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標津・野付半島(尾岱沼)・中標津開陽台 研修レポート 2024/7/24~25
研修目的
以前から夏のベストシーズンに一度行ってみたいと思っていた野付半島と開陽台周辺。
遠く交通が不便な為なかなか行ける機会が無かったが毎年夏の1ヶ月間限定でバスが出ている為この機会に行ってみることにした。
本来道東を周るにはレンタカーやバスツアーで行くのがベストだが、行きにくいこのルートをあえて路線バスやハイヤー等公共交通機関を乗り継ぎながらの旅は可能なのか距離や時間等を確認し実際に足を運び目で見たことを、今後の案内業務に生かしたいと思う。
研修日程
2024年 7月24日(水)~7月25日 (木)
研修1日目 7月24日(水)
① 札幌駅 6:57→ 新千歳空港 7:30(JR)
② 新千歳空港 8:05→ 中標津空港 8:55 (ANA)
③ 中標津空港9:30 → 中標津ターミナル 9:40 (根室交通)
④ 中標津ターミナル10:49 → 標津ターミナル 11:30 (阿寒バス)
⑤ 周辺散策 (北方領土館・しべつ海の公園~観光案内所)
研修2日目 7月25日(木)
◎標津ぷるけの宿 8:45 → 周辺散策 (しべつ海の公園~標津神社~標津ターミナル→10:00)
標津ターミナル 10:15 → (阿寒バス 尾岱沼トドワラ号)野付半島ネイチャーセンター 10:45
◎野付半島遊歩道~トドワラ広場~トドワラ展望台~トドワラ船着き場 (徒歩で50分位)
トドワラ船着き場 12:20 →🚢 尾岱沼港 12:55 (遊覧船35分)
尾岱沼港13:15 → 標津ターミナル13:35 (阿寒バス)
標津ターミナル 13:58 → 中標津ターミナル 14:30 (阿寒バス)
中標津ターミナル 15:00 → 開陽台15:15 (日東交通)
開陽台 16:15 → 中標津空港 16:30 (日東交通)
中標津空港 17:45 → 新千歳空港 18:40 (ANA)
新千歳空港 19:00 → 札幌駅 19:45 (JR)
研修内容
研修1日目
曇りの中札幌駅を出発。
早朝だったが空港は沢山の人で混みあっていた。
駐機場までバスで移動しANAで中標津空港へ。
機内は仕事で行くと思われる人が半数位で比較的空いており、ゆったり過ごすことが出来た。
出発すると雲の切れ間からすぐ日高山脈、その後十勝平野が広がってきた。
上空からもはっきり牛が沢山見え、一面根釧台地と防風林が見えてきた頃、無事空港到着。50分はあっという間だった。
中標津空港に到着し飛行機の階段を降り外に出た途端、とても蒸し暑く牧場(牛)の香りが一面漂っていた。
一気に人口よりも牛の数のほうがはるかに多い道東エリアへやって来た実感が沸いた。空港のすぐ近くに大規模町営牧場があるのできっとそこからきたと思われる。
この時期東北海道でも釧路根室エリアは比較的涼しいはずが、この日は珍しく30℃超えで蒸し暑かった。
中標津空港から中標津~標津へ
中標津空港から根室行きのバスに乗車し市街地へ向かう。
到着ロビーを出ると根室行きのバスが既に待機しており、ドライバーさんが待っていた。観光案内所もあるので観光前の情報収集も可能だ。
バスの乗車はわずか3人。中標津ターミナルまで10分で到着。
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中標津ターミナル到着後、標津行きのバスに乗り換えるのだが、乗り換え迄1時間位時間があったので近くの観光案内所に立ち寄り周辺マップをもらった。事前にチェックしていたバスターミナル向かいの知床ジェラートのお店は残念ながら昼からの営業だった。
周辺散策後標津へ移動。標津まで30分。
車内は地元のおばちゃん達のグループで賑やかだったが途中で全員降りたので1人貸し切り状態で標津に到着した。
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標津にはお昼に到着したがどんよりした天気で小雨が降っていた。
翌日利用するトドワラ号の乗り場や時間を確認。
昼食は事前に調べていた郷土料理店へ向かう。
過去の研修で福島町へ行った際に行こうと思っていたお店が臨時休業だった事があったので今回は営業している事を願って歩くこと10分。
無事に営業していた。
地元の人達やバイクで旅している人が数人いるだけで店内は空いており、ゆっくり食事をとることが出来た。
標津と言えばやはり鮭。
