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斜里・ウトロ・知床 研修レポート 2024/3/1~2

研修目的

コロナや観光船沈没事故があり、近年客足が減っていた世界自然遺産知床だが、北海道の人気観光地として根強い人気が国内外の観光客からある。

北海道に土地勘のない方も多く、札幌から日帰りで等行けるか?と言われることもしばしばだが、実際の公共交通機関を利用して行ってみることで、今後の観光案内の役に立てたいと思い計画しました。

また、近年は物消費より事消費を希望されるお客様が多く、今回はウトロで外国人にも人気の「流氷ウォーク」を体験し、実際に体験したことを今後活かしたい。

研修旅程

2024年3月1日(行き)
〇豊平郵便局5:33→新千歳空港6:32(北海道中央バス)
〇新千歳空港7:40→女満別空港8:25(JAL)
〇女満別空港9:35→ウトロ道の駅11:55(知床エアポ―トライナー)
〇流氷ウォーク※アクティビティ(13:00~14:30)
〇ウトロ道の駅17:01→斜里バスターミナル17:50(斜里バス)
〇斜里バスターミナル→斜里第一ホテル※徒歩5分
 
2024年3月2日(帰り)
〇斜里第一ホテル→斜里町立知床博物館※徒歩20分
〇JR知床斜里駅11:30→JR網走駅12:30(JR北海道)
〇JR網走駅12:37→JR旭川駅16:16(JR北海道)
〇JR旭川駅18:00→JR札幌駅19:25(JR北海道) 

研修内容


一日目早朝、豊平郵便局よりエアポートバスの始発に乗車し新千歳空港へ。15分ほど遅れてくるもバス満席で後続バスに乗車案内される。
その5分後無事バスに乗車する。
始発という事もあり、とても混んでいた。
この日の天気は曇りだったが、特に冬は時間に余裕をもっていくのが良いだろう。

新千歳空港から定刻通り離陸し、一路女満別空港へ。

女満別行き小型機

機体は小さいものだったが、特に大きな揺れ等のなく、45分程の短い飛行時間にて、女満別空港に到着する。

女満別空港

女満別空港に到着後知床エアポートライナーに乗り換えになるが、到着口を出てすぐ網走バスの券売機があるので、事前にチケットを購入しておくと良い。
車内ではキャッシュでの支払いとなるため、QRコード決済の場合は、券売機購入が必須になる。
また札幌エリアとは違い、ICカード等の使用もできないため、現金を細かくしたものを事前に用意しておくと安心だ。

女満別空港券売機1
女満別空港券売機2
エアポートライナーバス停

女満別空港からバスに乗車し、2時間強でウトロの道の駅に到着する。
バスは、進行方向左側に座ると、窓からオホーツク海の流氷を楽しむ事ができる。
途中トイレ休憩等はないので、お手洗いや軽食を準備しておくとよい。

ウトロ道の駅シリエトクに11:55に到着。
バス停は目の前なので、場所がわからずに探すことはない。
中には、レストラン、土産屋、観光案内所などが併設されており、多数の知床アクティビティツアーの集合場所にもなっている。

知床観光案内所

観光案内所は、9:00~17:00まで開所しているので、交通機関やアクティビティについて質問など困ったことがあれば相談できる。

観光案内所のお知らせ板

現在は在庫切れだが、マンホールカードの配布も行っているようだ。

ポケふた ロコンマンホール

知床自然ガイドツアー株式会社シンラの流氷ウォ―クツアーに参加する。
当日のウトロ地域の天気は曇り、道の駅にはそれらしい人達が待機していた。
あらかじめガイドさんの顔写真がメールで送られてきていたので、受付もスムーズに行えた。

私が参加した13:00からのツアーは7グループ計70人くらいが参加しており、大人気だった。
その他にも朝6:30~、9:30~、15:30~の3コースある。
どのコースもまた違った流氷の景色見られるようなので、機会があったら他の時間帯のツアーにも参加してみたい。

流氷ウォークの様子
当日の流氷の様子

ツアーでは、ドライスーツ(靴付き)とグローブを貸してくれるので、自分で用意するものは、帽子やサングラスなど。
ドライスーツの中は厚手のものは着用できないので、薄手のもので保温効果のあるインナーを着ていくとよい。
基本的に手に何かを持っていくことはできないのでショルダー型の防水スマホケースなどがあると便利だと感じた。

この日は幸運にも入水できたが、流氷の状況によっては氷上を歩くことしかできない時もあるとの事だ。
1時間半のツアーだったが、知床に来ないと体験できないことだったので、大変良い経験となった。

