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観光地のセオリーと真逆の発想

これから観光創生していこうとする地域は、観光の目玉となるようなコンテンツを見つけ、あるいは作っていく必要があります。またそれに伴って、食事処やお土産屋等も付随させなければ、観光業として成立していきません。
その前にこれまでの観光地を振り返ってみます。

①これまでの観光地のセオリー

これまでの観光は、自然が生みだした景勝地や有名な川や海岸、由緒ある神社仏閣や○○宿というような歴史的建造物群等を中心とした既存のモノコトに頼っていました。それらがあるからその付近には食事処やお土産屋ができ観光地となり…がセオリーです。

②これまでのセオリーとは真逆の発想

観光創生を考えた時、そういったモノコトや場所が見つかれば、そのセオリーでいいと思いますが、見つからなければどうすればいいのか?ここで真逆の発想です。観光コンテンツを作ります。
では食事処やお土産屋等のその他観光業はどうするのか?新しく作ることができればそれもいいですが、既存の住宅を利用する方法があります。このアイデアは特に住宅地や過疎化地域に有効です。

③観光コンテンツがなければ作る

観光というと、普通何か目玉となるコンテンツが必要だと考えるでしょう。それに異論はありません。ただ観光となるような既存のモノコトや場所、歴史的建造物を想像してしまうのは、固定観念に縛られているからではないでしょうか?観光コンテンツがなければ作ればいいのです。ザッツ観光創生!現地の住人ではなかなか見いだせないでしょうから、観光クリエーター等外部の目から見てもらう(見つけてもらったりアイデアを提案してもらう)のが手っ取り早いかもしれません。
例えば、見渡す限り田んぼしかないような場所なら、その田園風景や自然そのものがコンテンツになりえます。オリジナルの大きな額縁を作ってそこで写真を撮ってもらったり、田植えや稲刈りを体験できるプログラム等も考えられます。田舎で過ごしたことがない人達にはそれだけで新たな体験になりますし、自然そのものがコンテンツになるのです。

④住宅地を観光街にするアイデア

観光地には、食事処やお土産屋等がある観光街があります。これから観光創生したいという地域はそういう商店街や少なくても店舗が必要だと思うでしょう。それに異論はありません。しかし改めて観光創生する土地に新店舗を建築しなければならないかというとそうとは限りません。すでにある住宅地を商店街にすればいいのです。過疎化の地域であれば、空き家や空き部屋があります。過疎化は田舎であることが多いと思われるので、庭もあったりして軒先の活用も考えられます。多少のリノベーションや模様替えは必要かもしれませんが、店舗を1から作ろうとするよりは断然簡単です。古民家カフェがもてはやされていますが、そうしてもいいし、そこまでしなくてもいいです。ただ「雰囲気」は欲しいです。必要なら外部から人を募集して安価で賃貸してもいいではありませんか。食事処なら自宅にあるダイニングをそのまま利用してもいいでしょうし、ちゃぶ台に座布団を置いておくだけでもいいです。友人宅にお呼ばれする感覚です。お土産屋であれば、空き部屋や軒先を利用すればいいのです。趣味で作ったモノや畑で作った野菜を売ってもいいですし、フリーマーケットもいいでしょう。外観も特に変える必要もありません。ただそこに何があるのかわかるように看板があればそれで済みます。もしくは○○さんの家は○○とマップを作ってわかるようにすれば、看板になるようなものも要らず、お客さんは探検するようにして歩く楽しみ、個人宅に入っていくちょっとした冒険、現地の人達と触れ合える楽しみができます。これまで現地の生活に入っての観光のスタイルはなかなかありませんから、ユニークではありませんか?住宅が密集していて迷路のような路地があれば、街を歩くだけで楽しいアクティビティです。
宿泊施設がなければ日帰りのみの観光地にしてもいいでしょうし、空き部屋を利用して民泊、スペースがあればキャンプのテント、資金に余裕があれば空き家を宿泊施設に改装してもいいです。
ここまでくると観光創生=町村興し、地域再生です。
また過疎化地域の傾向として、人口割合が「若年者<高齢者」が挙げられます。若年者にとってはいろいろな人が集まってくることで刺激にもなり、高齢者にとってはコミュニケーション等、人との交流ができて生き生きしてくるのではないでしょうか?

⑤問題点への対策

いろいろな問題点は当然出てきます。まずは住民の意思や心構えから始まり、観光の為の仕組み、広報、商いをするための「資格」が必要な場合があったり、交通機関や駐車場、場合によってはインフラ問題、防犯等の対策を立てなければなりません。
③と④では、コンテンツやお食事処等の店舗について述べましたが、実際にはオリジナリティやクオリティ等いろいろ求められることはあり、何よりお客さんに興味を抱かせたり、気に入ってもらう為のエレメンツも含ませなくてはなりません。そういう意味では観光クリエーターやプロデューサーが必要になってくるでしょう。

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