新鮮な鮭の漬けとイクラの醤油漬けがたっぷり載っており、標津特産の鮭節、ホタテの漬けもプラスされた鮭三大漬け丼を頼んだが新鮮でとても美味しかった。
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標津は過去(と言ってもかなり前)に仕事で来たことはあったが、個人的に訪れたのは今回が初めてだ。
現在標津町の人口は約5,300人で漁業と酪農が盛んな町だ。
バスで移動中も牧場とサイロが至る所で見られさすが酪農王国。
現在の乳牛飼養頭数は2万頭を超える。
周辺の中標津や別海、標茶等のエリアも同様で人口よりも牛の数の方が遥かに多い。
北方領土館へ
昼食を取ったあとは標津漁港のそばにある北方領土館へ行ってみる。
館内には北方領土返還要求の署名コーナーや、返還要求運動の歩み、ビザなし交流の様子、産業と生活、日本人が生活をしていた頃の様子等が分かりやすく紹介されていた。
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領土館の2階へ行くと展望室があり、標津漁港と遠くにうっすら国後島が見えた。
聞いた所によると標津から国後島まで24キロしか離れていないそうだ。
改めて近いが遠い場所なのだと感じた。
領土問題の平和的な解決への雰囲気づくりを図ることを目的に、今日まで実施されているビザ無し交流は平成4年から始まりこれまで600回を超えているらしい。
今一度歴史を学び領土返還を実現するために、この問題を正しく理解して関心を深めなければならないと改めて感じた。
受付の女性は70代でアルバイトと言っていたが親切で話しやすく町の話や地元話等も聞かせてくれた。
北方領土館:
昭和54年に完成。
営業時間:5月~10月迄 (9時~16時) 11月~4月迄 (9時~15時)
この日は小雨が降ったり止んだりの変わりやすい天候だった為、このあとレンタサイクルでポー川自然公園方面に行き大自然を満喫する予定だったが断念。とても残念だった。
北方領土館を出発後、観光案内所へも立ち寄ってみた。
市街地にありスタッフは3人で業者の方や外国人観光客も立ち寄っていた。ここで街歩きマップを貰う。
案内所では標津の名産品のお土産の販売コーナーもあった。
標津町観光案内所:
4/29~10/31 (9時~17時) 7月~9月(9時~19時) 休業11月~4月
標津ターミナルから車で5分位
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この日は観光案内所に隣接するホテルに宿泊予定で、荷物だけ預かってもらいに行くと、フロントの女性が雨模様だったから気を使ってくれたのか、まだチェックイン前だったが準備が出来ているのでどうぞ、と部屋に通してくれた。
荷物を部屋に置いて一息ついた頃、小雨も上がったので徒歩5分位の所にある、しべつ海の公園や周辺の散策に行ってみた。
北方領土館の展望台からはうっすらとしか見えなかった国後島が、ここからははっきり見ることが出来た。
又明日来てみようと決め夕方ホテルへ戻った。
今回宿泊するのは源泉かけ流しの温泉が自慢の宿だ。
宿泊客は関西からのご年配のグループや、夫婦、仕事で来ている人達等位だった。
夕食前に早速温泉へ。
標津温泉の泉質はナトリウム塩化物泉(低張性アルカリ高温泉) で日帰り入浴もやっており600円で入浴可能。
雰囲気の良い露天風呂とお湯が気に入り何度も温泉に入った。
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研修2日目
昨日の天候から変わり朝から良い天気になった。
朝食は基本の旅館の和定食で美味しかった。
チェックアウト後、トドワラへ行くバスの出発まで時間があるので昨日行ってみた、しべつ海の公園へ再度足を運んでみた。
ここにはオートキャンプ場も併設されており、昨日はこのキャンプ場の受付でレンタサイクルを借り、ポー川自然公園まで行く予定だった。
昨日は霞んで見えなかった野付半島や知床半島、国後島が今日はくっきり見えた。
公園はとても広く海岸へ降りて行くことも出来る。
のんびり周辺を散策した。
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しべつ海の公園:
根室海峡と国後島を望む公園。
オートキャンプ場が併設され、受付ではレンタサイクルや電動クロスバイクの貸し出しもある。(※レンタサイクル:500円 電動クロスバイク2,000円 クロスバイク1,200円全て4時間以内)