流氷も近年の地球温暖化によって、薄くなってきているとのこと。
流氷に付着している茶色いものは、遠くロシアのから流れてくるときに川の養分を氷に閉じ込めて、一緒に運んでくるのだそう。
春になり氷が解けて、その栄養が植物プランクトンなどのえさになり、魚やクジラやシャチなどに繋がっているのだとか。

天候にもよるが、氷上を歩いているためか思っていたよりも寒いと感じなかった。
数日前に強風が吹き、流氷の一部がもりあがっていた。

流氷ウォ―クが14:30迄で、道の駅に戻ってきたのが15時少し前、ウトロと斜里間の公共交通機関はバスのみとなっており、次のバスが17:01発のため、時間がある(路線バスは極端に本数が少ない)。

道の駅の隣に知床自然遺産センターがあり、入場料無料で見学することが出来る。

知床自然遺産センター

様々なサイズの長靴のレンタルや、スノーシューのレンタルもあり、軽装で来てしまっても安心だ。

長靴等の貸し出し

実際に知床に生息している動物の事について、知識を深める事ができる。

また、道の駅ウトロシリエトク内には土産屋もあり、一般的なお菓子屋、熊の牙やシカの角で作ったキーホルダー、昆布などの乾物、冷蔵品のスイーツなどの販売もあった。

写真は生どら焼き。小豆のほかコケモモ味やハマナス味などがあった。
コケモモ味を食べたが、甘酸っぱくておいしかった。
コケモモは別名リンゴンベリーと呼ばれ、寒冷地に生息しているブルーベリーの仲間で、北欧や北アメリカが有名な産地ですが、ウトロで食べてみるのも良いかもしれない。

17:01発の斜里バスにて斜里バスターミナルまで戻ってくる。
片道50分ほどかかるため、ツアーの送迎では除外されてしまうが、ウトロエリアに比べると、宿泊料金が比較的良心的な設定なのと斜里駅までのアクセスも抜群なので、様々な年代の方にお勧めしたい。

ホテルの夕食

二日目は、ホテルから出発し、斜里町立知床博物館まで徒歩20分ほどの距離だが、前方には知床の山々を見ることができるため、天気のいい日などはおすすめだ。

斜里町役場からの景色

地元の人の足として斜里町内をコミュニティバスが運行しているが、このバスは平日限定のため、バスを利用する際は気を付けたい。
道中、斜里町役場前を通りかかり、観光船事故の献花台にてお参りをし、ご冥福をお祈りした。

知床博物館
知床博物館案内図

知床博物館の館内は、知床半島の自然とそこに生き人々の歴史、文化、生息する動植物の資料や剥製の展示、収蔵などをしている。

アイヌの昔話を綴った絵本のようなものや、古来から使用されてきたであろう日用品の数々、知床付近で出土した土器や、動物の剥製に至っては、東京の国立科学博物館にも負けないほどの収蔵数だった。

博物館内土器の展示
アイヌの伝承を記した絵本
博物館2F部分
エトピリカ等剥製
アイヌの衣装
ヒグマの剥製

館内には、ミュージアムショップもあり、地元知床で活動されている作家さんお作品や、書籍などの販売もあった。

館内のミュージアムショップ

見ごたえのある博物館だったため、時間が足りなかったので、今度訪れるときはゆっくり見学したい。

10:45頃に博物館を出発し、JR知床斜里駅に向かう。
斜里駅11:30発流氷物語号に乗車する。

流氷物語号

期間限定列車で1時間かけてゆっくりと釧網線を網走に向かって走行し、途中浜小清水駅では20分停車する。
一部指定席もあるが、自由席料金での乗車も可能。流氷側の席は指定席がほとんどなので、列車旅で確実に流氷を見たい場合は、指定席券を購入するとよい。

車内でもらったパンフレット等

3月のまだ雪の季節の研修だったが、行き帰りともに飛行機や列車に遅延や運休もなく、スケジュール通りに研修を終えることが出来た。
北海道の冬は天候に左右されることが多いので、気を付けたい。

今後の案内業務に向けて


今回、冬の流氷の時期に研修に知床へ行かせていただき、いろいろな発見がありました。

道東の特に知床エリアは国内外の観光客に人気があり、今回の研修では、冬の知床で流氷ウォークといった冬の期間限定のアクティビティに参加させてもらい、ここでしか体験できない事をさせて頂き、知床の冬には夏にも負けない魅力があるということを再認識しました。

また、飛行機や列車を実際に利用してみて、交通機関の利便性があまりよくないこと、ICカードやクレジット決済がまだまだ普及していないことなど、不便な点もあるので、案内の際にはお客様にお伝えしていきたいと思いました。                                                                                       (reported by MU)


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