団地の一部又は全部を観光商業施設に
ある程度の規模の自治体であれば、市区町村営住宅(以下、団地)があると思います。
人気があって満員というのであれば、これから記す内容には当てはまりません。また建物寿命等に問題がないことも確認しなければなりません。
もしも、空き部屋が多くて…なら、それを観光商業施設にしてしまうのはどうでしょうか?が今回の提案です。規模が大きい団地か、群れになっている団地を想定しています。あるいは、これから建設予定の市営住宅がある場合も考えられます。
地方ではあまりないですが、都市部では市営住宅のスタイリッシュリノベーションが進んでいるところもあります。スタイリッシュか否かは別にして、少し前「MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト」が話題になりましたね。
民間の物件では、1階がテナント、2階が住居というような2階建てアパートもよく見られます。特に地方ではスナックや居酒屋ということも多く、昼間には活気が見られません。また、いくらテナントの規模が小さいとはいえ、駐車場のキャパが少なすぎるのではないかと思うこともよくあります。
また、ビルの下階の何フロアかをテナント、上階をマンションにしている物件もあります。皆が知るところでは、六本木ヒルズがそうですね。場所が場所であるし、いろいろな意味で規模がありますから、地方のそれとはまるで違って華やかさや需要もあります。
今回の提案では、できれば4階(以上)建てが4棟(以上)くらいのある程度の規模を想定しています。その下階層をテナントにします。
地方団地では駐車場も確保されているとは思いますが、商いを組み込むとなると全然足りませんので駐車場を増設します。
あとは内容ですが…普通のテナント(?)が入ってもあまり意味がない(珍しくも新しくもない)ので……
架空のプロジェクト提案です。
<DANCHIGAII>
①ローカルプロダクトコンビニ
簡単に言えば道の駅とコンビニを掛け合わせたものです。特産品や名産品、お土産、お弁当、ベーカリー、お惣菜、ドリンク、地元野菜や日用品等。日用品には民芸品工芸品地元生産等の商品を用意する等、できるだけその地域のオリジナルを揃えていきたいです。
②カフェバーレストランコート
名物料理、郷土料理、アイデア料理等を気軽に求められるよう屋内外に飲食スペースを設けます。大型ショッピングモールのフードコートのイメージで、自由な席で飲食できます。ただし、どの席も同じなのではなく、全てが違うテーブルや椅子、時にはベンチというのもいいでしょう。ローカルプロダクトコンビニで購入した商品もここで食べられます。屋内外とも公園や庭に見立ててもいいし、テーマ性があったり、オシャレなスペースになったらいいと思います。
③ファッション、雑貨テナント
ファッション・雑貨はオリジナルものしか置きません。難しければデザインフェスで同地域近隣地域にはないユニークなもの等を揃えられればいいでしょう。
④ラッピングルーム
ラッピングに関する有料講習(風呂敷等含)の他、そこに行けばラッピングができる部屋です。お土産はもちろん、そこで購入した者に限らず、プレゼントしたいモノをそこに持っていけばラッピングができます。もちろん商材も販売します。
④マッサージルーム
銭湯や温泉はないけれど(むしろないから)できれば数種類のマッサージを揃えて癒し展開。マッサージ有料講座もアリ。
⑤アクティビティ
横壁に窓がない団地があります。その横壁を利用してクライミングができるスペースに当てられそうです。また棟の行き来をジップラインや吊り橋でというのもアイデアです。
スペースに余裕があって、スケートボート場を作ったのなら、若者が溢れそうな気がします。
⑥子供限定館
観光旅行に家族で行くと、子供中心か大人中心の旅行になってしまうことが多々あります。家族旅行なんだから、一緒にいられればそれでいい!のかもしれませんが、子供としてはどうなんでしょう?子供限定のコンテンツが1つくらいあってもいいのではないでしょうか?マンガ、TVゲーム、ボードゲーム等。入場料100円なら、地元の子供達もお小遣いで利用できそうです。皆でできるゲームなら、やり方によっては観光者である子供と地元の子供との交流の場になるかもしれません。