他にバーベキューが楽しめる番屋、釣り場、磯遊び場等があり家族連れで楽しめる。
海の公園を散策後は徒歩で標津ターミナルへ向かう。
途中、根室管内最古といわれる標津神社があり神社仏閣好きなので立ち寄らない訳にはいかない。
早速参拝をしてからターミナルへ向かった。
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阿寒バスでトドワラへ
標津ターミナルに到着後、窓口でトドワラ号のバスチケット(定期バスと遊覧船のセット割引券)を購入。
トドワラ号は期間限定の定期バスで毎年7月上旬から8月上旬までの約1ヶ月間(7/6~8/12の毎日運行)しか運行していない為この期間を逃すと標津から野付半島へ行くバスは無い。(バスが運行していない期間は尾岱沼漁港から観光船を利用して野付半島へ行くことは可能)
ちなみにガイドさんや添乗員は付かない為バスや観光船の乗船には時間に余裕を持って行動しなければならない。
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※バスと遊覧船のセット券は発着地により値段が異なるが、標津発着は1,950円で現金のみの取り扱い。予約は不要だ。
10:15分に標津バスセンターを出発し野付半島ネイチャーセンターへ向かう。乗客は自分と、1人旅と思われる女性の2人のみでまた貸し切り状態だった。
ネイチャーセンターまでは約30分。車窓左側に根室海峡と国後島を見ながら進んで行くと、野付半島への入口看板が見えてきた。
しばらく進むと右側に野付湾と原生花園、荒涼とした景色が広がってきた。
トドワラネイチャーセンター到着
トドワラネイチャーセンターに到着。
今回は遊歩道を歩いてトドワラ桟橋まで行き、そのまま桟橋から観光船に乗船する為ネイチャーセンター2階の受付で乗船手続きをしチケットを購入した。
購入後はスタッフから遊歩道~トドワラ桟橋までの行き方の説明を聞く。
2階には他に半島の自然や歴史についての情報コーナーや、この時期に見られる花や動植物などの紹介コーナーがあるので、散策前の情報収集にはおすすめだ。
1階には特産品の販売や、尾岱沼を見ながら食事が出来るレストラン等があり、名物北海シマエビを食べられるセットメニューもあった。
ゆっくりシマエビ料理を食べたかったが時間が無いのが残念だった。
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今回は時間の関係で参加は出来なかったが、ネイチャーセンターでは定期的にスタッフによる様々なツアーが用意されている。
その中には野付半島生物群集保護林として厳重に立ち入りが禁止されている国有林へ特別な許可を得て、ネイチャーセンターのスタッフが同行するスペシャルツアーもあるようだ。
次回来る機会があれば是非ツアーに参加したいと思った。
ちなみにツアーは夏と冬に行われている。
尾岱沼を見ながらおすすめの別海の牛乳ソフトを食べたがとても美味しかった。
野付半島ネイチャーセンター:
開館 4~9月 9時~17時 /10月~3月 9時~16時
定休日:年末年始 入館無料 駐車場:バス10台 乗用車50台利用可能
野付半島について
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野付半島は知床半島と根室半島の中間に位置しており全長26キロ、根室海峡と野付湾に挟まれた日本最大の砂嘴だ。(半島で一番幅のせまい所は50m位)まっすぐに伸びるサロマ湖の砂嘴も興味深いが、サロマ湖とは違いエビの様な形が印象的だ。(砂嘴とは砂が堆積して海上に長く突き出た地形の事)
100年前位までこの場所は原生林が広がっていたが、半島周辺の地盤沈下にともなって、徐々に海水が侵入してきてしまいその結果木々は枯れてしまい現在の様な荒れ果てた光景が出来上がったといわれ、2005年にラムサール条約登録湿地にも指定されている。
因みにバスは野付半島の途中にあるネイチャーセンター迄しか運行されていない。一般車両の通行はその先の野付崎灯台付近まで。
半島の先端までは行くことが出来ない為、手つかずの大自然が残されている領域だ。
ネイチャーセンターを出発→遊歩道~トドワラ広場~木道トドワラ展望台~桟橋まで歩いてみた
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ネイチャーセンターからトドワラ桟橋まではおよそ2キロ、所要時間は徒歩で約50分の道のりだ。
