ただし、ボリュームでいうと体験版といったところです。
確定申告(製品版)は、収入が勤務先の給与一本ではない人、がガッツリとプレイするモードです。
自営業の人は、収入も必要経費も自力で計算するところからスタートです。
TLでよくクリエイターの人が呻いているのは、おそらくここがクソめんどい作業だからだと思われます。
年末調整って何(やっっと本題)
確定申告って、申告書を作る個人も大変なんだけど、それを受け付ける側の国(税務署)も多分、すごく大変だと思うんですよね。
サラリーマンの申告って、支払いログを会社が持ってるし、必要経費も概念でいいし、もう定型化して会社にとりまとめてもらえばよくね?
じゃあ、年末にいい感じに集約されたデータと税だけまとめて国にちょうだいね、よろしく!っていうのが年末調整です。
仕組みはだいたいさっきの確定申告と同じノリなので、
大体の人はとられすぎた税が返ってくるパターンが多く、年末調整を経て知らず還付申告をしたような形となり、
「なんかよくわからんなりに書類を色々出したけど、結果として還付金が振り込まれてラッキー」なイベントとなりがちです。
また、年末調整で擬似確定申告をしてもらった結果は「源泉徴収票」として発行されます。
年末調整の時期より前に辞めた人などの単なる「とられまくった履歴」も「源泉徴収票」として発行されます。なんならそれを再就職先の会社にわたして、現職場のデッキをまとめて適用してもらう、なんてこともできます(前職合算)。
ただし、年末調整をしてもらえるのは、サポートデッキシート(扶養控除申告書)を提出した勤め先だけです。
勤務先で提出している「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」、(右上の○の中に扶って書いてあるやつ)
あれは要するに、サラリーマンがサポカの構築をするデッキです。
サポートデッキをくもう
サポカデッキ、人によっては一番上の枠以外書くことがないやつ
細かいことを言うと、サポカデッキは年始にあらかじめ組んでおく必要があります。
R6年の11月に人事部門の担当者から提出するよう手渡されたそのマル扶の用紙気には「令和7年分の~」と記載されているはずです。
勤務先は、このデッキシートの情報をもとに、サポキャラ人数などを反映させた「源泉徴収税額」を計算して、給与からチュルンしていくわけですね。
年末調整の時期には、年始に組んだデッキを基本的に生かしつつ、あとは最終調整するだけです。
先述したとおり、このサポカデッキは正直けっこうデリケートな内容を書くものなので、
もし勤務先の人事担当に明かしたくない内容があれば、無理にすべてを書く必要はありません。
年末調整が終わったあとで、自分で確定申告をして、サポキャラやサポカをそのときに足してしまえば、サポート効果はちゃんと得られます。
甲とか乙とか
複数の雇い主がいる場合、サポートデッキシート(扶養控除申告書)はメインの1箇所にしか出すことができません。
メイン勤務先は「甲欄」を適用、それ以外の場合は「乙欄」を適用、ということになります。
なんか甲乙とか急に言うからちょっとびっくりしますが、本命かサブかくらいの意味だと思えばよいです。甲が本命ね。
乙欄と記載してある源泉徴収票は、メイン勤務先での年末調整には追加してもらえないきまりです。
課金チケを整理しよう
年末調整用の課金チケットデッキは、「給与所得者の保険料控除申告書」(右上に○保って書いてあるやつ)です。
ここに枠のある保険料は、数字を入れることで年末調整でダメ計に使うことができます。
(昔は火災保険も枠があったのですが、今はもう対象外となっています。
旧長期損害保険料はギリ経過措置で生きています。)
また、住宅ローンやふるさと納税なんかも、これとは別のシートで年末調整に使えます。
(ここは説明し始めると長くなるので、わかる人は「ここにこいつらをサラッと混ぜ込むのはちょっと違くない?」と思いながら流してくださいね)
基・配・所(新要素追加のやつ)
「給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除申告書兼年末調整に係る定額減税のための申告書兼所得金額調整控除申告書」
なんか最近のアプデで追加された1枚。「最近増えた新要素を調節するためにこの1枚にギュウギュウに詰め込んだやつ」です。なんか今見ると定額減税の話まで詰め込まれてるじゃんこれ。
正直このシートはかなり初見バイバイなのですが、一般独身サラリーマンの場合は、いちばん上の欄以外書くとこないな~ということも多いです。
年末調整の結果を見てみよう
年末ごろには源泉徴収票ができあがり、手元に届くことでしょう。
デッキがどう反映されるかを見てみましょう。
全体のダメージ軽減(所得控除)のようすは、こう。
この図だけ見ると何言ってんだって感じが、すごいですね。
どうか雰囲気だけを感じてください。
さいごに
お疲れさまでした。全編にわたり胡乱な文章でしたが、お読みいただきありがとうございます。
ここまでお読みいただいた方は、書き手が税の知識だけでなく、ソシャゲというものについても相当解像度が低いというのを薄々感じていただけたかと思います。
ソシャゲ的なものをあんまり数やってきてないので、なんだかふわっとした感じになってしまいました。
タックスアンサーとか、見てもさあ、なーんかモヤをつかむ感じじゃないですか?その文章は本当に説明になっているのか?というか…
自分の体験で例えると、やったことのないソシャゲのWikiの読み方がわからなさすぎて、概念礼装とか虚数魔術とか言われても全ッッ然ピンとこないのと同じだと思うんですよね。
(書き手はFGO未プレイかつ型月作品未通過なので、FGOのwikiに行くといまこのページは何を説明しているのか、自分がいま何がわかっていないのかがマジでわかりません)
テレビで「控除」のことを「くうじょ?」と読んでしまって笑われるタレントのことを、
「宝具って何?パオペエ?」と素で言ってしまう私が、バカにすることはできなくて。(それは宝貝な)
あとづけでどんどん設定を複雑にしたり、追加要素をドカドカ載せていったりと、
社会事情に応じて適宜環境調整を入れる必要があるとはいえ、ちょっとそろそろユーザーをおいてけぼりにしてるんじゃないかなあという所得税の世界。
自分ももとからあまりコアなプレイヤーではありませんが、
シンプルで迷いのないのが売りだった基礎控除くんの金額が、分岐で変化する仕様にされたあたりからちょっとついていけていないですね。
この文章も若干懐古厨な感じになってしまいました。
サラリーマンのみなさまは、人事部門の担当者のいうことをよく聞いて、正しくデッキを組みましょうね。
ありがとうございました。
次回作「住民税、襲来」もお楽しみに!(うそです)