一年に一度の逢瀬
織姫と同じくらい幸せで
彦星と同じくらい愛しい
そんな七夕
どこかで戦争が起きていても、誰かが死んでも、泣いていても苦しんでいても、地球は何も変わっていない。いつもと同じように朝が来て、草木は生い茂り、潮は満ちる。
自分にとって全てのように感じる世界は至極狭いもので、地球上で最も発達してる知的生命体だと思い込んでいる人間が、どれほど無力なのかを思い知る。
家から400kmほど離れたとある所で、私は今日流れ星を見ることが出来た。
白く光った塵が、地面に垂直に上から下へと、4~5秒かけてゆっくりと落ちていった。
そこにきっと命はないのだろうけど、魂が目に見えるのならきっとあんな感じだと思う。
ドン・キホーテもTSUTAYAも無い海の街の、街灯が1本も無い山の中。
東名阪のような大きな都市ではないが、一応政令指定都市に住む私にとっては、寂しく心細い。
でもその数百倍儚く強く美しい街。
初めて訪れたここは、私にとっては一生に一度の逢瀬であった。
感動で泣いてしまう私の涙さえ安っぽく見えるほど、雄大で厳か。
同じ場所に在れる自分を賞賛できてしまう。
自分が今ここを生きているという実感に、久しぶりに触れた。
色々なことを伏せながら書く文は、どうしても要点を掴めない駄文になりがちで、ずっと抽象的な話になってしまう。
いつかしっかりまとめることが出来たら、私が私の言葉でこの出会いについて話したい。
地球は美しいし、生きていた。
それだけを伝えたかった。