11時過ぎネイチャーセンターを出発し遊歩道を進みトドワラ桟橋へ向かう。
観光船の出航時間は12時20分。
観光船に乗り尾岱沼港へ向かい、13時15分発の標津行きのバスに乗り換えなくてはならない。
そのバスを逃すとこの日はバスが無いので12時20分までに桟橋まで行かなくてはならないが、ゆっくり遊歩道を歩いても十分間に合う距離だ。
途中のトドワラ広場まで約30分。トドワラ広場からは木道を通りトドワラ展望台まで5分、トドワラ展望台から桟橋までは10分かかる。
また遊歩道と並行してネイチャーセンターからトドワラ広場の木道入口まではトラクターバス(所要時間約7分)も運行されている。
バスは予約不要で人数が集まり次第出発するが、途中のトドワラ広場迄しか行かない為、観光船に乗る為にはトドワラ広場でバスを降りてから約10分歩くことになる。
花をじっくり楽しみたい人には遊歩道を、気軽に楽しみたい人にはバスがおすすめだ。
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運行は4月下旬から10月まで
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野付半島は半島全体が原生花園になっており、遊歩道は狭く、人1人が歩くのがやっと、という場所も多かった為向かい側から来た人と結構すれ違ったがよけるのが大変だった。アジアからの観光客と何人かすれ違った。
遊歩道は砂利道のため、歩きやすい靴がおすすめ。
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空気が美味しい
天気が良くて良かった
半島は根室海峡と野付湾に挟まれている地形の為、風が結構強い。
原生花園には5月~10月にかけて四季折々の花が咲くので、楽しみにしていたが、7月なのに思った程花が見られなかったのが残念だった。
それでもハマナスやエゾフウロ、エゾカワラナデシコを確認することが出来た。
基本的に花や動植物の採取は禁止されており、遊歩道や木道以外の立ち入りや自転車、車の乗り入れも禁止されている。
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ネイチャーセンターを出発してから約30分後、トドワラ広場に到着。
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ここから先は狭い木道を歩きながら桟橋へ行くのだが、幅が狭く手すりが無い所もあるので風が強くて、よそ見をしたりすると危うく落ちてしまいそうだった。
途中浅瀬の海の上をしばらく歩いたが結構怖くて慎重に歩く。
しばらく進むと物凄く荒涼とした景色が広がってきた。
ちなみにトドワラとはトドマツの枯れ群の事で、海水に浸食され立ち枯れたトドマツが並ぶ所。
浸食が進んでいる為湿地や干潟に少しずつ変化が見られる。
他にはミズナラの枯れ群が見られるナラワラもある。
野付半島では現在も1年に1.5㎝ずつ地盤が沈んでいて海水の浸食が進んでいる。
原生林が広がっていた頃から比べると多くの枯れ木が倒れ風化がかなり進行している。
過去に仕事で来た時はもっと沢山見られたトドマツの枯れ木もほぼ無くなっていてトドワラはこんな光景だったか?という位変化を感じた。
今見られるこの光景もいつまで見られるのか。
この野付半島自体もいずれは消滅してしまうだろうと言われているので、その前に是非もう一度来たいと思った。
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しばらく木道を歩きトドワラ桟橋に近づいてくると広がってきたのは荒涼とした風景。
もの凄く遠く地の果て迄来た感があった。
北海道でもなかなか見られない貴重な風景だ。
強い風の中、木道を歩き続けると辺りが砂浜になりようやくトドワラ桟橋が見えてきた。
この日は30℃位まで気温が上がりこの地方としてはかなり気温が高い日だったが、ここまで来るとひんやりして肌寒い位だった。
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別海観光船で尾岱沼漁港へ
歩き始めて約1時間後、無事桟橋に到着。
観光船に乗り込む。
座席に座り間もなく出発かと思っていた矢先、遠くから木道を慌てて走ってくる2人組を発見。多分乗船するのだろう。
出発時間が迫っている為、大慌てなのが船の中からも分かった。
出発時間を過ぎてやっと到着。アジア人のカップルだった。
ようやく出航し尾岱沼漁港へ向かい始めた。