一時の間、夫婦や友人等と大人だけの時間を楽しめます。
⑦美術館・ギャラリー
有名アーティストの作品でなくてもいいですし、子供の作品を展示してもいいです。その時はあくまで美術館、ギャラリーとして必ず選ばれた作品として扱うことです。ただペタペタ貼ったというような展示にはしません。
⑧観光案内、公民館の機能の一部を
観光案内、近くにある公民館を別の目的に利用するとして、その機能を一部持ってきてもいいかもしれません。また公民館でやっている貸出部屋を1部屋用意する等。今はマイナンバーカードがあれば、コンビニで住民票等も取れるので、あまり必要ないと言えばそうかもしれません。ただ自治体が管理するのであれば、当然アリかな?という感じです。ただその面積は最小限に抑えることです。
これまで公民館は、わざわざ行く感じの場所でしたが、このような場所であったのなら、他のことと併せて行きやすく(利用しやすく)なると思います。今までそれぞれ1つの目的だけで行っていた場所を繋げることで、煩わしさから一部解放される側面があると思います。
⑨屋上や中階を公園に
団地の屋上、あるいは中階フロアの壁をくり抜いて公園にしてしまうのも面白いかもしれません。鉄製遊具というわけではなく、ショッピングセンター等によくあるエアーでできた遊具がありますから、そういった感じにすればいいでしょうし、
あるいはキャンピングもできそうです。元々団地なのでトイレやシャワールームも問題ないでしょう。ただし、火を使用できるか否か当の安全面への配慮が必要にはなり、火を使用できなかったとしても、自宅や仲間宅ではない場所で、しかも身近で気軽に仲間同士が集まって~というのもいいですね。
⑩上階を住居としないならば宿泊施設に
上階を住居としないならば、食博施設にします。団地ですから、元よりキッチン・バスルーム・トイレ・部屋があるので、長期滞在宿泊が可能な宿泊施設にすることもできそうです。ただ、観光コンテンツが充実していなければ、長期滞在も難しいかもしれませんが、1泊2日でももちろんいいわけです。団地のバスルームは狭かったりするので、思い切ってシャワーだけにするのもいいですし、脱衣ルームがあれば、それごとバスルームにすることも可能で、リノベーションはいろいろできます。全ての部屋を宿泊施設にしなくても、数棟ある内の1棟(の上階)だけというのもいいでしょう。
こうなると、団地2部屋あるいは思い切って1フロアをまるまる銭湯にもできるかもしれません。
ここまでくると1つの街のような感じで、一大観光パークにもなり得ます。
この提案、元々は団地だったわけですし、観光者だけではなく、同じ地域に住む人達にも利用してもらいたい願いもあります。観光者×地元コミュニティの化学反応にも期待したいです。
妄想が止まらなくなる程、団地というのは可能性を秘めていると思います。
実際カタチにしていくのなら、快適性とのバランスをとりながらデザインコンシャスにしたいですね。
利用されていない2階建て団地が数棟というのなら、全てテナント・宿泊施設にしてしまってはどうでしょうか?
今回団地について書きましたが、空き工場でもいいですね。空き工場はやたら天井が高かったりするので、何層かに分けるのもアリでしょうし、中の間取りを自由にできます。規模によってはこの団地の提案と同じようなことができるはずです。
全体的に主張してもいいと思いますし、逆にパッと見は普通の団地・工場だけど、一歩踏み込めば別世界のような隠れ家的にしても面白いかもしれません。
観光商業施設と言っても、何度も言うように元々は住民あっての団地だったわけです。ですから今回の提案には、「地元住民にも、観光者にも愛される」と意図があります。
※ネーミングの<DANCHIGAI>は、「団地街」と「段違い」をかけました。DANCHIGAIだと画数的に良くなかったので、後付けで「団地がイイ」もかけて<DANCHIGAII>にしました。
どーでもいい話ですけどね。(笑)