この日観光船に乗船したのはわずか5人だった。
観光船は野付湾内を走る約30分のクルーズで、デッキに出て船員さんに野付半島の先端の場所やトドワラ、ナラワラの場所を教えてもらったり写真を撮ったりした。
半島の先端までは道が無い為、船で遠くから見るしかないようだが全く手つかずの大自然だ。
一瞬の出来事で写真を撮り損ねたが、話を聞いている途中でアザラシを見られたことは忘れられない思い出になった。
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船員さんの話によると、この場所から国後島はわずか16キロしか離れていないそうだ。
勿論行くことは出来ないが船でだいたい2時間位の距離になるらしい。
エビの様な形をした野付湾は野付半島に抱かれた内湾で、面積は48平方㎞ 水深は1m位の浅瀬が殆どだが場所によっては5m以上になるそうだ。
毎年6~7月と10月~11月にかけてはエビ打たせ舟が見られ季節の風物詩になっている。
この辺り一面はアマモ(海草)が密生しており、この密生場所がエビやホタテの生息場所となっているようだ。
漁は舟のスクリューでアマモを傷つけない様に打たせ舟という帆舟で網を引く伝統的漁法。
明治時代から続く漁法で北海道遺産にも指定されている。
他にはホタテやアサリも採れるそうで潮干狩りも行われている。
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東京から来たという1人旅の女性と偶然バスと観光船が一緒で、船の中で一緒に船員さんの話を聞いたりした。
話によると今釧路に長期滞在しているらしく、野付半島に魅了され毎年来ているとのことだったが、観光船が毎年悪天候で運休になり、これまで一度も乗れていなかったようだ。
今年やっと乗船出来てとても喜んでいた。
尾岱沼漁港に到着後、バスで一緒に標津まで行ったがやはり乗客は2人で貸し切りだった。
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尾岱沼漁港からトドワラへは観光船でも行くことが可能。
(運航期間は4月~10月)
野付半島は公共交通機関の利用が不便なので車以外で行く場合は、この観光船で往復するのがおすすめ。
14時前に標津ターミナルに無事到着。
中標津経由釧路行きのバスに乗り換える。
バスは10人位乗車したので、初めて貸し切りではなかった。
自分は中標津で下車したが、バスは釧路まで行くので1人旅の女性とはここでお別れとなった。
ここから最後の見学地開陽台へ向かう。
もちろんバスは通年運行していない。ハイヤーでの移動だ。
夏の観光シーズンということもあり予め前もって予約をしたかったが、タクシーでは無くハイヤーなので基本予約は受けていないとの事。
中標津に到着したら連絡を下さい、もしくはバスターミナルから歩いてすぐの所に会社があるので直接お越し頂いても構いませんとのことだった。
多少不安だったが中標津到着後、ハイヤー会社へ行ってみた。
10分程待ち無事開陽台へ。
途中開陽台の麓に伸びる6㎞の直線道路北19号、通称ミルクロードを通る。
ここはライダーに絶大な人気の直線道路だ。
ミルクロードは牛乳を出荷するタンクローリーが走る直線の道から名付けられたそうだ。
直線が続き北海道らしい風景の中、走ること15分。開陽台へ到着。
ハイヤーを待機させてしまうと料金が加算される為、帰る時間を見計らい再度電話をして来てもらわなければならない。
開陽台に到着
開陽台でハイヤーを降り、展望台への階段を上っていくと開陽台展望館が見えてきた。
ここは標高270メートルの小高い丘で330℃の大パノラマを見ることが出来るスポットだ。
さらに展望館の屋上まで上がってみるとそこからは眼下に果てしなく広がる緑のじゅうたんの様な草原と雄大な台地がどこまでも続く絶景が広がってきた。
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周囲にさえぎるものが全く無く心地よい風が吹き、天然のクーラーで最高に気持ち良かった。
ぐるりと地平線を眺めると地球が丸いことを物凄く実感。
道東ならではのスケールだ。
この見渡す限りの景色に感動の連続で日頃のストレスも吹き飛んだ。
この景色は写真や映像ではなく是非足を運び肉眼で見て欲しい。
中標津へ来たら一度は訪れて欲しいポイントだ。
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この日は天気が良く、遠く地平線が見渡せ根室海峡から国後島、知床連山、阿寒の山々、根釧台地と防風林、小さくではあったが、町営牧場の沢山の牛を確認し感動した。
天気に恵まれて良かった。
この絶景は忘れられない思い出になった。
ちなみに町営牧場には約1000頭という驚くほどの乳牛が飼育されているそうだ。さすが酪農王国。
開陽台展望館には開陽台からの景色を紹介するパネル展示室や、中標津の映像を楽しめるコーナー、2階の展望回廊では地元愛好家による写真の展示なども行っている。
1階には中標津産の新鮮な牛乳とはちみつを使用したソフトクリームやジェラート、カレーなどの軽食を食べられるカフェもある。
開陽台名物しあわせはちみつソフトを食べてみたが、ソフトクリームそのものも、花の香りのするはちみつも濃くて美味しかった。
クローバーや花のはちみつを使用してるそうで、カフェの店員さんが開陽台の麓の養蜂場で採取したものを使用しているそうだ。
開陽台展望館:
開館期間:4月29日~10月31日
休館日:5~6月 毎週火曜日・木曜日 7月~8月 毎週火曜日
開館時間:10時~17時 (10月は10時~16時)
カフェの営業は11時~17時 (10月は11時~16時)
屋上は常時解放している。
駐車場:60台 バス6台
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開陽台へ行くには公共交通機関が無い為、車、もしくはハイヤーを利用するしかないが、中標津へ来たならハイヤーを利用してでも是非行ってほしいスポットだ。
今回ハイヤーを利用したが予約は不可。
現地に到着後連絡するもしくは直接ハイヤー会社へ行って依頼する。
中標津日東交通 (中標津ターミナルから徒歩3分位)
◎中標津ターミナルから開陽台まで5,200円 (所要時間15分)
◎開陽台から中標津空港までは4,200円(所要時間10分)
開陽台を出発し約10分で中標津空港に到着。
出発まで1時間時間があったのでお土産を購入したり展望デッキに上がったりしながら時間を過ごした。
帰りの飛行機も行き同様空いていたのでゆったり出来た。
あっという間の2日間だったが無事に2日間の行程を終え新千歳空港に到着した。
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開陽台からも確認できたが、上空からも格子状防風林がよく見えた。
北海道遺産にも指定され宇宙からも見えるという広大な防風林は必見。
研修を終えて
今回は往復飛行機を利用したので1泊で何とか行くことが出来た。
道東でも特に交通が不便なエリアなので事前に計画を立てる際にも結構時間を要したが、普段北海道に住んでいても遠くなかなか気軽に行ける場所ではないので、夏のベストシーズンに行けて本当に良かったと思う。
地元の人たちの話によると7月~8月にかけては毎年、霧がかかりやすく
気温も低めで天候は期待出来ない時期らしい(秋の方が天気の良い日が多いそうだ)ので、正直天気に関しては期待していなかったが、初日に小雨に当たった位で2日目は良い天気になり、珍しく気温も30℃になり暑かった。
何よりこの時期にしか運行していない期間限定のバスに無事乗車出来て、以前からの念願が叶って良かったと思う。
北海道の中でも道東はとにかく広い。
レンタカー等を利用しても移動距離が長く、特に公共交通機関を利用して今回のエリアを周遊するには事前に入念な下調べをする必要があり、最低でも3泊は必要だろう。
バスが1日1本しか運行していなかったり、バスが期間限定だったりで交通がかなり不便な為、行き当たりばったりの旅はおすすめしない。
今回周った野付半島エリアは真夏でも比較的気温が低めなので、行く場合は長袖の服を持参することと、足元の悪い場所も多いので歩きやすい靴で行くことをおすすめする。
お客様からの問い合わせで、余り観光客が行かない、知られていない穴場スポットへ行きたい、北海道らしい雄大な景色を見に行きたいという問い合わせを以前からよく受けていたが、今回のエリアはまさに手付かずの大自然がそのまま残されていて、北海道らしい雄大な景色とスケールの大きさを存分に堪能出来た。
開陽台の広い台地と地平線は忘れられない思い出になった。
天候に左右される所ばかりだったが今回天気に恵まれて良かったと思う。
お客様の中には北海道は何もない、行く価値がある場所か?等という人がよくいるが、何も無い大自然こそが北海道の魅力だ。
何もないから良いのだと思う。
もっと多くの人にこの北海道の魅力を伝えていきたいと感じた2日間だった。
(reported by YY)